新型コロナに感染した国会議員12名一覧 感染率は1.68%で日本全体の約4倍

コロナ_国会議員感染者 社会

国会議員のコロナ感染率は1.68%、日本全体の約4倍

衆議院は4月21日、長尾秀樹衆議院議員が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。国会議員の感染確認は12人目である。

衆議院の定数は465人、参議院は248人だから、衆参両院の定数713人で計算すると、感染した割合は1.68%となる。

日本の総人口1億2557万人(2021年1月1日推計)の内、累計感染者数は54万3799人(厚生労働省 2021年4月21日)で、0.433%

両者を比較すると、国会議員の感染率は国民全体の3.88倍に当たる。昨年12月には立憲民主党の羽田雄一郎参議院議員が亡くなった。

国会議員は地元や業界や支持者の声を政治に反映させるため、どうしても人に会って話をする機会が多くなる。注意をしていても感染することはある。それにしても4倍は多い。

新型コロナウイルスに感染した国会議員

2020年9月18日
衆議院は9月18日、自民党の高鳥修一衆院議員(新潟6区)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。国会議員の感染確認は初めて。高鳥氏は現在入院しているが、軽症という。事務所によると、18日午前に37.5度の発熱があったため、病院で抗原検査を受けたところ陽性だった。

2020年11月13日
参議院は11月13日、無所属の桜井充参院議員(宮城選挙区)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。入院はせず、自宅で待機している。事務所によると、13日にPCR検査を受け、陽性が判明した。

2020年11月17日
衆議院は11月17日、立憲民主党の小川淳也衆院議員(比例代表四国ブロック・香川1区)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。小川氏は入院し、治療に専念する。同党によると、16日に発熱し、17日の抗原検査で陽性が確認された。

「忘れもしない、11月16日の月曜日。地元・香川から上京して大臣にお目にかかったりした後、夜になって宿舎に帰ると突如、熱が出始めた。そして深夜には39度になり、これはただごとじゃないな、と思った。急に強烈な倦怠感に襲われた。万が一のことを考えて、お世話になっている近所のクリニックに電話した。

すると、PCR検査はしているけれど、熱が出ているなら来ないでくれ、と言われた。仕方がないので東京都の相談センターに私人として電話をかけた。すぐに繋がり、丁寧な対応をしてもらった。

紹介を受けたクリニックは、1kmくらいの距離にあった。公共交通機関は使えないし、タクシーに乗るのもはばかられる。秘書さんや家族にも頼みにくい。だから39度の高熱がある状態で、一人で歩いていった。本当に無事にたどり着けるだろうか、帰れるだろうかと思った。しかも、病院に着いてもすぐには入れてもらえなかった。しばらく外廊下で待ち、検査したらすぐに陽性だということが分かった。」

「39度の高熱がある状態で、一人で歩いていった…」立憲・小川淳也議員が語った“コロナ回復者としての責任”(ABEMA TIMES 2021.02.05 13:19)

2020年12月4日
衆院は12月4日、自民党の渡嘉敷奈緒美衆院議員(大阪7区)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。事務所によると、同日午前に発熱し、PCR検査で陽性と分かった。発熱以外の症状はないという。渡嘉敷氏は衆院厚生労働委員長を務めるが、4日の厚労委は委員長代理で対応した。

12月14日の新型コロナウイルス感染症対策本部で、12月28日から来年1月11日まで全国一斉に停止することが決まった政府の観光支援策「GoToトラベル」事業。翌15日昼、新型コロナウイルスに感染したとして入院していた自民党衆院議員の渡嘉敷奈緒美・厚生労働委員長が都内のホテルで政治資金パーティーを開いていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、GoToトラベルの全国での一斉停止が決まった直後に、厚生労働関係の立法を取り仕切る立場の厚生労働委員長が、政治資金パーティーを開催していたことは、大きな波紋を広げそうだ。

コロナ感染で本人不在 渡嘉敷奈緒美・厚生労働委員長が資金集めパーティーを開催(文春オンライン 2020/12/16)

2020年12月24日
衆議院は12月24日、竹本直一前科学技術担当相(大阪15区)と同氏の秘書が新型コロナウイルスに感染したと発表した。竹本氏は入院中、秘書は自宅待機中という。事務所では22日にも別の秘書の感染が判明している。

