2022年4月19日 今日の出来事

ロシア軍、東部制圧へ本格攻勢か

ロシア軍の空爆を受け煙を上げる製鉄所、4月18日ウクライナ南東部マリウポリ

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、東部の完全制圧に向けた大規模攻撃を始めた可能性があり、民間人の被害拡大が懸念される。

ウクライナのゼレンスキー大統領は現地時間の18日夜、ウクライナ東部ドンバス地方(ドネツク、ルガンスク両州一帯の総称)でロシア軍が「長い間準備をしてきた戦いを始めた」と明らかにした。首都キーウ(キエフ)周辺などから撤収した露軍は東部の完全制圧に向けた新たな攻勢を始めるとみられており、本格的な侵攻を開始した可能性がある。

戦車や大砲で製鉄所攻撃 中には女性・子どもが…
ロシア軍が、ウクライナ東部のマリウポリの製鉄所に対して、戦車や大砲による攻撃を始めた。19日に公開されたマリウポリの映像では、製鉄所から煙が出ていることが確認できる。製鉄所の地下には、ウクライナの兵士とともに、ロシア軍から逃れてきた子どもや市民がいる。マリウポリでは、ロシア軍が降伏するよう要求していたが、その期限が過ぎ、ウクライナは徹底抗戦の構えを見せている。そのため、ロシア軍は戦車や大砲による激しい攻撃に踏み切ったものとみられる。

米欧日首脳らが19日にオンライン会合 ウクライナ支援を協議

バイデン米大統領は19日、日本や欧州の主要同盟国の首脳らとのオンライン会合を開き、ロシアによるウクライナ侵攻への対応を協議した。ロシアはウクライナ東部に戦力を集中させて攻勢に出る構えを見せており、米国は対ウクライナ支援や難民・国内避難民への対応などを同盟国と話し合った。

同様の協議は2月28日に続いて2回目。ロシアは苦戦を強いられつつもウクライナへの侵攻を続けており、戦闘の長期化を見据えて、軍事、経済、人道支援など各分野で対応策を話し合った。

政府、ウクライナに民生用ドローン提供へ 防護衣やマスクも

岸信夫防衛相は19日の記者会見で、ロシアによる侵攻を受けているウクライナを支援するため、同国に対し防衛省が保有する民生用ドローンを提供すると発表した。ウクライナ側からの要請を踏まえた措置で、有毒物質から身を守るための防護衣、防護マスクも提供する。岸氏はドローンがどのような用途で使われるかとの質問に「いろいろな用途があると思う」と述べるにとどめた。

ドローンは防衛省が研究用として購入した市販品のため、武器や関連技術の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」は適用されないと説明している。ウクライナは民生用のドローンをロシア軍の位置の把握などに、軍用のドローンを戦車への攻撃などに活用しており、日本が提供するドローンも偵察などに用いられる可能性がある。

ウクライナ政府から要請を受け、化学兵器対応のための防護マスクやドローンを提供

円急落、一時128円台 20年ぶり安値更新

東京外国為替市場で19日、円相場が約20年ぶりに1ドル=128円台にまで急落し、2002年5月以来約20年ぶりの安値水準を更新した。18日に日銀の黒田東彦総裁が「急速な円安はマイナス」とけん制したが、効果は長続きしなかった。

米国の長期金利が節目の3%近くに上昇し、日米金利差の拡大が円を押し下げている。景気浮揚のための金融緩和継続と円安阻止の両立は難しく、当局はジレンマに直面している。

中国GDP4.8%増 コロナ打撃、目標下回る 1~3月

中国国家統計局が18日発表した2022年1~3月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比4.8%増だった。8四半期連続のプラス成長で、成長率は21年10~12月期(4.0%)を上回ったが、22年の政府の成長率目標「5.5%前後」の水準を大きく下回った。前期比も1.3%増と、10~12月期(1.5%増)より減速し、景気回復の勢いは弱い

新型コロナウイルスの感染拡大への厳格な対応で企業生産や個人消費に打撃が広がっている。

中国GDP4.8%増 コロナ打撃、目標下回る 1~3月

全国の新規感染者、4万893人確認 前週から9000人減

新型コロナウイルスの感染者は19日、全国で新たに4万893人確認された。同じ火曜日で比べると前週から約9000人減り、4週連続で4万人台が続いている。死者は52人、重症者は前日比9人減の213人だった。新規感染者は東京都(5583人)や大阪府(3819人)で、いずれも前週火曜から1000人以上減った。一方、佐賀県(681人)では過去最多を更新した。

東京で5583人感染確認 前週比1339人減 新型コロナ
東京都は19日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに5583人確認されたと発表した。前週火曜日(6922人)を1339人下回った。新たに4人の死亡も確認された。

6月の西日本、降水量多い恐れ 気温は高め 気象庁3カ月予報

気象庁は19日、全国の5~7月の3カ月予報を発表した。暖かい空気に覆われやすく気温は北・東・西日本で高い。降水量はほぼ平年並みだが、6月の西日本は前線や湿った空気の影響で平年並みか多い恐れがある。

▽5月 北・東・西日本は天気が数日周期で変わる。東・西日本は晴れの日が多く、沖縄・奄美は曇りや雨の日が多い。

▽6月 北日本と東日本日本海側は後半に曇りや雨の日が多い。東日本の太平洋側、西日本は曇りや雨の日が多く、沖縄・奄美は平年より曇りや雨の日が少ない。

▽7月 北日本と東日本日本海側は曇りや雨の日が多い。東日本の太平洋側と西日本は前半に曇りや雨の日が多く、後半は晴れの日が多い。沖縄・奄美は晴れの日が多い。

【1年前の今日の出来事】 2021年4月19日