鈴木宗男・貴子親子は、ウクライナのことよりもロシアに理解を示す

プーチンに理解を示す鈴木宗男・貴子親子 政治・経済

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鈴木宗男氏 ロシアに理解を示す。「ウクライナも大事だが日本の国益はどうなのかも最重要」

鈴木宗男氏「ウクライナも大事だが日本の国益はどうなのかも最重要」ロ報道官の発言引用(デイリー 2022.03.10)

日本維新の会の鈴木宗男参議院議員が10日、公式ブログを新規投稿。「ウクライナのことも大事だが、日本の国益はどうなのかも最重要ではないか」と問いかけた。

宗男氏は、「ロシア外務省のザハロワ報道官は昨日、Sputnikというロシアのニュースサイトで『残念ながら、日本はこの西側のメインストリームに最も積極的な形で加わり、すべての指示を従順に遂行している』と指摘し、『彼らは見たところ、自分たちの国益に関してどれほど破壊的な行動を取っているかを単に理解していないようだ』と述べている」と国営メディア・スプートニクでの報道を紹介した。

その上で「予算委員会での政府側答弁に対する反応、打ち返しと受け止める。ウクライナのことも大事だが、日本の国益はどうなのかも最重要ではないか。国益に沿った知恵のある外交を期待してやまない」と問いかけた。

宗男氏は9日のブログでは「日本はロシアの非友好国となってしまった。ロシアの力による国家主権侵害は認められることではない。あわせてそこに至るまでの経緯を正しく考えることも解決の方法ではないか」とつづり、「プーチン大統領を個人制裁のリストに入れた。簡単に言うと『プーチンとは付き合わない』と日本からカードを切った訳だから、相手は『そうか、俺も付き合わない』となるのは当然である」とロシアに理解を示している

プーチンに忖度か。“宗男の娘”が「ウクライナ大使の外相面会要請」を放置した裏

プーチンに忖度か。“宗男の娘”が「ウクライナ大使の外相面会要請」を放置した裏(新恭(あらたきょう) MAG2NEWS 2022.03.11)より抜粋

鈴木宗男氏は2月28日の参院予算委員会で質問に立ち、このように述べた。

「ウクライナ問題で国際法違反だという言葉が出てくるが、何の部分で言うのか」「国連憲章はあっても国際法は明文化されていない。このことははっきりしておいたほうがよい」

ロシアのウクライナ侵攻はあってはならないこととしながらも、質疑のほとんどがプーチン擁護に費やされた印象だった。

鈴木宗男氏は今年1月8日、トークショーで「プーチンさんは日本を理解している人情家」と発言したらしいが、このようなプーチンべったりの姿勢が、ウクライナ大使の面会申し入れに対する鈴木貴子副大臣の対応にも影響していないだろうか。

鈴木副大臣は「私が大臣の面会要請を止めていたことはない。私自身が大使との面会要請を応じなかった、拒んでいたとの論調の報道があるが、それについても事実無根」と否定した。

しかし、週刊文春2022年3月10日号に外務省関係者の次のようなコメントが掲載されている。

「ロシアがウクライナ東部の親ロシア派支配地域の独立を承認した(日本時間)22日前後のこと。貴子氏が“今は制裁を議論するべきタイミングではない”という旨を主張したのです。米国ではいち早くこの2地域に対する経済制裁が発表されており、日本でも制裁が検討されるべき時期だった。そのため貴子氏は、ロシアへの制裁に後ろ向きなのだと外務省内で受け止められました」

鈴木副大臣がロシアとの関係維持にいかに腐心しているかがうかがえる。ウクライナ東部2地域の親ロシア派指導者24人の資産凍結を日本政府が発動したのは2月26日だが、鈴木副大臣は納得していなかったようだ。

2月28日の鈴木宗男氏の国会質疑は、貴子氏と連携した動きと捉えることができる。宗男氏は、ウクライナ東部2地域に特別な自治権を与えることを定めたドイツ、フランス、ロシア、ウクライナ間の「ミンスク合意」を持ち出し、「(ミンスク合意に基づく)独仏の話し合い提案にプーチンは乗ったが、最後まで抵抗したのはゼレンスキーだ」と、ウクライナ大統領を批判してみせた。

もちろん、ウクライナ政権側にも全く非がないとはいえないだろうが、いかなる理由があろうと、他国を侵略する行動は許されない。なぜ鈴木氏はここまでプーチン大統領を庇うのか。

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安倍氏らがこれまで、北方領土交渉を進展させるために尽力してきたことには敬意を表したい。だが、北方領土をエサに経済的利益を得たいだけのプーチン氏に手玉に取られ、翻弄されてきた側面があるのも事実だ。

安倍氏に対して、ウクライナ侵略をやめるようプーチン氏を説得してほしいとの声が上がっているようだが、それができる力量があるのなら、27回も会談して北方領土問題に解決の糸口さえ見つけられないのはおかしいではないか。

安倍氏は鈴木氏と2015年末に官邸で会談して以来、対ロ外交について鈴木氏の助言を求め、“親プーチン”の姿勢をとり続けた。駐日ウクライナ大使に対する鈴木貴子外務副大臣の当初の冷淡な対応は、このような経過の延長線上で捉えなければ、理解できない。

コルスンスキー大使は3月2日に林外相、同4日に鈴木外務副大臣と会い、ツイッターに「鈴木貴子外務副大臣とお会いする機会があり、喜びを感じている」などと投稿した。だが、これで面会放置問題はおさまったとしても、鈴木貴子氏が外務副大臣としてふさわしいのかどうか、という問題は残っている。