東京のワクチン2回接種、5割超に コロナ死者の78.9%が未接種
東京都は24日に開いた新型コロナウイルスの感染動向などを分析するモニタリング会議で、都内のワクチン接種(医療従事者を除く)について、21日時点で2回接種を済ませたのは全都民の51.5%になり、5割を超えたことが報告された。都は大規模接種会場の対象拡大など、さらに接種促進を図る考えだ。
都によると、ワクチンの2回接種率は重症化リスクが高いとして優先接種が進んだ65歳以上では87.0%になっている。今回の「第5波」の死者数は、冬の「第3波」と比較すると少なく抑え込めており、都はワクチン接種の効果が要因の一つだとみている。
また、都は8月1日~今月20日に都内で新型コロナに感染して死亡した484人を分析した結果、接種歴が確認できた412人のうち325人(78.9%)がワクチン未接種だったとする調査結果も公表。2回接種後の死者は49人(11.9%)で、うち45人はがんや糖尿病などの基礎疾患があった。1回接種後の死者は38人(9.2%)だった。
全国で新たに2093人感染 前週の金曜日から6割減 新型コロナ
新型コロナウイルスの感染者は24日、全国で新たに2093人確認された。前週の金曜日(5092人)から約6割減った。重症者は前日から45人減って1228人、死者は45人だった。
行動制限緩和、13自治体で実証実験 北海道・兵庫・福岡など10月にも 政府
西村康稔経済再生担当相は24日の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種進展に伴う行動制限緩和の実証実験について、13自治体から参加表明があったと明かした。10月にも飲食店や大規模イベントを対象に始めたい考えで、自治体や事業者と具体的な内容の調整を急ぐ。22日までに北海道、大阪府、兵庫県、福岡県、沖縄県などが申請。今後さらに対象が増える可能性もあるという。
政府は、19都道府県に発令中の緊急事態宣言について、30日の期限での全面解除を視野に入れる。これを踏まえ、西村氏は「解除地域から(実験を)進めていきたい」と説明した。実験地域では、ワクチン接種やPCR検査の陰性証明を条件に、飲食店の酒類提供やイベントの観客数などに関する制限を緩める方針。QRコードなども活用し、利用者の感染状況を追跡する。
韓国感染者、過去最多を更新 新型コロナ
韓国の防疫当局は24日、新型コロナウイルスの新規感染者が23日に2434人確認されたと発表した。1日の感染者としては過去最多。7月上旬以降、連日4桁の新規感染者が発生するなど「第4波」が継続しており、防疫態勢を強化しているが、増加傾向に歯止めをかけられていない。
感染者はソウルなど首都圏で急増中。18日から22日までの秋夕(中秋節)の連休で大規模な人の移動があったことから、来週以降さらに増えると警戒する見方が強い。韓国はワクチン供給が十分でなく、金富謙首相は防疫当局に供給を増やす方策を検討するよう求めた。
東京株、一時600円超高 恒大不安後退で3万円回復
24日午前の東京株式市場は、中国の不動産開発大手、中国恒大集団の経営危機をめぐる市場の不安が後退したことで幅広い銘柄に買い戻しが入り、全面高となった。日経平均株価は前営業日比の上げ幅が一時600円を超え、3万円の大台を回復した。午前の終値は561円49銭高の3万0200円89銭。
8月末から急上昇を続けてきた日経平均は、中国恒大が債務不履行に陥るとの懸念が高まった21日に600円超急落した。その後、経営破綻は当面回避できるとの見方から欧米の株価が上昇、24日の東京株も大幅高となった。海上輸送運賃の高騰を背景に海運株の上昇が大きく、原油高で鉱業株も買われた。
中国が暗号資産の交換など全面禁止、刑事責任も追及…人民銀「金融秩序乱し犯罪生む」
中国人民銀行(中央銀行)は24日、中国で暗号資産(仮想通貨)の交換や情報仲介などを全面的に禁止すると発表した。関連サービスは全て違法な金融活動に該当するとして、刑事責任を追及する。暗号資産取引の監視や取り締まりを強化する。人民銀はデジタル通貨「デジタル人民元」の発行を準備中で、民間のデジタル通貨の発行を禁じる方針を示していた。