石破首相、農水相に小泉氏 コメ失言の江藤氏更迭…参院選へ打撃、米価抑制指示
石破首相、農水相に小泉氏 コメ失言の江藤氏更迭―参院選へ打撃、米価抑制指示
江藤拓農林水産相(64)は21日、米価高騰が続く中で「コメは買ったことがない」と発言して国民の不信を招いた責任を取り、石破茂首相に首相官邸で辞表を提出、受理された。首相による事実上の更迭人事。首相は自民党の小泉進次郎前選対委員長(44)を後任に起用し、信頼回復のため、米価安定に強力に取り組むよう指示した。
江藤氏の辞任後、首相は小泉氏を官邸に呼び、政府備蓄米の放出を入札で行っていることが米価高止まりにつながっているとの指摘を踏まえ、随意契約を活用した売り渡しを検討するよう指示した。小泉氏は「コメ担当相だという思いで集中して取り組む」と記者団に強調した。
「感覚おかしい」「判断遅い」 地元など批判相次ぐ…農水相辞任
「感覚おかしい」「判断遅い」 地元など批判相次ぐ―農水相辞任
コメの価格高騰が続く中、「コメは買ったことがない」と発言した江藤拓農林水産相(64)が21日、辞任した。衆院宮崎2区選出で、当選8回の農政通として知られる江藤氏。地元などからは「感覚がおかしい」「判断が遅い」との批判が相次いだ。
選挙区にある宮崎県日向市。コメなどを取り扱う食品店を営む70代男性は「消費者のことを考えていないから、あんなことが言えた。感覚がおかしい」と批判した。定食店経営の女性(63)は「私たちはコメがなかなか手に入らず苦労している。失望した」と怒りをあらわにした。
4月訪日客、過去最多390万人 前年同月比28・5%増
政府観光局は21日、4月に日本を訪れた外国人客が推計390万8900人だったと発表した。月間として過去最多だった1月の378万1629人を上回り、最多を更新した。円安傾向が追い風となる中、桜シーズンが本格化し、花見目的の訪日客が増加。キリスト教の復活祭に伴う休暇も寄与した。前年同月比は28・5%増だった。
国・地域別に見ると、中国が前年同月比43・4%増の76万5100人で最多。韓国72万1600人(同9・1%増)、台湾53万7600人(同16・9%増)と続いた。
「実家へのプレゼントに」 ふるさと納税で耐震診断 福岡県の返礼品
「実家へのプレゼントに」 ふるさと納税で耐震診断 福岡県の返礼品
福岡県内の木造住宅の耐震化率を高めようと、県は20日、ふるさと納税の返礼品として、建築士を派遣して耐震診断ができる制度を開始した。県外に暮らす子どもが、実家に暮らす親へのプレゼントなどとして利用でき、新たな仕組みで防災対策向上を狙う。ふるさと納税活用による耐震診断の導入は、都道府県では初めて。
寄付できるのは県外在住者。ふるさと納税のサイト「さとふる」か「ふるさとチョイス」で検索し、1件当たり2万円を寄付して申込書に記入すると、県建築住宅センターから建築士の資格を持つ「耐震診断アドバイザー」が対象物件を耐震診断する。
夏の風物詩「鵜飼い」始まる 屋形船で風情楽しんで 福岡・原鶴温泉
夏の風物詩「鵜飼い」始まる 屋形船で風情楽しんで 福岡・原鶴温泉
筑後川の夏の風物詩「鵜飼(うか)い」がアユ漁解禁の20日、福岡県朝倉市の原鶴温泉で始まった。豪雨災害やコロナ禍による中止や期間短縮が続いていたが、今年は宿泊客以外も乗れる屋形船を9月末まで運航する。
記紀にも記載がある鵜飼いだが、現在の九州では原鶴と大分県日田市の2カ所のみ。
ハイブリッド旅客船「ハナリア」公開 日本初の「水素×バイオ燃料」
ハイブリッド旅客船「ハナリア」公開 日本初の「水素×バイオ燃料」
愛媛県今治市で22日に開幕する国際海事展「バリシップ2025」に先立って21日、日本で初めて水素とバイオ燃料を使ったハイブリッド型旅客船「HANARIA(ハナリア)」が今治港で報道陣に公開された。同船はこの日、公益社団法人日本船舶海洋工学会の「シップ・オブ・ザ・イヤー2024」に選ばれたばかり。体験クルージング(要事前登録)、見学会もバリシップ開催中の24日まである。
海に浮かんだ卵をイメージしたデザインのハナリアは全長33メートル、総トン数238トンで定員103人。商船三井グループなどが出資する「MOTENA-Sea(モテナシー)」(東京)などが開発し、2024年4月から北九州市を拠点に運航。水素燃料電池、リチウムイオン電池とバイオディーゼル燃料から動作モードを選んで航行できる世界でも例のないシステムで、二酸化炭素削減率は53~100%となる。
「ロシア派兵は人道の罪」 脱北者、国連総会で訴え
国連総会は20日、北朝鮮による人権侵害を議論する会合を開いた。脱北者の女性がロシアへの北朝鮮兵派遣を「人道に対する罪だ」と糾弾し、日本の山崎和之国連大使は拉致被害者の即時帰還を求めた。これに対し、北朝鮮の金星国連大使は「わが国の尊厳を傷つける目的だ」と会合開催に反発した。
登壇したキム・ウンジュさんは、脱北前に父親を飢餓で失った。食料を求めて逃れた先の中国では人身取引の被害に遭い「北朝鮮では今も人々が飢えに苦しみ、中国では虐待されている」と証言。ウクライナに侵攻するロシアへの兵士派遣は「新たな奴隷制度だ」と述べ、金正恩朝鮮労働党総書記は国際刑事裁判所(ICC)に責任を問われるべきだと訴えた。
山崎氏も演説し、拉致問題は「国家の主権を侵害するものだ」と指摘。被害者家族の高齢化で「時間がない」として一刻も早い解決を要求した。
イラン核協議「成功しない」 最高指導者ハメネイ師、米を批判
イランの最高指導者ハメネイ師は20日、首都テヘランの最高指導者事務所で演説し、イランの核開発問題を巡る米国との協議について「成功するとは思えない」と疑義を呈した。ウラン濃縮活動の完全停止を求める米国に対し「度を越えたとんでもない要求だ」と批判した。
ハメネイ師は、イランが独自政策を持っており、米国の「許可を待っているわけではない」とも述べた。
イスラエルがイラン核施設への攻撃準備 米報道 情勢緊迫の恐れ
イスラエルがイラン核施設への攻撃準備 米報道 情勢緊迫の恐れ
米CNNは20日、イスラエルがイランの核施設への攻撃を準備していることを示唆する情報を米当局者が入手したと報じた。トランプ米政権は、イランとの間で核開発問題を巡る協議を進めているが、イスラエルが攻撃に踏み切れば、中東情勢は一気に緊迫する恐れがある。
CNNによると、イスラエルが最終判断を下したかどうかは不明。米当局者は、イランがウラン濃縮を完全に停止しない限り、攻撃の可能性は高まるとの見方を示している。