まん延防止措置は変異株に効かない、第3波を超える第4波が各地で発生

コロナ_感染拡大_近畿地方 政治・経済

感染力が強く重症化率の高い変異ウイルス、5月には関西は100%、首都圏は80% 若者も重症化する

全国における新規感染者数、重症者数、死亡者数の推移

グラフで見るように、明らかに第4波が日本を襲っている。

関西圏では感染力の強いN501Y変異ウイルスが猛威を振るい、感染が急拡大している。大阪府、兵庫県、奈良県ではすでに第3波ピーク時の2倍の感染者数、京都府では第3波と肩を並べる感染者数となっている。しかも感染拡大はまだまだ続く勢いだ。

首都圏でもそのN501Y変異ウイルスが浸透して来ており、現在の約5割から、5月前半には8~9割になると推定されている。

コロナ対策分科会の尾身茂会長は「第4波に入っているのは間違いない」と述べている。また、日本医師会の中川俊男会長も「第4波だ」との認識を示し、まん延防止等重点措置による対応ではなく「状況によっては、早期の緊急事態宣言発令も必要だ」と危機感をあらわにする。

しかし、菅総理大臣は「現時点で、全国的な大きなうねりとまではなっていないと考えている」と、第4波を認めない。グラフを見る限り、第4波は明らかだ。

第4波を認めたり第3回目の緊急事態宣言を発出すると、そのような感染状況の中で、果たしてオリンピック・パラリンピックを安全に開催することが出来るのか、との批判が国内外から強まる。菅総理はそのことを警戒している。

菅総理にとっては、国民の命と健康よりも、オリンピック開催が重要なのだ。

そう言えば、昨年の第1波の時も、中国春節の訪日観光客とオリンピック開催を当てにして、水際対策が大幅に遅れた。

第1回・第2回 緊急事態宣言の発出と解除、及びまん延防止措置の発出

第1回、第2回の緊急事態宣言の発出と解除、及びまん延防止等重点措置の発出を時系列に記載した。

第1回 緊急事態宣言 安倍内閣

≪2020年≫

2月27日 全国の小中高に臨時休校を要請
2月28日 北海道が独自の緊急事態宣言
3月11日 世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言

4月07日 東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を発出。5月6日まで
4月16日 対象を全国に拡大。13都道府県(先行の7都府県に加え、北海道、茨城、石川、愛知、岐阜、京都)を特定警戒都道県に指定
5月04日 緊急事態宣言を5月31日まで延長

5月14日 39県で解除、8都道府県(北海道、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、京都、兵庫)は継続
5月21日 関西を解除、首都圏と北海道は継続
5月25日 すべての都道府県で解除

第2回 緊急事態宣言 菅内閣

≪2021年≫

1月08日 首都圏1都3県で緊急事態宣言を発出(東京、神奈川、千葉、埼玉)、2月7日まで
1月14日 愛知、岐阜、大阪、京都、兵庫、福岡、栃木に宣言を発出

2月07日 栃木を解除、他の10都府県は3月7日まで延長
2月28日 6府県で先行解除(愛知、岐阜、大阪、京都、兵庫、福岡)
3月07日 首都圏1都3県の再延長(東京、神奈川、千葉、埼玉)
3月21日 すべての都道府県で解除

まん延防止等重点措置

4月05日~5月05日 宮城県(仙台市)、大阪府(大阪市)、兵庫県(神戸市、西宮市、尼崎市、芦屋市)
4月12日~5月05日 京都府(京都市)、沖縄県(那覇市、沖縄市、うるま市、浦添市、宜野湾市、豊見城市、名護市、糸満市、南城市)
4月12日~5月11日 東京都(23区、八王子市、立川市、武蔵野市、府中市、調布市、町田市)
4月20日~5月11日 埼玉県(さいたま市、川口市)、千葉県(市川市、船橋市、松戸市、柏市、浦安市)、神奈川県(横浜市、川崎市、相模原市)、愛知県(名古屋市)
4月22日~5月05日 兵庫県(追加:伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町、明石市)


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