「基礎疾患はなく、初めての入院だ。昨年12月23日夜、体温は36度台前半で、ほとんど自覚症状はなかった。翌24日朝はせきが出た。事務所でコロナの陽性者が出ていたので、秘書に勧められ、都内のかかりつけ医に行った。重症で即、入院。病院に着いたあたりから意識と記憶がない。」

「自分の体力を過信していた。医師には『もう少し遅かったら駄目だった。奇跡だ』といわれた。三途の川をのぞいてきたようなものだ。医療従事者と秘書に感謝したい。感染する前にワクチンができていたら打っていたと思う。コロナに感染しない、させない行動を徹底してほしい。」

36度台前半で重症「三途の川のぞいてきた」 コロナ感染で意識失った竹本・前IT相(産経新聞 2021.3.1 18:44)

2020年12月27日
立憲民主党の羽田雄一郎参院幹事長(長野選挙区)が27日、都内の病院で死去した。53歳だった。民主党政権で国土交通相などを歴任した。首相を務めた父・孜氏の秘書を経て1999年の参院長野選挙区補欠選挙で初当選した。旧民主党で参院国会対策委員長、参院幹事長などを歴任した。2019年の参院選で5回目の当選をした。

「俺、肺炎かな」。呼吸が荒れる中で言葉を紡いだ後、会話は途切れた。新型コロナウイルス感染症により、53歳で亡くなった立憲民主党の羽田雄一郎参院議員。「雄ちゃん」と呼び、家族ぐるみで付き合ってきた同党の福山哲郎幹事長が12月28日、羽田さんがPCR検査の直前に容体が急変した経緯などを明らかにした。

福山幹事長によると、羽田さんは24日深夜に38.6度の発熱があり、翌日にPCR検査の予約を27日午後3時45分に入れた。その後、都内の自宅で過ごし、検査当日に秘書が自宅に迎えに行った。

しかし、車で秘書と一緒に診療所に向かう途中、羽田さんの呼吸が荒くなり、「俺、肺炎かな」という言葉を最後に会話が途切れた。秘書が慌てて後部座席のドアを開け、羽田さんに声をかけたが、容体が急変していた。すぐに救急車を呼び、東京大付属病院に搬送されたが、到着前に死亡したという。

「俺、肺炎かな」で会話途切れ…コロナ感染症で死去の羽田雄一郎・元国交相 容体急変までの経緯(東京新聞 2020年12月28日 20時59分)

2020年12月31日
衆議院は12月31日、共産党の清水忠史衆院議員(比例近畿)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。清水氏は自宅待機中という。共産党によると、清水氏は27日夕に発熱、31日の抗原検査で陽性が判明した。

2021年1月19日
衆議院は1月19日、自民党の安藤高夫衆院議員(比例代表東京ブロック)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。18日に事務所スタッフのコロナ感染が確認されたため、安藤氏も検査した結果、18日夜、陽性が確認された。発熱はなく、自宅療養中という。

2021年1月22日
自民党の石原伸晃元幹事長(東京8区)が新型コロナウイルスに感染した。石原氏は1月21日にPCR検査を受け、22日に陽性と判明した。発熱やせきなどの異常はないが、不整脈の既往症があるため、即日入院した。

今回石原の入院が話題になったのは「入院できずに亡くなる人が相次ぐ中で、無症状なのになぜ」(東京新聞「こちら特報部」1月28日)という点もあった。

コロナに感染するのは仕方ない。しかし人によって対処の格差が生じてはいけない。

時の首相が「最終的には生活保護」と突如言いだすなか、伸晃氏はコロナに感染するとすぐに入院。リアルな格差を見せつけた。世の中に問題提起をした。

《新型コロナ感染》石原伸晃議員が見せた「リアル格差」で気づいた事実 日本政界の中心は“伸晃”にあった! …本人の意図しないところで(文春オンライン 2021/02/02)

2021年2月17日
衆議院は2月17日、自民党の新藤義孝元総務相(埼玉2区)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。新藤氏は自宅待機中で、関係者によると症状はないという。

2021年2月24日
れいわ新選組の木村英子参院議員は2月24日、自身のツイッターで、新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。木村氏はPCR検査で陽性が判明し、自宅療養中だという。

2021年4月21日
衆議院は4月21日、立憲民主党の長尾秀樹衆院議員(比例近畿・大阪5区)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。立憲民主党によると、長尾氏は20日、発熱の症状があったことから都内の医療機関で検査を受けた結果、21日、陽性が確認された。現在は入院中で、症状は安定しているという。