トランプ前大統領を襲う“銃撃トラウマ”…「うつ病」発症の可能性をダブリン大教授が指摘

銃撃がトランプの精神状態に深刻な影響を及ぼす可能性 国際

トランプ前大統領を襲う“銃撃トラウマ”…「うつ病」発症の可能性をダブリン大教授が指摘(日刊ゲンダイ 公開日:2024/07/23 06:00 更新日:2024/07/23 06:00)

「銃撃がトランプの精神状態に深刻な影響を及ぼす可能性」

米メディア「メールオンライン」が、アイルランド・ダブリン大のジョーンズ教授(臨床心理学)の見解を引用しながら、トランプ前米大統領の精神状態について報じている。銃撃されたトランプ前米大統領は、うつ病を発症したり、性格が変化する可能性があるーーという。

銃撃で傷を負う経験は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)や、重度のうつ病など、長期的なダメージを引き起こす恐れがあるそうだ。

ジョーンズ教授は、「そのような経験は、安全で制御可能な世界に生きている人々の思いを打ち砕き、無価値観、危機感、不安感を抱かせる可能性がある」「フラッシュバックや悪夢を通してその出来事を再体験する可能性があり、事件を思い出すと動悸、発汗、息切れなどの症状がでることもあるのです」「常に脅威を警戒し、集中力が低下し、怒りを爆発させ、圧倒的な感情を経験する可能性がある」と指摘している。

やはり、銃撃されて負傷すると精神的なダメージは強いようだ。

ジョーンズ教授は、トランプ前米大統領のようにナルシシズムの強い人は、些細な脅威に対しても過剰に攻撃的な反応をしてしまう可能性がある、ともしている。

■レーガン元米大統領に起きた変化

しかし、その一方で、銃撃でトラウマを受けると、人として成長し、より大きな共感、強い人間関係、深い精神性を育み、人生に新たな意味を見いだすこともあるという。

レーガン元米大統領は1981年に銃撃された後、共感力と謙虚さが増した、とされている。レーガンは「神は理由があって自分を救った」と信じ、旧ソ連との核緊張の緩和を進めている。

心理学者の関修氏(明大講師)はこう言う。

「いま現在トランプは、銃撃事件が大統領選に有利に働くとポジティブに考えているかもしれません。興奮状態だから、PTSDも発症しないでしょう。心配なのは、大統領選に勝利し、大統領として日常生活を送るようになった後です。アメリカ大統領は激務で多忙なだけに、疲労し、ストレスがたまるのは間違いないでしょう。その時、PTSDを発症し、うつ病になる恐れがあります。誰かが自分を狙っていると疑心暗鬼になり、誰も信用しなくなることも考えられます」

アメリカ大統領の言動によって、世界は大きく動くだけに、トランプ前米大統領の精神状態は日本も他人事ではない。