2021年11月14日

石炭火力「削減」を採択 1.5度の努力追求―協定ルール合意・COP26閉幕
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議( COP26 )は13日、石炭火力発電の削減を各国に呼び掛ける文言を盛り込んだ成果文書「グラスゴー気候合意」を採択し、閉幕した。世界の気温上昇を「1.5度に抑える努力の追求」も明記。地球温暖化対策の国際合意「パリ協定」の運用ルールのうち、積み残されていた温室効果ガス削減量の国際取引の指針もまとめた。

COP26は会期を1日延長し、詰めの交渉を続けていた。焦点の一つだった石炭火力発電に関する部分は、当初案では「廃止」としていたが、採択の直前に中国とインドが反発。「削減」に置き換えられた。

TPP「経済的威圧と相いれず」 岸田首相、APECで中国けん制
岸田文雄首相は12日夜、オンライン形式のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席した。環太平洋連携協定(TPP)に関し、国有企業の優遇などが指摘される中国の加入申請を念頭に、「不公正な貿易慣行や経済的威圧とは相いれない、21世紀型のルールを規定する協定だ」とけん制した。首相は、新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ経済の回復を目指す姿勢を強調。自身が掲げる「新しい資本主義」にも触れ、「日本経済を新たな成長軌道に乗せ、アジア太平洋の成長に貢献する」と述べた。

めぐみさん拉致から44年 新潟で県民集会
昭和52年11月15日、新潟市で横田めぐみさん(57)=拉致当時(13)=が北朝鮮工作員に連れ去られて44年となるのを前に14日、全被害者救出を誓う集会が同市であり、リモートで参加した母の早紀江さん(85)は「国家犯罪で拉致された日本人を連れ帰さなければならない。知恵を働かせ、力を合わせ、解決に導いていただきたい」と政府に要望した。視察に同行しためぐみさんの弟、哲也さん(53)は「故郷だが、姉が拉致されたことを思うと辛くてならない。日本は主権国家としてあらゆる力を発揮し、(母が)生きているうちに会わせていただきたい」と呼びかけた。

遠山清彦元議員立件へ 無登録で融資仲介容疑 東京地検
日本政策金融公庫からの融資を無登録で仲介した疑いが強まったとして、東京地検特捜部が貸金業法違反容疑で、元財務副大臣で公明党の遠山清彦元衆院議員(52)を立件する方針を固めたことが13日、関係者への取材で分かった。特捜部は、遠山氏が繰り返し融資に関わり、それが100件近くに及んでいたことなどから、貸金業法が禁じる無登録の仲介業に当たると判断したもようだ。

山口に「第2宇宙作戦隊」 来年度新設、衛星妨害監視
岸信夫防衛相は14日、日本の人工衛星の働きを電磁波で妨害する行為の監視を担う「第2宇宙作戦隊」を2022年度中に航空自衛隊防府北基地(山口県防府市)に新設する方針を表明した。安全保障の「新領域」と呼ばれる宇宙や電磁波の分野での能力向上を中国やロシアが進めており、対応を強化する。宇宙ごみ(スペースデブリ)の警戒活動も担う「宇宙作戦隊」は、20年5月の空自府中基地(東京都府中市)に続く設置となる。防衛省は、防府北基地を宇宙空間監視の「西の拠点」にしたい考えだ。