ウクライナついに反転攻勢!「現代的な兵器が足りない」と弱音のプーチンが頼る最後の手段(日刊ゲンダイ 公開日:2023/06/12 11:20 更新日:2023/06/12 11:20)
ついにウクライナの“反転攻勢”がはじまった。
ロシアのプーチン大統領は9日、「ウクライナ軍の攻撃がはじまったと断言できる」と表明し、ウクライナのゼレンスキー大統領も10日、「反転攻勢が進行中だ」と初めて認めた。戦闘は新たな局面に入った。
米シンクタンク「戦争研究所」によると、ウクライナ軍は4つの地域で反転攻勢をつづけているという。
英国防省は「ウクライナ軍は一部地域でロシア軍の防衛線を突破した可能性が高い」と明らかにしている。一方、ロシア国防省は、砲撃によってウクライナ軍の戦車を次々に破壊した映像を公開。欧米メディアも、破壊された戦車のなかに、西側諸国が供給したドイツ製主力戦車「レオパルト2」などが含まれていたと報じた。
人口が少ないウクライナの本格的な反転攻勢は、これが最後になる可能性がある。それだけに激戦になるのは間違いない。
「満を持してはじまったウクライナの反転攻勢が、この戦争の行方を決定づける──ロシアもウクライナも、そう見ているはずです。一大決戦の後、停戦が浮上することも考えられる。停戦交渉を有利にするためにも、どちらも優勢に戦いを進めたい。相当数の犠牲者が出る恐れがあります」(筑波大名誉教授・中村逸郎氏=ロシア政治)
戦いはどのように進むのか。専門家も驚いたのは、プーチン大統領が「現代的な兵器が足りない」と思わず、弱音を漏らしたことだ。実際、兵器が枯渇し、最新鋭のミサイルや戦車などが決定的に不足しているとみられている。攻撃用ドローンもイランから受け取っているようだ。
「通常兵器が足りないとなったら、ロシアはどうするのか。最後は小型核に頼る恐れがあります。その前に、管理下に置いているウクライナのザポロジエ原発を破壊するなど、原発を“兵器”として使う可能性がある。さらに、ウクライナの首都キーウの北部にあるダムを破壊することも考えられます。もし、小型核を使うとしたら、友好国ベラルーシに設置してある核を使用することになるでしょう」(中村逸郎氏=前出)
国際社会は本気で停戦に動く必要があるのではないか。