2021年9月15日

新型コロナ、落ち着くには「2、3年プラスかかる」 尾身氏が答弁
政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は15日の衆院厚生労働委員会で、新型コロナの感染について「一生懸命ワクチンを接種してもゼロにすることはできない。ウイルスとの闘いは続く」と指摘した。その期間については「正確には神のみぞ知ることだが、2、3年プラスかかると思う」と述べた。

立憲民主党の尾辻かな子議員への答弁。数年経てば、新型コロナを季節性インフルエンザのような扱いにできる可能性があるとした。ワクチンや治療薬が普及すれば「ずいぶん社会の不安感はなくなると思う」とも述べた。

また、立憲民主党の長妻昭議員から改めて感染が拡大する「第6波」の可能性を問われ、尾身氏は「ワクチンで逆に安心感が出てきて、感染対策を緩めると結果的に感染拡大する」と指摘。「緩むことが、冬の感染拡大の一番のリスク」と述べた。

イギリス、50歳以上に3回目の接種開始へ 条件付きでマスク義務化
英政府は14日、冬に向けた新型コロナウイルス対策を公表した。免疫力を高めるため、来週から50歳以上の人などを対象に3回目のワクチン接種を始める。また、重症者の増加などで医療機関への負担が過大になった場合、マスク着用の義務化を部分的に導入する緊急対応策も示した。「ブースター」と呼ばれる3回目の接種は、50歳以上の人のほか、高齢者施設の入居者や医療関係者、既往症を持つ16~49歳の人らが対象だ。

「タリバンから死刑判決」相次ぐSOS 准教授、命のビザ発給訴え
イスラム主義勢力タリバンが実権を握ったアフガニスタン。かつて日本に協力したアフガン人から助けを求められている大学准教授が福岡にいる。日本政府が国外退避を試みた約500人のリスト以外にも危険が迫っている元協力者がおり、「命のビザの発給を」と訴えている。

国際協力学が専門で2003年以降、断続的にアフガニスタンで働いた経験を持つ福岡大准教授の林裕さん(48)の元に、首都カブールがタリバンによって陥落した8月中旬以降、旧知のアフガン人から窮状を伝えるメールが次々届く。

「タリバンから死刑判決が届いた」「指名手配されて逃げている」。銃を持った2人組のタリバン兵が度々家を訪れている、と身に迫る危険を訴えるメールもあった。

8月末、日本政府はアフガニスタンから大使館や国際協力機構(JICA)で働くアフガン人とその家族ら約500人を退避させようとした。結果的に実現しなかったが、そのリストにはかつて働いていた元職員らが入っていないと林さんは訴える。「彼らは現地で日本に協力してきた。命の危機を見捨てるのはあんまりだ」

公明、敵基地攻撃論に懸念 政調会長「非常に危うい」
公明党の竹内譲政調会長は15日の記者会見で、弾道ミサイルを相手国領域内で阻止する「敵基地攻撃能力」の保有論に懸念を示した。外交努力と防衛体制の構築が先決だとして「それらを飛び越えていきなり敵基地攻撃論というのは、非常に危うい議論になる可能性がある」と述べた。敵基地攻撃能力をめぐり「一歩間違えれば、日本が先制攻撃したと取られかねない。技術的に難しい政策だ」と指摘。「憲法上は保有可能だが、平和国家の日本という視点から採用していない。この考え方が妥当だ」と強調した。自民党総裁選では、敵基地攻撃能力の保有が論点の一つになっている。

韓国 独自開発のSLBM発射実験に成功=世界7番目
韓国が15日、独自開発した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の潜水艦からの発射実験に初めて成功した。SLBMの潜水艦発射実験の成功は世界で7番目となる。青瓦台(大統領府)によると、SLBMは8月13日に就役した海軍の潜水艦「島山安昌浩」(3000トン級)に搭載されて水中から発射され、計画通りの距離を飛行して目標地点に正確に命中した。

SLBMは潜水艦で隠密に運用できるため戦略的価値が高い兵器とされる。開発が難しく、現在は米国、ロシア、中国、英国、フランス、インドの6カ国のみが運用している。

サイバー犯罪、13%増 コロナ禍のネット依存で―豪
オーストラリア政府機関、豪サイバー・セキュリティー・センター(ACSC)は15日、2020~21年度(20年7月~21年6月)の年次報告書を公表し、サイバー犯罪の通報件数が約6万7500件と、前年度より約13%増えたと明らかにした。被害総額は自己申告ベースで330億豪ドル(約2兆6500億円)を超えたという。

湯川秀樹博士の旧宅、京大に寄付 安藤忠雄さんが来客用施設に整備
日本で初めてノーベル賞を受賞した理論物理学者・湯川秀樹博士(1907~81年)が晩年の24年間を過ごした旧宅(京都市左京区下鴨泉川町)が、湯川博士ゆかりの京都大(同区)に寄付された。京大が15日発表した。建築家の安藤忠雄さんらが整備し、大学の施設として来客のもてなしや研究者のサロンとして活用する。

旧宅は1933(昭和8)年に建てられ、木造と土蔵造り瓦ぶき2階建て(延べ床面積約370平方メートル)。湯川博士が特に好んだ庭があり、書庫や蔵も付属する。ノーベル賞受賞後に京大基礎物理学研究所の所長となった湯川博士が57年から住み続け、晩年に力を注いだ非核平和運動について思索し、国内外の識者と交流を深めた。文化財指定はないが、「湯川秀樹旧宅」として京都市の「京都を彩る建物や庭園」に認定されている。

新型iPhone13、国内4社の予約は17日から 24日から販売
米アップルが14日に発表したスマートフォン「iPhone13」シリーズについて、携帯電話大手のNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社は、オンラインショップや販売店などで17日から予約を受け、24日に販売を始める。いずれも15日時点で価格は未定としている。

各社とも例年、新製品発表時の買い替え需要に備え、販売に力を入れる。ただ今回の新作について、ある大手の担当者は「あまりアップデートがなく、小粒な印象だ。安くなった(前モデルの)12を買おうかな、と迷う人も出る気がする」と話す。5G対応になった前回モデルよりもインパクトは弱かったようだ。