内閣不支持率74% なお続く支持率低水準
内閣不支持率74% なお続く支持率低水準 毎日新聞世論調査(毎日新聞 2024/4/21 20:48 最終更新 4/21 20:48)
毎日新聞は20、21の両日、全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は3月16、17日実施の前回調査(17%)から5ポイント上昇の22%で、3カ月ぶりに20%台を回復した。不支持率は前回(77%)比3ポイント下落の74%だった。
内閣支持率は自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて2023年12月に20%を割り込み16%に下落。今年1月調査は21%だったが、派閥の会計責任者らが立件された後の2月調査では14%に落ち込んだ。裏金事件の党内処分や岸田文雄首相(自民総裁)の訪米を経てやや持ち直したものの、なお低水準が続いている。
裏金事件を巡り、岸田首相が党内処分の対象とならなかったことについて「納得できない」との回答は70%に上った。「納得できる」は18%、「わからない」は11%。
野党支持層と無党派層では「納得できない」が7割以上で、公明党支持層でも5割強に達した。一方、自民支持層では「納得できる」が5割強、「納得できない」は約3割だった。
党内処分全体の評価についても、「処分が甘すぎる」が74%に上った。「妥当だ」は17%、「処分が厳しすぎる」は3%。
自民は4日、パーティー収入の還流(キックバック)などを巡り政治資金収支報告書に不記載があった議員ら85人のうち39人に離党勧告から戒告までの処分をした。不記載額が党在籍の現職最多の3526万円だった二階俊博元幹事長については、次期衆院選への不出馬表明を踏まえ処分せず、不記載額が500万円未満で派閥幹部でもない議員も処分の対象外とした。
岸田首相がバイデン米大統領との首脳会談で日米関係の強化で合意したことについて「評価しない」は41%、「評価する」は37%、「わからない」は22%だった。
米首都ワシントンで10日(日本時間10、11日)に行われた日米首脳会談では安全保障分野を中心に、地域・国際情勢の懸念に対し日米がより一体的に対処することで一致。米主導の国際月探査「アルテミス計画」で日本人宇宙飛行士2人を月に送ることでも合意した。
政党支持率は、自民20%(前回17%)▽立憲民主党15%(同13%)▽日本維新の会9%(同10%)▽共産党6%(同7%)▽れいわ新選組6%(同6%)▽国民民主党4%(同4%)▽公明党3%(同3%)――など。「支持政党はない」と答えた無党派層は28%(同34%)だった。
調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯519件、固定513件の有効回答を得た。【飼手勇介】
「政権交代」立憲支持層の9割強 公明支持層でも3割弱
「政権交代」立憲支持層の9割強 公明支持層でも3割弱 世論調査(毎日新聞 2024/4/21 17:43 最終更新 4/21 17:44)
20、21日実施の毎日新聞世論調査で、次の衆院選で政権交代してほしいと思うかどうかを聞いたところ、「政権交代してほしい」との回答が62%に上った。「政権交代してほしくない」は24%、「わからない」は13%だった。
「政権交代してほしい」との回答は30代、40代、50代の7割弱。18~29歳、60代、70歳以上でも約6割あった。支持政党別では、立憲民主党支持層の9割強、日本維新の会支持層の約7割が「政権交代してほしい」とした。自民党支持層は8割弱、公明党支持層は約6割が「政権交代してほしくない」と答えたが、公明支持層では「政権交代してほしい」も3割弱あった。自民支持層では1割強。
自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた党内処分が「甘すぎる」と答えた人の74%が「政権交代してほしい」と回答した。自民の裏金事件対応への厳しい評価が、政権交代を望む声が大きいことの背景になっているようだ。【飼手勇介】
裏金問題、首相の処分対象除外「納得できぬ」70%
裏金問題、首相の処分対象除外「納得できぬ」70% 世論調査(毎日新聞 2024/4/21 17:14 最終更新 4/21 17:47)
毎日新聞は20、21の両日、全国世論調査を実施した。自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金問題で、岸田文雄首相が党処分の対象から除外されたことについて納得できるか尋ねたところ、「納得できない」が70%となり、「納得できる」(18%)を大きく上回った。「わからない」は11%だった。
自民党は裏金事件を受け、安倍、二階両派の議員ら39人を処分したが、個人として政治資金収支報告書への不記載がなかったことから首相本人の処分は見送られた。しかし、首相が会長を務めていた岸田派でも不記載で当時の会計責任者が立件されており、首相の責任を問う声は根強い。【野原大輔】