「カルト規制法は“ちょっとハードル高い”」(山口真由氏)、「旧統一教会問題との“同列視”を危惧」(公明党)

会見する公明党の山口那津男代表 政治・経済

山口真由氏 旧統一教会で注目〝カルト規制法〟は「ちょっとハードル高い」

山口真由氏 旧統一教会で注目〝カルト規制法〟は「ちょっとハードル高い」(東スポ 2022年09月03日 18時11分)

ニューヨーク州弁護士で信州大学特任教授の山口真由氏が3日、読売テレビ「あさパラS」に出演。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題で注目が集まっている〝カルト規制法〟について私見を述べた。

旧統一教会は合同結婚式や霊感商法、高額献金など多くの社会問題を起こしてきた。

そこで、「フランスのようにカルト規制の法律は日本で作れないのか?」と問われた山口氏は「法律は作れると思います」と指摘。

だが続けて「ただそれは(対)統一教会だったらみんな賛成するかも分からないけど、極めてあいまいで恣意的に適用できうる定義を作って、時の政権が政権批判をするどこかの団体に適用するっていう可能性があるじゃないですか」と懸念点も挙げた。

その上で「結構、カルトの認定ってフランスの法律も読みましたけど、それでもあいまいですよ。あんまりカッチリとは決まらないですよね。それで『この団体はそうだね~』みたいにやって、時の政権が恣意的にやると困るというので、団体規制に関しては戦後ものすごく日本は慎重だった伝統があります」と解説。

それを踏まえ「そこからいくと、ちょっとハードルは高いかなという気はしますね」と結論付けた。

「政治と宗教」批判を懸念、公明が霊感商法対策を議論へ…旧統一教会問題との「同列視」を危惧

「政治と宗教」批判を懸念、公明が霊感商法対策を議論へ…旧統一教会問題との「同列視」を危惧(読売新聞 2022/09/03 10:17)

公明党は2日、「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)の問題を巡り、霊感商法や法外な献金要求などの被害防止策を来週から議論すると発表した。問題に積極的に取り組む姿勢を打ち出す狙いがある。宗教団体の創価学会が支持母体で、「政治と宗教」の関係に批判的な世論が高まることに懸念を強めている。

「旧統一教会」問題を巡る公明党幹部の主な発言

「霊感商法や法外な献金の被害救済を我が党でも検討し、政府の対応とあわせ、課題解決に努力したい」

公明の山口代表は2日、岸田首相と首相官邸で昼食をともにした後、記者団にこう強調した。首相は会談で、旧統一教会と自民党議員の関係や安倍晋三・元首相の国葬(国葬儀)について「ご心配をおかけしている」と陳謝したという。

公明での議論は、党消費者問題対策本部(本部長・古屋範子副代表)で進める。消費者庁や被害者弁護団などから話を聞き、政府への提言をまとめる方針だ。

公明幹部は「社会的に問題のある行為が何かを明確化することで、『政治と宗教』の話と切り分ける必要がある」と訴える。

憲法は20条で「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」と明記しており、宗教団体や信者による政治活動は問題ないとされる。一方で、旧統一教会を巡っては、自民議員が選挙で支援を受けたり、関連団体の会合に出席したりしたことが問題視されている。

山口氏はこの日、政治家が関わりを控えるべき対象を「社会的な問題を抱える団体で、宗教団体に限らない」と指摘した。創価学会の支援を受ける構図が同列視されかねないことを危惧しているためだ。

石井幹事長も2日の記者会見で「宗教団体が政治活動を行うことは全く問題がない」と述べた上で、「旧統一教会の問題は、政治と宗教一般の問題ではない。社会的問題を指摘されている団体と政治との関わりだ」と強調した。