パラ観戦 菅総理も小池知事も「自らの政治目的のために子どもを利用している」

パラリンピック観戦 政治・経済

菅総理も小池知事も「自らの政治的な目的の達成のために子どもをダシに使わないで欲しい」

玉川徹氏、パラリンピックに小中高生観戦方針の小池都知事へ「子どもをダシに使わないで」(スポーツ報知 2021年8月20日 9時34分)

テレビ朝日の玉川徹氏が20日、コメンテーターを務める同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)にリモート生出演した。

番組では、東京都の小池百合子知事が無観客開催となった東京パラリンピック大会で都内の小中高生ら最大約13万2000人が観戦する「学校連携観戦プログラム」を巡り、東京都教育委員会の委員の多くが「やるべきではない」などと意見するなど賛否両論が起きていることを伝えた。

小池氏は19日に「より安心、安全な形にできるような準備を進めてまいります」と述べ、実施する方針を変えなかったが、政府分会会の尾身茂会長は、国会で懸念を示した。

玉川氏は、小池氏が掲げる「観戦プログラム」に、デルタ株の流行で子どもにも感染リスクが大きいことを指摘した上で「小池さんがちょっとずれているんじゃないか、と。ご本人が、災害級の状況だって自分でおっしゃっているんですよね? その時になぜかオリンピック、パラリンピックになると、そこだけは別っていうふうになってしまうのがどうしても理解できない」と疑問を投げかけた。

さらに「それと小池さんもそうだし、菅さんもそうですけれど、子ども達に見せてあげたいっておっしゃるんだけど、僕は、ある種、自らの政治的な目的の達成のために子どもをダシに使わないで欲しいと思うんです。違うでしょ。専門家の言っていることが耳に届いてないんですか? 僕はそう言いたい」と断じていた。

「子供達には一生に1回の『修学旅行』の方が思い出に残る」

藤田ニコル、小池都知事のパラ観戦推進と修学旅行中止に「大人たちの特別を子どもたちに押し付けすぎ」(スポーツ報知 2021年8月22日 11時38分)

22日放送のTBS系「サンデー・ジャポン」(日曜・午前9時54分)では、全国の新型コロナウイルス新規感染者が2万5000人を超え、全国的に感染が急拡大していることを伝えた。

番組では、東京都の小池百合子知事が都立学校の修学旅行に中止・延期を要請した一方で、無観客開催となった東京パラリンピック大会を観戦する「学校連携観戦プログラム」を進めていく意向を示したことを伝えた。

この問題にモデルでタレントの藤田ニコルは「見られたらうれしいですけど、大人たちの特別を子どもたちに押し付けすぎかなと思って」と大人と学生の価値観は違うと見解を示し、「子どもたちの特別は修学旅行とかの方が思い出に残る。私も思い出しても修学旅行は楽しかったですし」と学生時代を振り返った。

続けて「4年に1回のイベントと一生に1回しかないイベントとなったら、やっぱり修学旅行(がなくなるのは)かわいそうだと思いますね」と述べた。

「パラ観戦は教育的でない」「現場を知らない人が頭の中で考えたこと」


パラ観戦に坂上忍、専門家 「これは教育的ではない」「現場知らない人が頭の中で」(デイリー 2021.08.24)

フジテレビ系「バイキングMORE」が24日、この日開幕のパラリンピックを子どもたちに直接観戦させる「学校連携プログラム」を取り上げ、MCの俳優・坂上忍、長崎大学大学院教授・森内浩幸氏らが反対した。・・・

坂上は「平時であれば、橋本さんがおっしゃっていることはよくわかりますよ。ただ、今は災害時って言われている中、このデルタ株に関しては子どもも感染する。子どもが外から家庭内に持ってって、大人にうつす家庭内感染というのも増加傾向にあるっていう中で、やっぱり矛盾を感じる人は多いと思います」と冷静に指摘。

森内氏は、さらにはっきりと「個人的には反対です。これは教育的ではないと思う。今やるべき教育っていうのは感染を予防するためにすべきこと、すべきではないことをきちんと教えること」と発言。

「平時であれば確かに教育効果が上がることは、例えばテレビで観戦するとか、もし実現できれば例えばZoomなんかで選手と子どもたちの間でやり取りをするようなことを作ったりすることでも十分にできる」と、直接観戦しなくても効果は上がるとした。

さらに問題視したのは、全児童への検査。「多分これ現場のこと知らない人が頭の中で考えたんだろうと思うんですけど、小さい子どもは唾液を集めることができない。押さえつけて鼻の奥から検体を取ることになる。泣き叫んだり飛沫を飛ばすので私たちもしっかりとした防具を着け、数人がかりですごく時間をかけて取っていく」と説明。

50人の検体を取るには数時間ぐらいかかる恐れがあるという。「さらにもし、その生徒たちが検査で陽性と出た時にどういうふうなケアするのか決めてるんでしょうか」と疑問視。他の児童がいる所で自分が陽性であることがわかってしまうという恐怖をケアする必要があるとし「どうケアするかというところまで決めてるんだったら、ちゃんと示してほしい。それがないのであれば、非常に安易な考え方でこういう計画を立てたんじゃないのかって言われても仕方がない」と断言した。

新宿区教育委員で小児科医「児童生徒の命を守るべき、観戦は中止」

新宿区教育委員の星野医師「児童生徒の命守るべきだ」 パラ学校観戦の区方針に反対(東京新聞 2021年8月27日 10時30分)

パラリンピックの学校観戦に参加する新宿区の方針に反対する区教育委員で小児科医の星野洋さん=区医師会副会長=が本紙(東京新聞)の取材に応じ、「児童生徒の命を守るべきだ」と、観戦中止を訴えた。

星野さんは25日の教育委員会臨時会で、反対意見を表明した。爆発的な感染拡大が続く中で「一定の割合で重症者も増えることを心配している。現在の感染拡大は災害級で、間違っても小児の感染者を出さない努力をするべきだ」と述べた。

星野さんは取材に「この時期のパラリンピック開催にも反対する。現地観戦は教育的な観点から貴重な機会ではあるが、あえてこの時期にしなくてもいい」と話した。

区教委によると、計画では9月1〜3、5日、保護者から同意が得られた小中学生が貸し切りバスで学校から会場に移動し、陸上競技を観戦する。担当者は「教育的な効果が大きい。子どもたちにとって貴重な機会となる」と説明している。