ワシ73羽、風力発電施設に衝突…専門家「抜け穴ない対策を」

貴重な大型猛禽類が風力発電施設に衝突 科学・技術

ワシ73羽、風力発電施設に衝突…専門家「抜け穴ない対策を」(読売新聞 2022/03/19 06:30)

国の天然記念物オジロワシやオオワシなど貴重な大型猛禽類が風力発電施設に衝突する事故「バードストライク」が北海道内などで相次ぎ、2004年から昨年3月までに計73羽(うち2羽は青森県)が死んだりけがをしたりしたことが環境省の調査でわかった。18日開かれた同省の防止策検討会で公表された。

同省はこの日、事故防止に向けた手引書の改定案を公表。海岸近くの施設での事故が多いことから海岸斜面地の立地を避け、営巣地から2キロ以上離れた場所に立地するのが望ましいなどとする対策を盛り込んだ。風車のブレードやタワー部分に色を付けるなどの対策も求めている。

専門家からは「立地場所によって地形や生息状況も違うので、抜け穴のない対策を」とする意見が相次いだ。新たな手引書は環境省のホームページで6月にも公開される予定。