【宮城・福島で震度6強の地震】
3人死亡、207人負傷 常磐道で通行止め 宮城・福島で震度6強
16日午後11時36分ごろ、福島県沖を震源として、宮城県と福島県で震度6強を観測する地震があった。震源の深さは57キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.4と推定される。気象庁は直後から17日午前5時まで、両県に津波注意報を出した。国内で最大震度6強の地震が起きたのは福島県沖を震源とした2021年2月13日以来。気象庁は、揺れの強かった地域では今後1週間ほど、同程度の地震に対する注意が必要だとしている。
各地の自治体や消防の集計では、17日午後6時現在、宮城県と福島県で計3人が死亡し、13都県で207人が重軽傷を負った。宮城県の登米市と七ケ浜町では、いずれも70代の男性が地震の揺れのショックで死亡。福島県相馬市では男性(62)が避難中に自宅2階から転落したとみられ、亡くなった。負傷者は、宮城101人▽福島67人▽茨城8人▽埼玉6人▽千葉、神奈川各5人▽岩手、山形各4人――など。
東北新幹線の全線再開、4月以降の見込み 震度6強で被害大きく
東北新幹線は東京発仙台行きやまびこ223号が福島―白石蔵王駅間の宮城県白石市で脱線した。国土交通省によると、営業運転中の新幹線が脱線したのは04年10月の新潟県中越地震に見舞われた上越新幹線以来で2例目。
JR東日本の市川東太郎副社長は17日、宮城・福島両県で震度6強を観測した16日深夜の地震の影響で一部区間での運転を見合わせている東北新幹線について、「福島と仙台の間は被害が大きい。この区間の運転再開は年度内は厳しいのではないか」と述べ、全面運転再開は来月以降になるとの見通しを示した。
震度6強、大規模地震が続く震源域 3.11「余震」と判断難しく
16日深夜に発生した地震では、宮城、福島両県で震度6強の揺れを観測した。2011年3月の東日本大震災以降、東北の太平洋沖では大きな地震が相次ぐ。今回の地震と同じメカニズムの地震も震災以前より高い頻度で発生しており、専門家は引き続き警戒を呼びかけている。
今回の地震について、気象庁は17日、日本列島が乗る大陸プレートの下に沈み込んでいる、太平洋プレートの内部の断層が深さ約57キロの地点で破壊されて発生したとの見解を明らかにした。岩板に押し合う力が働き、断層面を境界に片方がもう片方に乗り上げるようにずれ動く「逆断層型」の地震だった。
【ゼレンスキー大統領、米連邦議会でオンライン形式で演説】
ウクライナ大統領演説 米国の「琴線」意識 議会からも支援拡充の声
ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、米連邦議会でオンライン形式で演説し、激化するロシアのミサイル攻撃と空爆に対抗するため軍事的支援の強化を訴えた。これを受け、米議会では支援の拡充を求める声が相次ぎ、バイデン米大統領は最大8億ドル(約950億円)規模の追加軍事支援を発表した。ただ、ウクライナ側が求める飛行禁止区域の設定や戦闘機の供与については、バイデン政権は慎重な姿勢をとり続けている。
バイデン氏、初めて「プーチン大統領は戦争犯罪人」 民間被害拡大に
ロシア軍に包囲されたウクライナ南東部マリウポリの市議会は16日、住民の避難所だった中心部の劇場が空爆され、大破したと明らかにした。国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は500人以上いたとしているが、周囲で砲撃が続き、被害の特定が難航している模様だ。民間人の被害が広がる中、バイデン米大統領は16日、プーチン露大統領を初めて「戦争犯罪人」だと非難した。
倒壊した劇場、地面に大きくロシア語で「子どもたち」…それでも空爆
ロシアがウクライナへの侵攻を始めてから、17日で3週間となった。短期間で決着をつけられなかったロシア軍は各地で無差別攻撃を続け、民間の犠牲者は増えるばかりだ。ロシア軍が包囲する南東部マリウポリでは16日、住民約1000人が避難していたとみられる劇場が露軍機の空爆を受け、倒壊した。14日に撮影された衛星写真では、劇場周辺の地面に、大きくロシア語で「子どもたち」と書かれていた。ロシア兵は、民間人の避難先だとわかっていながら劇場を攻撃した可能性がある。
ウクライナ大統領のディープフェイク拡散 メタ、ユーチューブが削除
米メタ(旧フェイスブック)は16日、ウクライナのゼレンスキー大統領のディープフェイク動画を特定し、削除したと発表した。自軍に武器を置いて降伏するよう促す虚偽の内容だった。同社のセキュリティー政策責任者がツイッターで、動画は「誤解を招くよう加工されたメディア」に関する規定に違反すると説明した。米CNNによると、動画投稿サイト「ユーチューブ」も同様の対応をとった。動画の出所は明らかになっていないが、ウクライナ情勢を巡る激烈な情報戦は続いている。
【韓国 コロナ新規感染者60万人超】
新規感染急増、60万人超 死者も最多、緩和影響か―韓国
韓国防疫当局は17日、新型コロナウイルスの16日の新規感染者が前日から22万人増え、62万1328人だったと発表した。死者も前日の164人から急増し、429人だった。共に過去最多。重症患者も1159人で高い水準が続く。変異株「オミクロン株」が拡大している。
経済的影響を考慮して進めてきた店舗の営業時間規制などの緩和や、9日投票の大統領選前の集会が感染拡大につながった可能性がある。また、PCR検査に加え、専門機関での迅速抗原検査の陽性者も感染者と見なすよう制度を変更したことも影響している。
【日本 コロナ新規感染者は減少】
全国で新たに5万3587人感染確認 前週木曜から7000人超減少
新型コロナウイルスの感染者は17日、全国で新たに5万3587人確認された。前週の木曜日(10日)から7000人以上減少した。死者は171人、重症者は前日比50人減の1090人となった。東京都は8461人で、前週の木曜日を約1600人下回った。
NY円、一時119円台 6年1カ月ぶりの円安水準
16日のニューヨーク外国為替市場の円相場は円がドルに対して急落し、一時1ドル=119円12銭と、2016年2月以来、約6年1カ月ぶりの円安ドル高水準をつけた。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)後に積極的に利上げを進める方針を示したのを受け、日米金利差の拡大を意識した円売りドル買いが広がった。
午後5時現在は前日比46銭円安ドル高の1ドル=118円70~80銭をつけた。ユーロは1ユーロ=1・1031~41ドル、130円97銭~131円07銭。(共同)
【1年前の今日の出来事】 2021年3月17日