2021年4月29日

春の叙勲 全国は4136人、女性最多428人
政府は29日付で2021年春の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章は勝俣宣夫元丸紅社長(78)、横倉義武元日本医師会長(76)に授与する。歌手の森進一(本名・森内一寛)さん(73)、俳優のいしだあゆみ(本名・石田良子)さん(73)らに旭日小綬章を贈る。受章者は旭日章989人、瑞宝章3147人で計4136人。このうち女性は2003年の制度改正以降で最多となる428人で、割合も10.3%と最高だった。

大阪で死者急増44人、過去最多 1171人感染確認
大阪府は29日、新型コロナウイルスによる1日あたりの死者が、過去最多の44人になったと発表した。都道府県別でこれまで最多だった東京都の32人(2月3日)を大幅に上回った。新たに確認された感染者は1172人。4月13日以降では感染者数が比較的少ない月曜日を除き、連日1000人を超えている。

「何もしてもらえず」一家4人感染 大阪1.4万人が自宅療養・待機
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い大阪府内では自宅で療養・待機を続ける患者が急増している。入院や療養先の調整で待機中の人も含めると、29日現在で1万4000人を超える。3月1日以降、12人が自宅療養・待機中に死亡したことも判明。一家4人全員が感染し、自宅療養中に夫の容体が悪化した女性が取材に応じ、「症状が悪化するまで何もしてもらえなかった」と訴えた。

東京都で1027人の感染確認 3か月ぶりに1000人超える
東京都は29日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに1027人確認されたと発表した。1日あたりの感染者が1000人を超えるのは1065人だった1月28日以来、約3か月ぶりで、前週の木曜(861人)より166人増えた。

バイデン大統領 就任後初の議会演説、「米国は再び動き出した」と宣言
バイデン米大統領は28日夜(日本時間29日午前)、議会の上下両院合同会議で施政方針演説を行った。就任後100日間で、新型コロナなどによる危機から脱しつつあるとして、「アメリカは再び動き出した」と宣言した。また、中国の習近平国家主席を「専制主義者」と呼び、民主主義の優位を示して中国との競争に勝つとの決意を示した。

最優先課題に掲げている新型コロナ対策では、就任100日までにワクチン接種が計2.2億回になると成果をアピール。接種を躊躇している一部の国民に接種を呼びかけた。

経済政策については、「この国をつくったのはウォール街ではなく、中間層だ」として、低中所得の労働者などに対する支援姿勢を強調。3月末に米議会に検討を促した総額2兆ドル(約217兆円)超のインフラ投資計画について、「第2次世界大戦以来最大の雇用計画だ」と訴え、新たな雇用創出につながると強調した。

また、3~4歳の児童教育の無償化など、育児や教育支援などを軸とした総額1.8兆ドル規模の追加経済対策の案も示した。富裕層への増税を主な財源に充てる方針で、議会に予算措置を求めた。ただ、増税に反対する共和党の激しい抵抗は必至で、与党の民主党議員の一部からも異論が出ている。提案通りの対策を実現することは簡単ではない。

バイデン氏は同盟国と協力し、国際協調を重視して諸課題に対処する方針も改めて表明。中国に対しては「不公正な貿易慣行には立ち向かう」と述べた他、人権問題を引き続き提起する考えを示した。銃規制や警察改革、移民問題などの国内課題では、抜本改革のため必要な法案整備への協力を共和党に求めた。