「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される。」
出版社の宝島社は、5月11日の全国紙、朝日、読売、日経の朝刊に、「このままじゃ、政治に殺される。」との企業広告を見開き2ページで掲載した。
戦争中に竹やり訓練をさせられた子どもたちの写真を背景に、中央には赤く丸い新型コロナウイルスをデザイン。
キャッチコピーは「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される。」
さらに、「私たちは騙されている。この一年は、いったい何だったのか。」「ごちゃごちゃ言い訳するな。無理を強いるだけで、なにひとつ変わらないではないか。今こそ、怒りの声をあげるべきだ。」などと続け、国などのコロナ対策を批判した。
同社はプレスリリースで広告の意図について、「新型コロナウイルスの蔓延から、すでに1年以上。しかし、いまだに出口は見えない。マスク、手洗い、3密を避けるなど、市民の努力にも限界がある。」
「今の日本の状況は、太平洋戦争末期、幼い女子まで竹やり訓練を強いられた、非科学的な戦術に重なり合うと感じる人も多いのではないか。」などと指摘。
「コロナウイルスに対抗するには、科学の力(ワクチンや治療薬)が必要。そんな怒りの声をあげるべき時が、来ているのではないでしょうか。」などと説明している。
宝島社の広告に対し、歌手で女優の小泉今日子氏は11日、自身が代表取締役社長を務める制作会社「株式会社明後日」の公式ツイッターで、記事を添付して「宝島社」とつぶやき、親指を上げたサムアップポーズの絵文字で賛同を表現した。
【参考・引用記事】
「このままじゃ、政治に殺される。」宝島社、国などコロナ対策批判新聞広告(日刊スポーツ 2021年5月11日18時12分)