柴田議員を告発 報告書に虚偽記載の疑い(KNB 富山 2022.05.17 18:51)
小矢部市在住で日本維新の会の柴田巧参議院議員らが、政治資金収支報告書にうその記入をしたなどとして、兵庫県の大学教授が富山地方検察庁に告発し、受理されたことがわかりました。
柴田議員は「確認不足によるミス」と話し、議員の事務所は報告書を訂正したとしています。
告発を受けたのは、日本維新の会の柴田巧参議院議員(61)、そして政治団体「柴田巧連合後援会」の代表者と会計責任者の合わせて3人です。
一方、告発したのは神戸学院大学法学部の上脇博之教授です。
告発状によりますと、柴田議員ら3人は、後援会が本来はできない議員の政治活動への寄付587万円を「選挙関係費」と偽り、2019年の政治資金収支報告書にうその記入をしたとしています。
政治資金規正法は、国民が政治活動の資金の流れを監視できるよう、政治団体に年に一度、収支の報告を義務付けています。
また、個人や企業、政治団体の寄付行為を規制していて、このうち後援会については、公職の候補者への選挙運動費用以外の寄付を禁じています。
また、告発では、後援会と柴田議員が代表を務める政党支部の収支報告書に合わせて232万円の寄付が記載されておらず、政治資金規正法違反にあたるとしています。
上脇教授は、柴田議員らを富山地方検察庁に、ことし2月に告発し、地検は、先月13日に受理して捜査を始めています。
上脇教授は、後援会が柴田議員に寄付した587万円について、2019年の参議院選挙での選挙運動費用収支報告書の訂正内容と、翌年提出された後援会の政治資金収支報告書の記載内容のつじつまが合わず、選挙費用についての疑念も生じるとしています。
神戸学院大学法学部 上脇博之教授:
「どうも手口があまりにも悪質ではないかと思ったもんですから、これは単純なミスとはとうてい考えられないということで、あえて告発に踏み切った次第です」
柴田議員の事務所は、後援会と柴田議員が代表を務める政党支部の政治資金収支報告書に間違いがあったとして、先月27日に総務省に訂正を届け出ました。
柴田議員は、取材に対し、「確認不足による事務的なミスだった。記載漏れによる訂正で申し訳なく、二度とないように気を付けたい」とコメントしました。
訂正箇所は、いずれも告発の内容と同じでしたが、柴田議員は、告発状は見ておらず、事務所の点検で記載漏れが分かったと説明しました。
また上脇教授の告発については、「日本維新の会の議員についてチェックしているようで、政治的な意図があるのだろう」と話しました。