2021年11月9日

18歳以下に10万円相当給付 自民「年収960万円まで」主張―与党合意
自民、公明両党は9日、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえた経済対策をめぐり、18歳以下に10万円相当を給付することで大筋合意した。年内をめどに5万円の現金、来年春までに5万円相当のクーポンを配る。自民党は年収960万円の所得制限を設けるよう主張。公明党は持ち帰ったが、所得制限自体は受け入れる方向だ。

自民党が衆院選で掲げた生活困窮者支援に関し、18歳以下への給付とは別に、住民税非課税世帯を対象に10万円を給付することでも一致した。一時的な生活資金を提供する「緊急小口資金」や、学生らを対象にした住居費支援も行う。

台湾TSMC、熊本に半導体工場 8000億円、ソニーGと共同出資
半導体受託製造で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は9日、熊本県に日本で初めてとなる半導体製造工場を建設すると発表した。当初投資額は約70億米ドル(約8000億円)。ソニーグループ(G)が約5億ドルを出資するほか、日本政府から補助金を得る見通しだ。

新工場はソニーGが持つ熊本県菊陽町の画像センサー工場の近くに建設される予定。2022年に着工し、24年末までの生産開始を目指す。これにより約1500人の雇用創出を見込む。工場の運営会社に対するソニーの出資比率は20%未満となる。

韓国、物流・公共交通全面停止の危機 中国が物資供給を制限
韓国で貨物用ディーゼル車の走行に必要な尿素水の供給が急減し、年内にも物流や公共交通機関が全面停止する危機を迎えている。原料の主要調達先だった中国が先月以降、輸出を事実上制限したためだ。米国とともに対中強硬姿勢を示すオーストラリアに中国が反発、豪州産石炭の輸入を止めたことが背景にあり、韓国に米中貿易戦争の〝流れ弾〟が直撃した形となった。

尿素水は、ディーゼル貨物車の排ガスの浄化に使われる。韓国国内の車両約200万台は、一定の走行距離ごとに尿素水を充塡しなければ、走行を停止する装置が取り付けられている。主要公共交通である路線バスも、5万台のうち約2万台が対象になるという。

原料の尿素を国内生産する日本と異なり、韓国は97%以上を中国に依存してきた。しかし、中国は10月中旬、輸出手続きを変更し、事実上の輸出規制を実施。尿素水の供給減少を受け、韓国国内の給油所は貨物車が長蛇の列を作り、オンラインでは従来の10倍超の価格で取引されている。

藤井王位が羽生九段降す 開幕4連勝 王将戦リーグ
渡辺明王将(37)への挑戦者を決める第71期ALSOK杯王将戦リーグ(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛)の藤井聡太王位(19)―羽生善治九段(51)戦が9日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、藤井が106手で勝ち、開幕から4連勝を飾って初挑戦に近づいた。6期ぶりの挑戦がかかる羽生は3勝2敗となり、タイトル通算100期への挑戦は遠のいた。