緊急事態宣言、5月末までの延長決定 愛知・福岡を追加
菅義偉首相は7日、東京や大阪など4都府県に出している新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言について、11日までの期限を5月末まで延長することを決定した。12日からは新たに愛知、福岡も加えて計6都府県にする。
今後の対策として、酒類とカラオケ設備を提供する飲食店への休業要請は継続する。百貨店や映画館など床面積1000平方メートル超の大型商業施設については、現在の宣言下で休業を要請してきたが、今後は午後8時まで営業を認める。具体的対応は各知事が地域の感染状況を踏まえ判断する。東京、大阪は休業要請を続ける一方、京都、兵庫は土日限定の休業として対応する。
緊急事態宣言に準じた「まん延防止等重点措置」について、適用中の千葉、埼玉、神奈川、愛媛、沖縄の5県は31日まで延長する。新たに9日から北海道、岐阜、三重の3道県に適用することも決めた。一方、適用中の宮城県は期限の11日で解除する。
「東京五輪中止を」23万筆超 コロナ下開催に不安の声―オンライン署名で
東京五輪・パラリンピックの開催中止を求めるオンライン署名が、7日午後10時時点で23万筆超集まった。呼び掛けたのは元日弁連会長の宇都宮健児氏。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないままの大会実施は「『平和の祭典』であるはずの五輪の理念から大いに逸脱する」などと訴えている。署名集めはネット署名サイト「Change.org」で5日正午に開始。運営団体によると、2021年の日本語版開始以来、最速のペースで賛同者数が伸びているという。
宇都宮氏は、不足する医療資源を五輪に割くことは「コロナ禍で疲弊している医療従事者をさらに苦しめ、住民や参加者の命と暮らしを危険にさらすことになる」と指摘。五輪を中止して感染拡大を防ぎ、人々の命と暮らしを守るべきだと訴えている。
宛先は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長や菅義偉首相、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長らで、英語での署名ページも開設した。
ワクチン接種完了、日本到着分の15%止まり ロイター通信「遅い」
ロイター通信は7日、日本国内に到着した新型コロナウイルスワクチンは2800万回分に達したが、接種が完了したのは15%程度の400万回超で、約2400万回分が「(接種を担当する)人手や手配上のボトルネック」によって使われないまま残っており、接種ペースは「遅いままだ」などと批判的に報じた。
ロイター通信は、日本での接種率は「人口の2.2%で、富裕国としては最もペースが遅いが、政府は7月末までに高齢者3600万人に接種を完了するとの野心的目標を設定している」などと伝えた。この目標実現には1日80万回の接種が必要だとの民間見通しにも触れている。今後、米モデルナ社や英アストラゼネカ社のワクチンについても承認決定が下される予定で、供給量はさらに増える見通しだとも伝えた。
新たに6054人感染 重症者1131人で過去最多 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は7日、全国で新たに6054人が確認された。6000人を超えるのは1月16日(7041人)以来3カ月半ぶり。大阪府で50人亡くなるなど死者が148人増え、重症者は前日比33人増の1131人に。いずれも過去最多を更新した。
東京 感染急拡大の兆候 発熱相談件数、昨年12月末の水準に
東京都で新型コロナウイルスの感染が再拡大する兆しが出ている。感染者数の増加に先んじて増える傾向にある発熱相談件数が急増しているためだ。市中感染の広がりを示す陽性率も上昇傾向にある。いずれも年末年始の「第3波」の直前にもみられた現象で、都は警戒を強めている。
都によると、都発熱相談センターに寄せられた1日あたりの相談件数は、3月は1000件を下回る日が多かった。しかし5月に入ってからは連日2000件を超え、5日には2700件に達した。これは12月30日と同水準で、年明け以降は1日の新規感染者が2000人超となり、感染が急拡大していった。
大阪の死者、過去最多50人 感染者も5日ぶり1千人超
大阪府は7日、府内で新たに1005人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。新規感染者が1千人を超えるのは1057人だった2日以来、5日ぶり。死者は過去最多となる50代~90代の男女計50人が確認された。これまでの最多は4月29日の44人だった。
愛知で過去最多443人の感染確認 4度目の400人超
愛知県は7日、新型コロナウイルスに新たに443人が感染したと発表した。1月7日の431人を超え、過去最多となった。