小泉進次郎氏の人気に温度差 自民総裁選、衆院は「選挙の顔」に期待 参院は「国会答弁」に不安 揶揄される「構文」格好の標的に(zakzak by 夕刊フジ 2024.9/2 06:30)
自民党総裁選(9月12日告示、同27日投開票)に出馬意欲を示す小泉進次郎元環境相(43)に、党内から意外な〝不人気〟ぶりが聞こえてきた。総裁選直後の早期解散論も浮上し、衆院議員には進次郎氏に「選挙の顔」としての期待が大きい。だが、選挙が来年7月の参院議員の間には〝進次郎首相〟を不安視する向きも多いというのだ。
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9月6日に出馬を正式に表明する進次郎氏の人気は急伸している。産経新聞社とFNNの合同世論調査では、次の自民党総裁候補として、自民党支持層の29・4%が進次郎氏を選び、2位の石破茂元幹事長(67)の23・0%に6ポイント以上の差を付けた。
こうした人気は、総裁選の1回目の投票で367票を持つ党員・党友の投票行動はもちろん、党員資格を持つ国会議員の367票(衆院253票、参院114票、両院議長を除く)にも影響しそうだ。
進次郎氏は、小林鷹之前経済安保相(49)と並び、40代の候補として「新生自民党」を象徴する存在だ。
だが、参院では異なる見方もあるという。次の参院選で半数が改選されるのは来年7月だ。予算編成や通常国会を終えた後の選挙となる。
進次郎氏をめぐっては、環境相当時の国会答弁や記者会見での質疑応答が分かりづらいとして、「ポエム」や「進次郎構文」などと揶揄(やゆ)された。
前出の参院議員は「野党は『進次郎構文』を突いてくる。担当閣僚が答弁しても『総理に』と言ってくる。当然、懸念はある」と語る。
総裁選は1回目で誰も過半数を獲得できず、上位2人による決選投票になることが確実視されている。ここでは国会議員票が367票に対し、地方票は47票で、国会議員の判断が重みを増す。
決選投票カギ握る?
評論家の八幡和郎氏は「衆院には『進次郎氏で十分戦える』と考える議員も多いだろうが、次期首相は、11月の米大統領選を控えて本格的な調整に入れない『対米外交』や、予算委員会などの国会論戦で追及を受けるなど失策のリスクもある。このため参院は懐疑的な議員も多く、決選投票では改選組の投票行動がカギを握る可能性はある。相手にもよるが、進次郎氏が決選投票でも圧勝とはならないのではないか」と指摘した。