新規感染者数20万人突破 感染力最強のBA.5 “第7波”「経験したことのない爆発的な感染状況になる」 専門家も予測不能

新型コロナ第7波、全国の感染状況2022年7月22日 社会

コロナ“第7波” 第6波をはるかに凌ぐ急拡大

新型コロナウイルスの国内感染者は22日午後8時現在で、新たに19万5160人が確認され、1日あたりの最多を3日連続で更新した。前週の同じ曜日(15日、10万3281人)の約1.9倍。22都道府県で過去最多を更新し、感染拡大傾向が顕著になっている。

都道府県別で最多の東京都は3万4995人。前日に続いて3万人を超え、2日連続の最多更新だった。

全国の感染状況

コロナ第7波、感染急拡大、全国20220722

1日当たりの新規感染者数は、第6波のピークの2倍を超える勢いである。

過去7日間の、さらに過去7日間に対する感染者数増減率は、7月10日から18日までは2倍を超えていたが、それ以降は減少する傾向にある。しかし、依然として1.7倍程度なので、新規感染者数はこれからも増加の一途をたどる。

1倍より少なくなると、新規感染者数はピークが過ぎ、減少に向かう。

これまでと同じ傾向が続くと、新規感染者数は今後約2週間は増加する。

東京都の感染状況

コロナ第7波、感染急拡大、東京都20220722

第6波のピークの1.5倍となった。新規感染者数の増減率はまだ1.6倍程度もあるので、今後も増加する傾向にある。

増減率は右下がりになっており、この傾向で減少すると、約10日後には1倍となる。その時点でピークとなり、その後は減少に向かう。

ただし、人の行動変化や対策の強化などによって、予想は変化する。

見えない感染ピーク、専門家も予測不能

東京「5万人」に現実味…見えない感染ピーク、専門家も予測不能 分科会不開催の3カ月に「BA.5」拡大(東京新聞 2022年7月23日 06時00分)

新型コロナウイルスの流行「第7波」の勢いが加速している。東京都の新規感染者数は21、22日と2日続けて3万人を超え、8月上旬に5万人に達するとした都の予測が現実味を帯びる。「第6波」とは異なり、ワクチン接種による抑制効果に大きな期待をできず、ピークが見通せない。専門家からは行動制限の実施を求める意見が出始めた。

試算を裏切る感染急拡大

「今後も感染の増加が継続することが予測されるが、その規模は予測できない」。感染状況を分析し、厚生労働省に助言する専門家組織「アドバイザリーボード」座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は21日の会合後、そう語った。

13日の会合では、都の新規感染者(1週間平均)は20日ごろに約1万8000人でピークを迎えて減少に転じる試算が示されていた。だが、22日時点で2万1100人と試算を上回った。

7月に入り、都の新規感染者数は前週比で2倍のペースで増加した。直近の1週間では1.65倍とやや下がったものの、急増は続いている。

感染力「BA.2」の1.3倍

第6波は1カ月ほどでピークを越えたが、今回も同じように下火になるとは限らない。懸念の一つは現在、主流となったオミクロン株「BA.5」の感染力の強さだ。直前に広まっていた「BA.2」の1.3倍とされる。

また、第6波ではまん延防止等重点措置が取られたが、政府は第7波では行動制限に消極的。ワクチン接種の効果もこれまでと異なる。3回目接種開始から7カ月が過ぎ、免疫力が低下した人が少なくないとされる。60歳以上の人らが対象の4回目接種は重症化予防が主目的で、感染予防効果について厚労省は「短期間しか持続しないと報告されている」と説明する。

感染者3万人超えの東京 医療が逼迫、自宅療養者も初の10万人超え

感染者3万人超えの東京、自宅療養者も初の10万人超え 「医療が逼迫」警戒レベルを最も深刻な水準に(東京新聞 2022年7月21日 20時42分)

東京都は21日、新型コロナウイルスの新規感染者を3万1878人確認したと発表した。1日当たりの人数としては、流行「第6波」の2月2日に確認された2万1562人を超え、過去最多を更新した。感染者の急増で重症化リスクがある人でも入院がしにくくなっている。自宅療養者も10万1548人に上り、10万人を初めて超え、過去最多となった。

感染状況を分析する21日のモニタリング会議で、専門家は「医療提供体制が逼迫している」と指摘。都独自の警戒レベルを、3月中旬以来4カ月ぶりに4段階で最も深刻な水準に引き上げた。

1週間平均の新規感染者(20日時点)は、1万6000人超となり、前週の約1.6倍。会議で、国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は、このペースが続くと「経験したことのない爆発的な感染状況になる」と予測。自宅療養者らが増えていることを踏まえ、「自分や家族が感染者や濃厚接触者となった場合を想定して、今から生活必需品など最低限の準備をしておくことを、都民に呼びかける必要がある」と話した。

5〜11日の新規感染者のうち、感染力が強いとされるオミクロン株亜型の「BA.5」疑いの割合は74.5%に上り、さらにBA.2からの置き換わりが進んだ。

また感染拡大で、救急搬送に時間がかかったり、検査が受けにくくなったりしていることが報告された。小池百合子知事は「医療提供体制の充実強化を進めている」として、休診が多い土日に検査や受診を行う医療機関に協力金を支給する方針を示した。