2021年8月20日

笑福亭仁鶴さん死去 84歳 タレント落語家の草分け
上方落語界の重鎮で、タレント落語家の草分けとしても活躍した笑福亭仁鶴(本名・岡本武士)さんが17日、骨髄異形成症候群のため、大阪府内の自宅で死去した。84歳。

1937年、大阪市生まれ。初代桂春団治のレコードを聴いたのをきっかけに落語に魅了され、62年、六代目笑福亭松鶴に入門。63年に吉本興業入りし、京都花月で初高座を踏んだ。速いテンポで畳みかけるように爆笑を取る落語は、後進に大きな影響を与えた。十八番の「初天神」「向(むこ)う付け」などでは、消えつつあった大阪の下町の風情を現代に伝えた。功績の大きさから、05年には所属の芸人として初めて吉本興業の特別顧問に就任。17年6月に、おしどり夫婦で知られた妻隆子さんを亡くしてから体調を崩し、同年夏ごろから舞台やレギュラー番組を休むようになっていた。

金メダリスト救った五輪スタッフ、ジャマイカが正式招待
東京五輪で競技会場に向かうバスを乗り間違えたジャマイカの金メダリストを救った大会スタッフ、河島ティヤナさんに、ジャマイカ旅行が贈られた。都内の同国大使館で19日に「感謝の会」が開かれ、駐日大使らが謝意を伝えた。

河島さんは4日、江東区の会場で、バスを乗り間違えて困っていたジャマイカのハンスル・パーチメント選手に遭遇。1万円を渡し、タクシーで新宿区の国立競技場に向かうのを手伝った。パーチメント選手は無事、男子110メートル障害の準決勝に出場し、翌日の決勝で金メダルを獲得した。パーチメント選手は後日、河島さんに金メダル獲得の報告と感謝を伝えに行った。その際の動画がSNSで拡散し、「心が温まる」などと話題になっていた。

19日の式典では、ショーナ・ケイ・リチャーズ駐日大使が「世界中のジャマイカ人を代表して、河島さんの善意に感謝を表します」と述べ、「JAMAICA」の文字が入ったキャップやTシャツなどを手渡した。パーチメント選手も動画で参加し、「ありがとうございます」と日本語を交えながら、感謝の思いを語った。河島さんは「ただ私ができることをしただけですが、とてもうれしい」と応じ、笑顔をみせた。

全国で新たに2万5876人の感染 過去最多 15府県でも更新
新型コロナウイルスの感染者は20日、全国で新たに2万5876人確認され、3日続けて過去最多を更新した。重症者も過去最多だった前日より51人多い1816人。死者は36人増えた。厚生労働省によると、自宅療養者が9万6709人と10万人に迫っている。

東京都で過去3番目に多い5405人の新規感染者が報告され、累計30万人を超えた。20万人を超えた7月26日から1カ月足らずで約10万人増えた。神奈川(2878人)、大阪(2586人)、千葉(1778人)――など15府県で過去最多となった。

感染爆発の東京、入院率9.5%どまり 迫る医療の限界
東京都は20日、新型コロナウイルス対応のモニタリング会議を開き、感染者全体で入院に至った割合(入院率)が9.5%にとどまっていることが報告された。感染爆発が継続し、病床が逼迫する中、約1か月前の25%から大幅に低下。重症病床の使用率も9割に達し、専門家は現状の感染ペースが続くだけで、「医療提供体制の限界を超え、救える命が救えない事態になる」と警鐘を鳴らした。

タリバンがドイツ国際放送記者の家族を射殺 同社が報道
ドイツ国際放送ドイチェ・ウェレは19日、アフガニスタン西部で同社記者の家族がイスラム主義組織タリバンに射殺されたと報じた。タリバンは19日までに、アフガンに滞在していた同社の複数の記者の自宅を捜索。その中で、現在はドイツ国内に勤務する記者の家族1人を射殺したという。また別の1人が重傷を負った。