2020年12月2日

香港の裁判所 民主活動家の黄之鋒氏や周庭氏に禁錮刑
香港の西九竜裁判所は2日、昨年6月のデモをめぐってデモ扇動罪などに問われた民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏に禁錮10月、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏に禁錮13月半、林朗彦(アイバン・ラム)氏に禁錮7月の量刑をそれぞれ言い渡した。いずれも執行猶予はつかず、3人は収監された。

日本医師会長「感染者これ以上急増すれば医療提供不可能に」
新型コロナウイルスの感染拡大で、医療提供体制がひっ迫する中、日本医師会の中川会長は、記者会見で、「これ以上、感染者が急増すれば新型コロナウイルスと、それ以外の疾病への医療提供の両立が不可能になる。実際に、がんや心疾患、脳卒中の受け入れが難しくなってきた地域も出ている」と語った。

コロナ感染者の98%、半年後も体内に抗体
横浜市立大の研究グループは2日、新型コロナウイルスに感染し、回復した376人の98%が、再感染を防ぐ「中和抗体」を半年後も保有していたとする研究結果を発表した。血液を調べたところ、無症状と軽症だった人の97%から、中等症、重症だった人の全員から中和抗体が検出された。症状が重かった人ほど、保有する中和抗体の力は強い傾向にあった。力が強いほど、再感染のリスクは低くなるという。

笹子トンネル事故から8年 国交省関係者慰霊式参加せず
山梨県にある中央自動車道の笹子トンネル事故から8年の追悼慰霊式で、国土交通省関係者の参加が見送られた。中日本高速道路が新型コロナウイルス対策での規模縮小を理由に「見送り」を打診したという。9人が犠牲になり、老朽インフラの維持管理が問われただけに、遺族は「国が当事者意識を持たなければ、同じような事故がまた起きてしまう」と不満を募らせた。

修繕必要な橋やトンネルの6割が修繕未着手
平成24年に発生した笹子トンネルの事故を受け、国土交通省は、全国およそ73万か所の橋やトンネルについて、自治体などに5年に1度の点検を義務づけ、去年までに、ほぼすべての施設で1回目の点検が終わった。その結果、全国およそ7万3000か所で、老朽化のため修繕などの対策が必要と判定されたが、今年3月の時点で、このうち6割にあたるおよそ4万5000か所で対策に着手できていない。特に都道府県や市町村が管理するもので修繕が進んでおらず、背景には費用の確保が難しいことや、専門的な技術を持つ職員の減少などがある。

改正交通政策基本法が成立 公共交通の支援強化
改正交通政策基本法と改正国土強靱化基本法が2日の参院本会議で可決、成立した。いずれも議員立法で提出されていた。人口の減少や大規模災害、感染症の流行などを踏まえ、公共交通の機能を維持するために国が支援することを明記した。安心してバスや鉄道などの公共交通機関を利用するために、国が衛生の確保に必要な支援をできるようにする。近年災害が頻発化しており、台風や局地的な豪雨を大規模な自然災害の例として追加した。大規模な災害が起きた場合にも交通機能の維持が社会経済活動の維持に必要なことを明確にした。

改正種苗法が成立 海外に不正持ち出し禁止、来年4月に施行
国内で開発されたブランド果実などの種や苗木を海外へ不正に持ち出すことを禁じる改正種苗法が2日、参院本会議で可決、成立した。2021年4月に施行される見通し。改正種苗法は新品種の開発者が農林水産省に出願、登録する際に栽培地域や輸出先を指定できることが柱。許諾なしに指定された地域以外で栽培したり、無断で海外に持ち出したりした場合は、生産・販売の差し止め対象となる。農家が収穫物から採取した登録品種の種を次の栽培に生かす「自家増殖」をする際にも、開発者の許諾が必要になる。