科学・技術

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北海道大学が水中を泳ぐ1ミリ以下の分子ロボットの創出に成功、光をエネルギー源に屈曲運動で自立遊泳

北海道大学は11月29日、動物のように体を動かして水中を泳ぐ、大きさが1mm以下という微小な分子ロボットを作り出すことに成功したと発表した。変形を繰り返す、水中を泳ぐという分子ロボットの2つの大きな課題を克服した、世界初の研究成果とのこと。
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腸は第2の脳ではなく、むしろ「脳の方が腸から生まれた」と判明!

ドイツにあるヨーロッパ分子生物学研究所(EMBL)で行われた研究によれば、脳を構成するニューロンの起源は、消化システムの制御を行う細胞であった可能性が高い、とのこと。近年では腸にもニューロンがあり、脳との関係の深さから「腸は第2の脳」と言われるようになりましたが、逆でした。研究によれば、ニューロンの原形となる細胞は最初に消化システムで誕生し、後に脳に転用されるようになったようです。つまり順番にこだわるならば、腸は第2の脳ではなくむしろ、脳が第2の腸ということになります。
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森林浴は免疫細胞を活性化し、その効果は1か月も持続する

東京都内で働く健康な男女37人(25~56歳)に森林環境の中で2泊3日滞在してもらい、森林浴を毎日午前と午後それぞれ約2時間実施し、NK細胞の様子を調べました。その結果、森林浴後にはNK細胞の数が増え、NK細胞自身の活性も高まり、結果的に免疫機能が高まっていることが明らかになりました。実験終了後でもNK細胞の活性は保たれ、1か月が経過しても、森林浴をする前よりも活性が上昇した状態が続くことがわかったのです。
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海や人体にどう影響? 福島第一原発の「処理水」放出で東電が影響予測

東京電力は福島第一原発の汚染水を浄化処理した後の水について、海洋へ放出した場合の環境と人への影響予測をまとめた。17日公表の報告書では、海へ放出された放射性物質の影響は、漁をしたり泳いだりした際の外部被ばくと魚介類を食べた際の内部被ばくのいずれも「極めて軽微」としている。報告書のポイントを整理した。
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「原発をベースロード電源として確保」よりも「原発依存度をできるだけ低減」政策をとるのが賢明

2030年温室効果ガス46%削減、2050年カーボンニュートラルという日本政府の目標に対し、再エネとともにCO2を排出しないエネルギーである原子力は、どのような役割を果たすのか、あるいは果たせないのか、議論が分かれるところだ。元原子力委員会委員長代理であり、長崎大学核兵器廃絶研究センター教授の鈴木達治郎氏にご寄稿いただいた。EnergyShift 2021年10月20日より。
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太陽光発電のメリットとデメリット

火力発電に使われる化石燃料や、原子力発電に使われる核燃料は限りがある資源ですが、太陽光は自然エネルギーであるため枯渇する心配がありません。そのため、持続可能な発電方式の1つとして、将来的に主要電源となることが期待されています。
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洋上風力発電のメリットとデメリット

風力発電は、ブレードが回転することで発電する、風の力を利用した発電方式です。地上に建設される「陸上風力発電」と、海や湖などに建設される「洋上風力発電」の2種類に大別されます。洋上風力発電は陸上風力発電に比べても有望視されていることは世界の潮流です。特に陸地面積が狭く、まわりを海で囲まれている日本ではなおさらです。潜在的ポテンシャルは日本の現在の年間電力消費量のなんと7.5〜8倍になります。
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地熱発電のメリットとデメリット

地熱発電は、マグマにより生じた高温の蒸気を利用し、タービンを回転させて電気を作る発電方式です。地熱発電の歴史は意外にも長く、1904年にイタリアで地熱発電実験が成功したところから始まります。日本では1919年に掘削が初めて成功し、1966年に日本初となる地熱発電所の運転が開始されました。1996年には国内の地熱発電設備が50万kWに到達し、世界有数の地熱発電技術を持った国になりました。
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バイオマス発電のメリットとデメリット

バイオマス発電は、動植物から生成された再生利用可能な資源を使い、電力を作る発電方式。自然の営みから生まれるものを燃料とするため、火力発電や原子力発電とは異なり有限資源を消費しません。
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線状降水帯って何 !? 原理をわかりやすく説明

ここ数年、大雨や集中豪雨により大規模な水害が発生した際、その要因として「線状降水帯」という言葉が頻繁に聞かれるようになった。線状降水帯は、激しい雨を降らせる積乱雲が連続して発生し、線状に並び、その規模は幅20〜50km、長さ50〜200kmに及ぶ。ときには同じ場所で激しい雨を3時間以上も降らせ続けることがあり、その場所では経験したことのない大雨となる。線状降水帯は、その形成過程・構造によっていくつかの種類に分けられる。中でも、「バックビルディング型」線状降水帯は、長時間の大雨をもたらし、災害に直結する恐れが特に高い。その発生メカニズムを解説する。
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米カリフォルニアで流行の変異株 日本人の6割が免疫効果弱まる可能性

米国で感染が急拡大している新型コロナウイルスの変異株について、日本人の6割が持っている免疫細胞で排除できない可能性があるとの解析結果を、東京大や熊本大などの研究チームが明らかにした。
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福島原発処理水の海洋放出に反対 海は私たちが生まれた故郷

私たち生命体は海の中で誕生した。そういう意味では、海は私たちの原点であり、故郷だ。オゾン層や地磁気が、宇宙から降り注ぐ放射線や紫外線を遮っているから、現在、地球の陸や空そして海で、多種多様の生物が生存することが出来る。海も、陸も、空も、放射能で汚してはいけない。
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福島原発の処理水、政府は海洋放出の方針 トリチウム1グラムで1000人を殺傷

東京電力福島第一原発で発生した汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムを含む水について、政府は海へ放出処分する方針だ。一方、全漁連岸会長は「絶対反対の考えはいささかも変わらない」と、改めて海洋放出反対の考えを明言。水産業者らが懸念する風評被害の対策について「首相から聞いていない」と憤った。そもそもトリチウムは安全か。1グラムで1000人を殺傷する能力があるという。故・小柴昌俊ノーベル賞受賞学者はトリチウムの危険性からそれを燃料とする核融合実験反対の嘆願書を総理に提出していた。
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カーボンニュートラルの切り札は洋上風力発電 ポテンシャルは原発700基分

菅総理が掲げる2050年カーボンニュートラル宣言。その切り札は洋上風力発電。潜在的発電容量はなんと原発700基分もある。普及が進めばコストが下がり、すそ野が広いため、モノづくり産業を押し上げる。
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再エネ導入で遅れる日本 3つの規制を緩和せよ

再生可能エネルギーの導入を進める動きが世界で加速している。日本でも、菅政権が2050年に二酸化炭素の排出を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」の目標を掲げ、その実行計画でも、再生可能エネルギーの導入を「最大限進める」と明記した。現在、日本の電力において再生可能エネルギーが占める割合は18%。この割合を上げていく上で、いま日本は“壁”に直面している。再生可能エネルギーの導入を拒む3つの規制を緩和せよ。