2021年11月10日

岸田文雄氏、第101代首相に選出 第2次岸田内閣発足へ
特別国会が10日に召集され、衆参両院の本会議で行われた首相指名選挙で、自民党の岸田文雄総裁が第101代首相に選ばれた。同日夜には自民、公明両党の連立による第2次岸田内閣が発足する。外相だった茂木敏充氏を自民党幹事長に起用したことを受け、外相は林芳正・元文部科学相が起用され、他の閣僚は全員が再任となった。

子供10万円給付 年収960万円で制限 自公が合意
自民党と公明党は10日、新型コロナウイルス禍に対応する経済対策に盛り込む18歳以下の子供を対象とする計10万円相当の給付について、年収960万円の所得制限を設ける方針で一致した。同日昼の与党党首会談で正式合意した。年内に現金5万円を給付し、来春に残りの5万円分を原則クーポンで支給する。

マイナポイント、最大2万円分付与で自公が合意
自民・公明両党は新型コロナウイルス感染拡大に対応するための経済対策のうち、マイナンバーカード保有者への「マイナポイント」付与について、新たにカードを取得した人に5000円分、カードを健康保険証として使うための手続きをした人に7500円分、預貯金口座とのひも付けをした人に7500円分をそれぞれ支給する方針で一致した。

玉虫色ゼロエミッション 欧州主導、急進EVシフトに賛同広がらず
英グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で10日、24の国と一部メーカーなどが自動車の二酸化炭素(CO2)を出さない「ゼロエミッション化」で合意した。販売禁止の対象にはハイブリッド車(HV)も含まれるとみられる。ただ、大多数が参加を見送ったことで、欧州が主導してきた急進的な電気自動車(EV)シフトの難しさがかえって浮かび上がった形だ。

国際エネルギー機関(IEA)は、走行時だけでなく車両やエネルギーの製造過程で要するエネルギーを含めたCO2排出量は、HVもEVもほぼ同等だと試算している。これは一定の前提条件に基づくもので、火力発電に電源の大半を依存する地域ではHVの方が排出量は少ないのに対し、再生可能エネルギーの普及した地域ではEVの方が少なくなる。

ラニーニャ現象発生 冬は西日本など低温か―気象庁
気象庁は10日、太平洋赤道域東部(南米沖)の海面水温が平年を下回るラニーニャ現象が発生しているとみられると発表した。この影響で、今度の冬は西日本を中心に寒気の影響を受けやすく、西日本と沖縄・奄美地方で平均気温が平年並みか低いと予想される。ラニーニャが来年2月の冬の終わりまで続く可能性は60%という。前回は昨年夏から今年春にかけて発生。昨年12月中旬から今年1月上旬にかけ、厳しい寒さや日本海側の大雪の要因になった。

千葉・富津の突風、民家30棟超で被害
千葉県は10日、富津市で9日午後に発生した突風による被害が、少なくとも住宅など37棟に上ったと発表した。県は、被害棟数が増える可能性があると説明。銚子地方気象台が現地調査をした。突風は9日午後2時すぎ、富津市富津の住宅地周辺で発生。突風が通過したとみられる地域では屋根瓦が飛び、窓ガラスが割れるなどした。銚子地方気象台によると、9日は寒冷前線が東日本を通過した影響で大気の状態が不安定となり、活発な積乱雲が通過した富津市富津付近で突風が発生したとしている。