大阪カジノ予定地の土壌汚染対策に公金800億円! “公約”違反の松井市長は詭弁で否定
大阪カジノ予定地の土壌汚染対策に公金800億円! “公約”違反の松井市長は詭弁で否定(日刊ゲンダイ 公開日:2021/12/21 14:10 更新日:2021/12/21 14:10)
大阪府市が誘致を進める、カジノを含む統合型リゾート(IR)の予定地「夢洲」が“泥沼”化している。土壌汚染対策などに800億円もの公金がつぎ込まれるというのだ。21日、府市が主催する副首都推進本部会議で正式発表される。誘致を主導してきた「日本維新の会」代表の松井一郎大阪市長は「(開業前に)不備が発見できてよかった」などとうそぶいているが、見通しが甘すぎないか。今後、さらに巨額の税金が費やされる可能性がある。
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「IR(そのもの)に対して市が負担するわけではない」「IRとして(事業者に)長期の定借をしていただく土地に不備があるから、その土地を改良するということ」
20日の会見で松井市長は、夢洲の土地改良に800億円もかかることに対してこう反論。苦々しげな表情で「市民の税金で負担するわけではない」としきりに強調した。要するに、市税収入がメインの「一般会計」ではなく、市有地の売却、賃貸収入などからなる「公営企業会計」から拠出するため、「市民負担じゃない」と強弁しているわけだが、公金を使うことに変わりない。
詭弁を弄して「市民負担」を否定したのにはワケがある。松井市長は過去に「税金はかからない」と“公約”していたのだ。
2016年12月22日に大阪市平野区内で行われた説明会で、市民から「カジノ誘致に税金を使っていいのか」などと指摘されると、当時、府知事だった松井市長はこう答えていた。
「特定の政党が間違った情報を流布してますけど、これだけははっきり言っときます。IR、カジノに税金は一切使いません。民間事業者が大阪に投資してくれるんです」
ここまで“ハッキリ”と言ってしまったからこそ、慌てて取り繕っているわけだ。そもそも松井市長は、税金がかかるとは思っていなかったようだ。
府市のIR推進局によると、市の負担800億円は、土壌汚染対策費、液状化対策費、地下埋設物の撤去費の3点に大別される。いずれも発覚したのは、19年末のIR事業者の公募以降だという。つまり、松井市長は16年の説明会時点で、夢洲の土地の不備に想像が至っていなかったわけだ。
大阪カジノ土壌改良に800億円負担は維新・松井市長の命令! 大石あきこは「情報公開請求したら黒塗り」とカジノ実態隠しを告発
大阪カジノ土壌改良に800億円負担は維新・松井市長の命令! 大石あきこは「情報公開請求したら黒塗り」とカジノ実態隠しを告発(LITERA 2021.12.21 10:38)より抜粋
またも維新のインチキぶりがあらわになった。21日、大阪府と大阪市がカジノ建設予定地の夢洲の土壌汚染対策に790億円かかると発表、この全額を大阪市が負担するというのだ。これまで大阪湾の埋め立て用地の販売でその対策費を市が負担したことはなく、異例の支出となる。
言っておくが、2016年におこなわれた説明会で当時大阪府知事だった松井一郎・大阪市長は「特定の政党が間違った情報を流布してますけど、これだけははっきり言っときます。IR、カジノに税金は一切使いません。民間事業者が大阪に投資してくれるんです」と断言していた。ところが、約800億円もの巨額をカジノのために市が負担して公金をつぎ込もうというのである。
しかも、こんなことになるのは最初からわかっていた話だ。そもそも夢洲は市が建設残土や浚渫土砂を埋め立てて廃棄物を受け入れている人工島であり、液状化や土壌汚染の問題は以前から指摘されていた。実際、桜田照雄・阪南大学教授は「有害物質を含んだ浚渫土砂も埋め立てに使われた可能性がある」と指摘(東京新聞2018年11月30日付)。2018年9月には複数の業者が10年以上にわたって下水道工事で出た大量の産業廃棄物を夢洲に不法投棄していたこともわかっている。
その上、松井市長は「民間事業者が大阪に投資してくれるんです」と言っていたが、今回の対策費をカジノ事業者は1円も出さない。ちなみに、大阪府・市がカジノ事業者に選定したのは、米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの共同グループ。オリックスといえば、あの竹中平蔵が社外取締役を務めている企業であり、竹中氏が会長を務めるパソナが大阪の行政を食い物にしているのと同様、吉村知事と松井市長はカジノでも公金によって竹中氏の関連企業を優遇しようというわけだ。
当然、このような公金の使い方を看過できるはずもないが、さらに酷いのが松井市長の態度だ。
(以下省略)