2022年3月26日 今日の出来事

ロシア国防省「東部住民の解放に集中」 首都キエフの制圧作戦は停滞

ロシア国防省幹部は25日、ウクライナへの軍事侵攻に関して「作戦の第1段階の主な課題は達成された。特別軍事作戦の主な目的であるドンバス(ウクライナ東部)住民の解放に集中する」などと述べた。首都キエフの制圧作戦の停滞を受け、ロシア軍は東部の支配確立に作戦の焦点を移していく可能性がある。

ロシア軍がウクライナでの軍事作戦を修正したとの見方が浮上している。ロシア軍が25日、ウクライナ東部の制圧を優先する方針を示したためだ。ロシア側が当初に描いていた、ウクライナ首都キエフの早期制圧や親欧米派のゼレンスキー大統領退陣などのシナリオが変更を迫られている可能性がある。

ロシアに1万5千人の住民が強制連行され、極東送りの情報も…ウクライナ側が非難

ウクライナに侵攻しているロシア軍が、包囲と攻撃を続ける南東部マリウポリの住民を強制連行しているとウクライナ側が非難している。マリウポリ市議会は約1万5000人が連行されたと説明している。最終的に露極東サハリンなどに送られ、ロシアからの出国を2年間禁じられるという。

ウクライナ外務省は24日の声明で、住民約6000人がウクライナ旅券を没収され、親露派武装集団が実効支配する東部ドネツク州にある「選別収容所」に送られたとの「信頼できる情報がある」と指摘した。強制連行は、明白な国際法違反だと強調した。

ウクライナ最高会議の人権オンブズマンは、ロシアによる強制連行について、第2次世界大戦でのナチス・ドイツと「同様のことをしている」と批判した。ロシアの前身、旧ソ連の独裁者スターリンは、少数民族などを「敵性民族」や「危険分子」と認定し、大規模な強制移住を行っていた。

岸田首相、米駐日大使と広島を訪問 「核なき世界」主導をアピール

岸田文雄首相は26日、米国のエマニュエル駐日大使と広島市の平和記念公園を訪問し、原爆死没者慰霊碑に献花した。両氏は、ロシアによる核兵器使用が懸念されるウクライナ情勢や、核軍縮に向けた取り組みなどについて意見交換。首相は米国との連携を強め、「核なき世界」をめざす姿勢をアピールした。

エマニュエル氏は平和記念公園の原爆の子の像前で記者団に「大使として広島に来ることが大事だった」「私の旅路は広島で終わるものではなく、長崎まで行かないと終わらない」などと語った。バイデン氏の被爆地訪問について「日本に来たら(広島か長崎の)どちらかの都市には行きたいと言うと思う」と述べた。

日本3メガバンク、ロシア最大手銀行とドル取引停止 貿易決済影響も

ロシアによるウクライナ侵攻を受けた米国の金融制裁に伴い、三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクグループが、ロシア最大手銀行のズベルバンクとのドル決済や送金などの業務を停止することが26日、分かった。ドル取引に絡む米国の規制に抵触するためで、日本企業とロシア間のエネルギーなどの貿易決済に影響が出る可能性がある。

全国で新たに4万7338人感染 前週土曜、5週間ぶりに上回る

新型コロナウイルスの感染者は26日、全国で新たに4万7338人確認された。前週の土曜日(19日)と比べて約2500人増えた。土曜日に前週を上回るのは5週間ぶり。重症者は前日比26人減の707人。死者は101人だった。

東京都の新規感染者は7440人で前週の土曜日とほぼ変わらなかった。感染者は20代が最も多く1487人、10歳未満1229人、10代1121人、30代1249人、40代1235人、50代621人で、65歳以上の高齢者は382人だった。亡くなった人は50代~100歳以上の男女18人。

西日本で大雨、警戒呼びかけ 2つの低気圧が発達中

発達する低気圧の影響で、西日本から北日本の広い範囲では27日にかけて、非常に強い風が吹き、海は大しけになりそうだ。気象庁は26日、大雨による土砂災害や低地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風、高波に警戒を呼び掛けた。

26日(土)午後7時の雨・風の予想(ウェザーマップ)

NY円、122円前半 円買い先行、米長期金利急上昇でドル買い戻る

25日のニューヨーク外国為替市場の円相場は午後5時現在、前日比27銭円高ドル安の1ドル=122円05~15銭をつけた。ユーロは1ユーロ=1.0976~86ドル、134円14~24銭。前日に円がドルに対して急落した反動で、朝方はドル売り円買いが先行。その後、米長期金利が急上昇したのに伴い、ドルが買い戻された。

【1年前の今日の出来事】 2021年3月26日