スパコン「富岳」 計算速度で世界2位に陥落 2部門はトップ維持
理化学研究所は30日、富士通と共同開発したスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」(神戸市)が、スパコン世界ランキングの主要2部門で5期連続1位になったと発表した。ランキングは半年ごとに発表される。計算速度を競う部門では、2年ぶりにトップの座を明け渡した。
富岳が首位となったのは、物理現象をシミュレーションする際の処理性能を測る「HPCG」と、ビッグデータの解析性能を示す「Graph500」。一方、昨秋まで4期連続首位だった計算速度の性能を示す「TOP500」と、人工知能(AI)の開発でよく使う計算の指標「HPL―AI」の両部門は2位。米国のスパコン「フロンティア」にトップの座を譲った。計算速度は、フロンティアが1秒あたり110.2京回で、富岳の44.2京回の約2.5倍に達した。
中国、安保協定の合意失敗 太平洋島嶼国と会議
中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は30日、訪問先のフィジーで南太平洋島嶼諸国と外相会議をオンライン形式で開催した。中国は会議で安全保障面での連携強化を謳った協定の締結を提案したが、合意には至らなかった。協定を足掛かりに本格的な太平洋進出を図ったが頓挫した形だ。中国進出を警戒した一部参加国から異論が出たもようだ。
中国外務省によると、会議には中国と国交を持つソロモン諸島、キリバス、サモア、フィジー、トンガ、バヌアツ、パプアニューギニア、ニウエ、ミクロネシア連邦の9カ国が参加した。
ロシア国家親衛隊115人、ウクライナ出征を拒否…侵攻に反旗の動き相次ぎ表面化
ウクライナ侵攻への異論を厳しい情報統制で封じているロシアで、侵攻に反旗を翻す動きが相次いで表面化した。露極東沿海地方の議会では、野党議員が本会議中に、プーチン大統領にウクライナ侵攻停止を要請する異例の行動に出た。
英字紙モスクワ・タイムズによると、露国内の地方議員が侵攻に公然と反対を表明したのはこれで3人目で、これ以前の2人はいずれも出国したという。
一方、インターファクス通信によると、露南部カバルジノ・バルカル共和国の軍事裁判所は26日、ウクライナへの出征を拒否した治安組織「国家親衛隊」の隊員115人に対する除隊処分を支持する判断を示した。露当局が、参戦を拒否した兵士の存在を認めたのは初めてとみられる。
サル痘、今月23カ国257人確認 WHO、警戒訴え
WHOは29日、動物由来のウイルス感染症「サル痘」について、従来継続的に発生してきたアフリカ諸国以外の欧米を中心とした23カ国で今月、257人の感染が確認されたと発表した。死者は出ていないものの、感染拡大の原因が判然としないため、既に感染が広範囲に及んでいる可能性もあるとして警戒継続を訴えている。
東京港にヒアリ500匹 今年国内初確認 人的被害は確認されず
環境省は30日、東京港青海ふ頭のコンテナヤードで、強毒を持つ南米原産のヒアリ約500匹が見つかったと発表した。春ごろから活発になるとされ、国内での確認は今年初めて。いずれも働きアリで、人的被害は確認されていない。
全国で新たに1万2207人感染 前週より6300人減 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は30日、全国で新たに1万2207人確認された。前週の月曜日より6300人減少した。重症者は前日より2人増えて90人、死者は24人だった。
東京で新たに1344人感染 4カ月半ぶりに2000人下回る
東京都は30日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1344人確認されたと発表した。前週の月曜日(2025人)から681人減った。都内の新規感染者数が2000人を下回ったのは1月11日以来、4カ月半ぶり。新たに3人の死亡も確認された。
【1年前の今日の出来事】 2021年5月30日