飲食関連対策だけでは不十分…分科会に提出された資料を分析して分かったこと

corvid-19_分科会提出資料 政治・経済・社会

第21回 新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長 尾身 茂・独立行政法人地域医療機能推進機構理事長)が1月8日に開かれた。その会議で提出された資料の一部を再掲する。

一つは、メンバーの一人である押谷 仁・東北大学大学院医学系研究科微生物学分野教授が作成した『最近のクラスターの解析』である。これは、報道された情報の中から、昨年12月以降で、クラスター人数が5人以上のものを抽出したデータである。4件を編集して掲載した。

クラスターは、全体の45%が医療・福祉施設で発生している。感染者数も62%を占めている。

対策としては、すべての医療・福祉施設に従事する関係者全員及び患者や入居者に対して、定期的にPCR検査を国費で実施することが必要だ。

接客を伴う飲食店に対しては、緊急事態宣言が発令されているか否かに関わらず、従業員全員に検査を国費(全額国費、又は補助)で実施すべきであると考える。

緊急事態宣言が発出された地域において、教育関係は、小・中学校、高校、幼稚園、保育園については休校、休園を要請しないが、大学は対面授業とオンライン授業を効果的に組み合わせて頂くとなっている。

しかし、クラスター発生件数及び感染者数は、大学よりも高校が多い。また、保育所や幼稚園でも多く発生している。政府の方針に不備がある。

職場関連では、企業等でのクラスター発生及び感染者数が多い。企業が率先して検査を実施するよう、支援策を講じるべきである。

もう一つ、注目すべき資料があった。感染拡大の時系列の関係を調べた結果、「歓楽街や飲食を介しての感染が感染拡大の原因」であり、「家族内感染や院内感染は感染拡大の結果である」を裏付ける図表である。

この図表から分かることは、第1波に関して、

「歓楽街や飲食を介しての感染が感染拡大の原因」であり、「家族内感染や院内感染は感染拡大の結果である」

と言える。しかし、第2波に関しては、院内感染との因果関係が明確でない。第3波に関しては、図表右に拡大表示しているが、因果関係がほとんど見られない。

今では感染が市中に拡散しており、初期のような因果関係を必ずしも断定できない。今回、飲食関連対象の対策だけでは不十分であり、市中に多数存在する無症状者対策を早急に実施することが必要と考える。