「都民ファ」「国民民主」合流でトクするのは誰? 小池都知事は国政復帰も視野か
「都民ファ」「国民民主」合流でトクするのは誰? 小池都知事は国政復帰も視野か(デイリー新潮 2022年01月26日)
〈国民・都民ファ、統一候補擁立へ 参院選〉
国民民主党と都民ファーストの会の合流に向けた協議が朝日新聞に報じられたのは今月13日のこと。その後、国民民主の玉木雄一郎代表と都民ファの荒木千陽代表が会見を行い、合流の可能性を追認した。
ところが、上機嫌の玉木氏に対し、都民ファ側からはこんな苦言も漏れ伝わる。
「朝日の記事は明らかに玉木サイドからのリークで、都民ファの方は党内の根回しもこれからという段階だった。記事が出ることが分かった12日の夜には荒木氏以下の幹部が対応に追われ、“玉木さんは、はしゃぎすぎ”との恨み節も聞こえてきました」(政治部デスク)
昨年の衆院選以来、確かに玉木氏は意気軒昂。ライバル・立憲民主党の議席減に気をよくしたか、選挙後には野党国対委員長会談の枠組みからも離脱。“新しい野党”の姿をアピールして見せた。
「さらに、特筆すべきは日本維新の会への接近でしょう。昨年12月には文通費の改正案を維新と共同提出。今月6・7日には夕刊紙で維新の馬場伸幸共同代表と対談も行った。維新の方はこうした国民民主との連携に前向きでした」
意外な人物にもメリットが
だが、都民ファとの合流で、国民民主と維新の連携は白紙撤回されることに。
「維新の松井一郎大阪市長と都民ファ特別顧問の小池百合子都知事は犬猿の仲。都民ファをとれば維新との関係が破談となるのは明らかで、松井氏は、今回の合流話にカンカンですよ」
一方、笑いが止まらないのは小池都知事の方。
「彼女は記者を前に、都政に関係のない外交や防衛を饒舌に語ることもあり、国政への未練は見え見え。実際、昨年の衆院選前から、前埼玉県知事の上田清司参院議員らと玉木氏に連携を打診しており、今回の成行きには大満足のはずです」
玉木氏の決断を歓迎する面々は他にもいて、
「国民民主を支援する連合もその一つ。彼らは、公務員改革を掲げる維新とは到底組めない。都民ファとの縁談に安堵しています」
ほくそ笑む人の中には、さらにこんな名前も。
「立民の福山哲郎前幹事長ですよ。彼の地元・京都では、夏の参院選で維新が候補者を擁立することが確定的。国民民主の前原誠司衆院議員が維新候補に加勢する形になったら、福山氏の当選は危ないところでした」
意外な影響があちこちに。
(週刊新潮 2022年1月27日号掲載)
国民・都民ファ連携に「維新はくみしない」 松井代表「野合」と批判
国民・都民ファ連携に「維新はくみしない」 松井代表「野合」と批判(朝日新聞 2022年1月13日 18時00分)
国民民主党と、小池百合子東京都知事が立ち上げた地域政党「都民ファーストの会」が合流も視野に、夏の参院選での統一候補擁立を協議していることについて、日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は13日、「政策の一致がない野合談合にはくみしない」と語った。
維新と国民民主は、国会議員の文書通信交通滞在費の見直しなどで連携を強めていたが、国民民主と都民ファとの合流が実現しても参加しないとの考えを示した。
国民民主の玉木雄一郎代表は、2017年の衆院選で小池氏が立ち上げた「希望の党」に、民進党から合流したメンバーの一人。
松井氏は国民民主と都民ファの動きについて、「希望の党の復活やろ。何が一致して一緒になるのか。ひっついたり離れたり、選挙のたびに目の前の足し算ばかり。有権者からおかしいと思われるんじゃないの」と批判。「希望の党と何が違うのか、説明する必要がある」とも語った。