山尾志桜里氏ら擁立で国民民主の〝神通力〟に陰り 玉木代表に「なめられてる」の声

記者会見する国民民主党の山尾志桜里衆院議員(左)と玉木代表 政治・経済

山尾志桜里氏ら擁立で国民民主の〝神通力〟に陰り 玉木代表に「なめられてる」の声(東スポWEB 2025年5月21日 06:00)

参院選比例代表に元衆院議員の山尾志桜里氏らの擁立を決めた国民民主党の玉木雄一郎代表が針のムシロだ。

「比例の候補者擁立について、ユーチューブやXの書き込みは見ている。さまざまなご批判をいただき、すべてしっかり受け止めたい。混乱が生じていることは丁寧に説明していく」と20日の会見で玉木氏は苦々しい表情を浮かべた。

山尾氏、元維新の足立康史元衆院議員、元立憲の須藤元気元参院議員、元自民の薬師寺道代元参院議員の4人の公認を発表したが、過去にお騒がせ言動があった面々だけに古参の支持者からも批判が噴出。各社の世論調査では同党の支持率は2~5ポイントも下落し、18日投開票の埼玉・和光市議補選では新人女性候補が落選。〝国民民主党〟の肩書だけで連戦連勝だった地方選にも影響が及んだ。

玉木氏は公認にあたっては「党として合意した事項について反する行動はとらない」などの確認書を交わしたことを強調していたが、山尾氏は「女系天皇の選択肢を排除する進め方は間違っている」とXに党の方針と異なる投稿で、物議を醸している。

玉木氏は山尾氏に発言には注意するよう伝えたというが、この日までに投稿が削除されていないことで、会見では「なめられているんじゃないか」と報道陣から詰め寄られ、リーダーシップ欠如やガバナンス不全まで問われる事態になっている。

 玉木氏は「(山尾氏は)反省すべきは反省して、説明すべきことは説明して。党としても求めていくが、それぞれの候補者も説明しないとその人に票が入らない」と報道陣に対応する場の必要性も説いたが、山尾氏が応じるかは不透明だ。

飛ぶ鳥を落とす勢いだった国民の急ブレーキに他党はほくそ笑んでいる。国民の榛葉賀津也幹事長が山尾氏らの擁立に「政党は幕の内弁当。いろんな具が入っていて、好き嫌いがある」とフォローしたことに日本保守党の島田洋一衆院議員は「幕の内弁当は日本人が平均して好きなものを集めている。全体として、『なんだこいつは?』というのを入れてくるのは幕の内弁当として失格だ」とピシャリ。玉木氏は自身の不倫騒動以来の逆風で、正念場を迎えることになりそうだ。

東スポWEB