自民党“ハレンチ懇親会”が世界に大拡散…英BBC皮切りに比メディアは「恥」とバッサリ(日刊ゲンダイ 公開日:2024/03/18 14:00 更新日:2024/03/18 14:00)
かつて「ここがヘンだよ日本人」というテレビ番組があったが、日本の政治家は世界から「ヘンすぎる」と思われているんじゃないか。自民党和歌山県連が昨年11月に主催した「ハレンチ懇親会」をめぐる問題が、とうとう海外メディアにも取り上げられた。
英BBCが15日、〈裸同然のダンサーが参加した与党のイベントを岸田首相が酷評〉との見出しで、こう報じている。
〈流出した証拠によれば、水着姿の女性が参加者の膝の上に座っていた〉
〈このイベントに関して国会で激しく追及された岸田首相は「極めて不適切であり、誠に遺憾」と述べた〉
さらに、ダンサーに口移しでチップを渡していたと説明。ハレンチ懇親会を企画した和歌山県連青年局長だった川畑哲哉県議(離党済み)のぶっ飛んだ言い訳に触れ、〈(川畑は)当初、ナイトクラブなどで踊るゴーゴーダンサーによる演出は“多様性”を確保する狙いがあったとして、懇親会を正当化しようとしていた〉と解説した。
BBCの記事がヤフーニュース英語版に転載されているほか、フィリピンの英字紙(13日付)は〈自民党にとっての恥〉などと指摘。インドの英字ニュースサイト(15日付)は、企画者のひとりとして川畑氏の名前を挙げ、〈保身のため、テツヤカワバタは「多様性を促進するつもりでダンサーに参加してもらった」と述べた〉と紹介している。
■国民意識と乖離
多様性を盾に言い繕う姿に対して論評は加えられていないものの、どのメディアも川畑氏の言い訳を詳細に報じている。強烈な違和感を覚えているのだろう。
折しも、来月10日には岸田の国賓訪米が控える。日米首脳会談に加え、フィリピンのマルコス大統領が参加する3カ国の首脳会談も調整中で、安全保障面での連携強化を確認する見通しだという。
そんな中で政権与党たる自民党の「恥部」が世界中に拡散してしまうとは嘆かわしい限りだ。
「ただでさえ日本はジェンダー平等に関して先進国の中でも後れを取っているのに、今回の件で日本の政治家が多様性についていかに無理解であるか、世界に知れ渡ってしまった。極めて情けない。どう考えてもハレンチ懇親会を『多様性』と言い繕うのは苦しいのに、平気で言ってしまう。国民意識と乖離した自民党政治の規律のなさを象徴しているように見えます」(国際ジャーナリスト・春名幹男氏)
ホモソーシャルなおっさん政治が続くようでは、いつまでもヘンなままだ。