10月9日、公明党は10月27日投開票でおこなわれる衆議院議員総選挙で、自民党が公認した候補者のうち174人を推薦すると発表。また、それに加えて、派閥パーティーの裏金問題で、自民党が非公認とした旧安倍派の三ッ林裕巳氏と西村康稔氏の2人を推薦することを決めた。
また、政治資金収支報告書に不記載があり、小選挙区と比例代表の重複立候補が認められなかった、福田達夫氏、稲田朋美氏ら9人に対しても推薦を決定している。
政治担当記者はこう話す。
「公明党は、9月28日に選出された新代表の石井啓一氏のもとで、総選挙に臨むことになります。
石井代表は10月7日夜、記者団に対して『公認されないということは、自民党からの推薦の要請もないと思う。推薦することにはならない』と、非公認の決定がくだされた候補は推薦しない方針を述べていました。
ところが、蓋を開けてみれば、非公認の2人を推薦するわけですからね。まさに手のひら返しです」
一方の自民党も10月9日、小選挙区で立候補する公明党の石井代表や斉藤鉄夫国交大臣ら公認候補11人の推薦を決めた。
三ッ林氏と西村氏を推薦した背景について、前出の記者が言う。
「今回から適用される新区割りもあり、三ッ林氏は埼玉14区から埼玉13区に変更して出馬します。石井氏は今回は埼玉14区から出馬するのですが、埼玉14区は新しい区割りで、もともと三ッ林氏の“地盤”だった八潮市と三郷市が残ることになりました。
つまり、三ッ林氏の票を石井氏へ、もともと13区にあった“公明票”を三ッ林氏へという関係が成立するんです。石井氏は今回、比例代表北関東ブロックと重複しない方針です。党代表ですから、絶対に負けるわけにはいかず、こうした策を取ったと考えられます。
また、西村氏は兵庫9区から出ますが、兵庫では公明党から2区に赤羽一嘉氏、8区に中野洋昌氏が出ます。この2人も自民党が推薦します。この兵庫県の選挙区でも同様に自公の選挙協力を強化するために、西村氏を推薦したのだと思います」
こうした公明党の姿勢に、ブロガーのきっこ氏はXでこう批判。
《ブレブレなのは石破茂だけじゃない!公明党の新代表になった石井啓一も3日前に「公明党は自民が非公認にした候補者を支援しない」と公言したのに、今日になって非公認になった西村康稔と三ッ林裕巳を「党として推薦して支援する」と発表しやがった!さすがは自民と「目くそ鼻くそ」の公明党だな!》
今回の公明党の姿勢に対して、ほかのXユーザーからも非難轟々という状況だ。
《公明党…三ツ林推薦を出したのは石井啓一代表の選挙区の一部が三ツ林の旧選挙区だからか…裏金に怒ってた公明党とは嘘だったのか…》
《石破自民党政権だけでなく、連立を組む石井公明党も平気で嘘を付く。
非公認なら推薦しないって言ってたよね。こんな嘘つき政党が政権与党だなんて終わってる》
《政党モラルが完全に欠如している末期的な公明党。国民に背信的行為を行っていた背景は兎も角、当選すればいいという自己保身的考え方》
《公明党、創価学会は裏金議員と同じ穴のムジナってことですね。国民の敵ってことでいいですよね、こんなもん。ふざけんな》
毎度おなじみの“お友達政治”で、国民の信頼を得られるのかーー。
( SmartFLASH )