2023年6月20日 今日の出来事

「タイタニック号」探索の潜水艇が行方不明 乗員5人、北大西洋で

米メディアは19日、1912年に沈没した豪華客船タイタニック号の見学ツアー用の潜水艇が消息を絶ち、乗っていた5人が行方不明になったと報じた。米沿岸警備隊などが捜索活動を続けている。

ツアー一行はカナダ東部セントジョンズを出発し、約600キロ離れた沈没海域に向かったとされる。米NBCニュースによると、潜水開始から約1時間45分後の18日午後(日本時間19日未明)に連絡が途絶えた。潜水艇は水中を96時間ほど航行することが可能という。

潜水艇の定員は操縦士を含めて5人。米企業が主催するツアーの参加料は1人当たり25万ドル(約3500万円)に上り、米メディアによると富豪の英国人男性が乗っていたという。

タイタニック号は大西洋を航行中に氷山に衝突して沈没し、1500人以上が死亡した。85年に水深約3800メートルの海底に沈んでいる船体が発見された。

熱波で100人超死亡 気温45度近く、熱中症か…インド

インド北部や東部が猛烈な熱波に見舞われ、19日までに熱中症とみられる症状で100人超が死亡した。当局は詳しい死因を調べるとともに、熱中症への警戒を呼び掛けている。地元メディアが伝えた。

報道によると、北部ウッタルプラデシュ州では15日以降、68人の死亡が確認された。隣接する東部ビハール州でも熱中症が原因とみられる死者が40人を超えた。

これらの地域は先週以降、気温45度近い酷暑に見舞われており、死者の大半は60歳以上の高齢者という。

インドで熱波の影響が広がっている(19日、ウッタルプラデシュ州の病院)

洪水で34人死亡・不明 ネパール

ネパール各地で先週末から洪水や地滑りが相次ぎ、防災当局者は19日、死者が6人、行方不明者が28人に上ったと明らかにした。

東部サンクワサバ地区では1人が死亡、17人が行方不明になった。地元自治体トップは「被災者の救助に最大限努力している」とした上で、「雨がやまない。より多くの集落が被害を受ける危険性がある」と訴えた。気象予報では、今後3日間は川の水位が上昇する恐れがあるという。

ネパール各地で先週末から洪水や地滑りが相次ぐ

日本館の入札不成立 資材高騰が影響…大阪・関西万博

2025年大阪・関西万博に日本政府が出展する「日本館」の建設工事の入札が不成立となり、発注元の国が随意契約に切り替えたことが判明した。理由を「再入札の手続きに時間がかかり、万博の開幕までに工事が間に合わない可能性がある」と説明している。任意の業者を選ぶ随意契約は一般競争入札に比べて競争が働きにくく、建設費増額につながる恐れがある。

工事を発注した国土交通省近畿地方整備局によると、入札は1月24日に公告、5月11日までの期間内に応札はあったものの、予定価格を上回る「不落」となった。予定価格は公表していないが、50億円以上という。落札されれば6月に着工し、21カ月の工期を経て、開幕2カ月前の25年2月に完成する予定だった。

ヘルメット非着用、致死率2.4倍 自転車ルール順守を…交通安全白書

政府は20日の閣議で、2023年版「交通安全白書」を決定した。13~22年の自転車事故について、ヘルメットを着用していなかった場合は着用していた時に比べて致死率が約2.4倍だったと説明。23年4月から全ての自転車利用者を対象にヘルメット着用を努力義務としたことを踏まえ、ルールの順守を訴えた。 

絶滅危惧種の淡水魚「ツチフキ」、大阪の淀川で28年ぶりに見つかる

絶滅危惧種に指定されているコイ科の淡水魚「ツチフキ」が大阪府の淀川で28年ぶりに見つかったと、滋賀県立琵琶湖博物館と大阪府立環境農林水産総合研究所が20日発表した。他の魚類を捕食する外来魚を駆除する、市民団体による取り組みが奏功した可能性があるとしている。

同博物館学芸員の川瀬成吾さん(36)らによると、市民団体や行政機関が連携した「淀川水系イタセンパラ保全市民ネットワーク」などが2022年6月と8月、同府守口市内と高槻市内の淀川で計3匹を確認した。同年9月にも、守口市内で3匹を採集した。

ツチフキは環境省のレッドリストで、近い将来の野生での絶滅危険性が高い「絶滅危惧ⅠB類」に分類されている。体長5~8センチで東アジアに広く分布。国内では本州の琵琶湖・淀川水系から西の太平洋側と九州北部の水域の泥底に生息していたが、水路や堤防のコンクリート化、外来魚の増加などで激減していた。淀川での確認は公式には1994年が最後で、絶滅した可能性もあると考えられていた。

ツチフキ コイ科 絶滅危惧ⅠB類

僧兵たちが「大蛇」と勇ましく対決 京都・鞍馬寺で「竹伐り会式」

大蛇に見立てた青竹を切り落として豊凶を占う伝統行事「竹伐(き)り会(え)式」が20日、京都市左京区の鞍馬寺であった。本殿前に集まった約750人の参拝者たちは、白いけさを頭から被った僧兵姿の男性たちが山刀を振りかざす勇ましい姿に大きな拍手を送った。

平安時代に寺の中興の祖・峯延(ぶえん)上人が、修行中に襲ってきた大蛇を法力で退治した故事にちなむ。江戸中期からは、地元の人たちが「近江座」、「丹波座」に分かれて竹を切る速さを競い、勝った地域が豊作になるとされている。

竹は直径約10センチ、長さ約5メートル。それぞれの座の男性たち4人ずつが2人1組となり、山刀を振るう。一番先に6等分にたたき切った近江座の男性が山刀を掲げて走り出し、2017年以来の勝利を収めた。

鞍馬寺の「竹伐り会式」で、五穀豊穣を祈り大蛇に見立てた青竹をたたき切る僧兵姿の男たち=20日午後、京都市左京区

東・西日本は高温多雨傾向 気象庁3カ月予報

気象庁は20日、7~9月の3カ月予報を発表した。平均気温は北日本(北海道と東北)でほぼ平年並みだが、東日本は平年並みか平年より高く、西日本と沖縄・奄美地方は高い。降水量は北日本と沖縄・奄美がほぼ平年並みで、東・西日本は平年並みか多い。猛暑や大雨に注意が必要とみられる。

太平洋赤道域東部の海面水温が高いエルニーニョ現象が春から発生しているが、冬までは海面水温が低いラニーニャ現象が起きていた。この影響などから、日本列島南方では太平洋高気圧が西へ張り出し、暖かい空気に覆われやすい。東・西日本は前線や低気圧により雨量も多くなる見込み。

【7月】北日本は曇りや雨の日、沖縄・奄美は晴れの日が平年同様に多い。東・西日本の前半は曇りや雨の日が平年同様に多く、後半は晴れの日が平年より少ない。

【8月】北日本は天気が数日周期で変わる。東・西日本と沖縄・奄美は晴れの日が平年同様に多い。

【9月】西日本の日本海側と北・東日本は天気が数日周期で変わる。西日本の太平洋側と沖縄・奄美は晴れの日が平年同様に多い。

3か月予報 西・東日本で気温高く「猛暑」 7月の降水量多め「梅雨末期の大雨」恐れ

【1年前の今日の出来事】 2022年6月20日