今日の出来事(2022年4月21日) プーチン大統領、マリウポリ「制圧」宣言

プーチン大統領、マリウポリ「制圧」宣言 製鉄所突入中止を命じる

プーチン大統領 ウクライナ東部の都市マリウポリを制圧宣言して攻撃中止を指示

ロシアのプーチン大統領は21日、ロシア軍によるウクライナ南東部の要衝マリウポリの「解放作戦」がおおむね終了したとの認識を示し、事実上の制圧を宣言した。2月24日に始まったロシア軍のウクライナ本格侵攻は2カ月弱で大きな節目を迎え、5月9日の旧ソ連の対ドイツ戦勝記念日に向けて「勝利」を演出したいロシアにとっては成果となる。

ショイグ国防相は21日、プーチン氏に対し、ロシア軍と親ロシア派による「マリウポリ解放」を報告。ウクライナ部隊の「残党」がアゾフスタル製鉄所に立てこもっている状況だと伝えた。報告を受けたプーチン氏は「祝意」を表明する一方、突入作戦は「現実的でない」として中止を命じた。徹底抗戦の構えを崩さないウクライナ側に改めて投降を促し、人命軽視との国内外の批判を和らげたい考えとみられる。

マリウポリのアンドリュシェンコ市長顧問は21日、ロシア軍の「襲撃が回避されたわけではない」と述べた。ベレシチューク副首相は、製鉄所に「民間人約1000人と、負傷した兵士500人がいる」と指摘し、ロシア軍に避難のための「人道回廊」設置を求めた。

G20、共同声明出せず 露出席に米英カナダ退席 財務相会議閉幕

主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が20日に米首都ワシントンで開かれ、同日閉幕した。米欧など西側諸国はウクライナへの侵攻を続けるロシアが会議に出席したことに抗議し、ロシア代表の発言時に退席した。参加国すべての承認が必要となる共同声明の取りまとめは見送られ、ロシアが参加する枠組みでのG20の機能不全が浮き彫りになった。

関係者によると、ロシアはシルアノフ財務相がオンラインで参加し、事務方トップは現地の会場で対面出席した。イエレン米財務長官らは、ロシア代表団の出席に強く反発。ロシア代表団の発言が始まると、イエレン氏ら米国と英国、カナダの代表団が抗議の意思を示すため退席した。米国などの要望でG20に招待されたウクライナの代表も退席した。

自公、補正予算案編成で合意 岸田首相、政府部内で編成を指示へ

物価の上昇を踏まえた緊急対策の財源をめぐり、自民・公明両党は、今年度予算の予備費を活用するとともに、予備費の積み増しなどのため、補正予算案を編成し、今国会に提出するよう政府に求めることで合意した。これを受けて岸田総理大臣は、政府部内で補正予算案の編成を指示する考えを示した。

補正予算案の規模は、2兆5000億円から2兆7000億円程度を見込んでいる。

両党は、緊急対策の内容として、ガソリンなどの価格を抑えるための石油元売り会社に対する補助金を拡充、低所得の子育て世帯に対し、子ども1人当たり5万円の給付金を支給、地方自治体による生活困窮者への支援を後押しするため「地方創生臨時交付金」を拡充、などを盛り込むべきだという認識で一致した。

東京の新規感染者、木曜では3カ月ぶりに8000人下回る 新型コロナ

東京都は21日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに6713人確認されたと発表した。前週木曜日(8540人)を約1800人下回った。木曜日の新規感染者数が8000人を下回るのは1月13日以来、約3カ月ぶり。新たに8人の死亡も確認された。

アマミノクロウサギ 徳之島南部で7年ぶり生息確認 定着か

環境省は11日、鹿児島県・奄美大島と徳之島に生息する国の特別天然記念物アマミノクロウサギが、徳之島南部の犬田布(いぬたぶ)岳(伊仙町)周辺で撮影されたと発表した。島南部での生息確認は7年ぶりで、同省は島南部でも定着の可能性が高まったとしている。

環境省は1~3月、犬田布岳周辺に6台の自動撮影カメラを設置。うち山頂付近と南側斜面のカメラに成獣とみられるクロウサギが複数回写っていた。2台は約700メートル離れているため「一定の範囲での生息の可能性が高い」(同省)という。

林道脇の草むらで葉っぱを食べるアマミノクロウサギ =2010年9月、鹿児島県・奄美大島

春らんまん 甘やかに香り、揺れるフジの花 北九州の吉祥寺で見ごろ

北九州市八幡西区の吉祥寺でフジの花が見ごろを迎え、参拝客らの目を楽しませている。境内では計約1000平方メートルの敷地でフジが枝を張り、すだれのような花房が涼しげに風に揺れる。寺によると、艶やかな紫をはじめ、白や紅など色とりどりのフジがあり、藤棚に入ると甘酸っぱい香りが漂う。

新型コロナウイルスの影響で「藤まつり」や夜間ライトアップなどのイベントはないが、見学は自由。ほぼ満開の状態で、4月25日ごろまで楽しめそうだ。

見ごろを迎え、吉祥寺の境内を紫に染める藤棚=北九州市八幡西区で2022年4月17日

「使用済み太陽光パネル」排出量推計、2030年代ピーク

経済産業省や農林水産省など4省は21日、再生可能エネルギー発電設備の適正な管理に関する検討会の初会合を開き、使用を終えた太陽光パネルの排出量が2035~37年にピークを迎えるとの推計を示した。排出量は30年代に急増し、36年に約17万~28万トンになるとした。

【1年前の今日の出来事】 2021年4月21日