大規模停電につながるおそれ 再生エネルギー事業者に初の「出力制御」 中国電力NW

中国電力NW 太陽光発電量増で「出力制御」の可能性 科学・技術

大規模停電につながるおそれ 再生エネルギー事業者に初の「出力制御」 中国電力NW(TSSテレビ新広島 2022/4/15(金)19:04

中国電力ネットワークは電力の需要と供給のバランスをとるため、16日にも再生可能エネルギーの事業者に対し発電を一時的に停止するよう求める「出力制御」を行う可能性を示唆しました。

中国電力ネットワークは15日、会見を開き早ければ、明日16日にも再生可能エネルギーの事業者に対し発電を一時的に停止するよう求める「出力制御」を実施する可能性があるとしました。

(中国電力ネットワーク・松永明生系統運用部長)

「発電量が需要を上回るということがある。そうした場合に再エネ出力制御をせざるを得ない状況になります」

電気は刻々と変化する「消費量」と、「発電量」を一致させる必要があるといいます。この需要と供給のバランスが崩れると本来、西日本で60ヘルツとなっている周波数が変わることになり、多くの発電機が停止し大規模停電につながる恐れがあります。

電力会社は火力発電の発電量を少なくするなどし需給バランスを保っていますが、過ごしやすい春や秋の休日は・エアコンを使わない・オフィスや工場で電力を消費しない・晴天で太陽光発電の出力が上がるなど発電量が上回る条件がそろうといいます。

中国電力ネットワークは16日にも最大22万キロワットの再生可能エネルギーの出力制御を行う可能性を示唆しています。出力制御が行われれば中国地方でははじめてです

スタジオ解説

この「出力制御」は事業者を対象に行われるもので、一般家庭にある太陽光パネルの再生可能エネルギーは対象ではないということです。また出力制御を行う対象の事業者の選定は公平に行うということです。

再生可能エネルギーの「出力制御」を行わないと大規模停電につながる可能性があります。どういう事かというと電力は「需要」と「供給」がポイントです。

そのメカニズムですが、「電気の消費量」と「発電量」、電気は常にこの「需要」と「供給」が一致するように調整する必要があります。

もしこのバランスが崩れた場合、本来60ヘルツであるはずの周波数が変動し、最悪の場合多くの発電機が停止し大規模な停電につながるといいます。

こういった状況を引き起こさないために、再生可能エネルギーの「出力制御」が必要になります。