小池百合子氏と蓮舫氏の公約、何が違う? 子育て、外苑再開発…対照的な会見で語った主張は 東京都知事選

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小池百合子氏と蓮舫氏の公約、何が違う? 子育て、外苑再開発…対照的な会見で語った主張は 東京都知事選(東京新聞 2024年6月18日 22時23分)

東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に立候補を表明している現職の小池百合子氏(71)と、参院議員の蓮舫氏(56)が18日、それぞれ公約発表の記者会見を開き、子育て支援や高齢者対策、明治神宮外苑再開発を巡る対応などへの取り組みについての主張を明らかにした。(都知事選取材班)

無痛分娩費用の助成制度を新設

小池氏の公約は「もっと!よくなる!『東京大改革3.0』」。会見では、都の合計特殊出生率が1を切るなど深刻化する少子化に危機感を示し、無痛分娩(ぶんべん)費用に対する助成制度の新設といった結婚、出産、子育ての支援に力を入れる方針を示した。

認知症専門病院の開設や介護職員昇給制度で高齢化への対応も図る。「首都防衛を進める」としてミサイル攻撃に備えたシェルター整備なども盛り込んだ。

蓮舫氏の公約は「7つの約束」。小池氏が8年前の初当選時に掲げた公約「7つのゼロ」を連想させるタイトルだ。子育て世帯や若者の支援を盛り込む一方、具体的な数値目標はなかった。蓮舫氏は「バラマキはしない。実現不可能なことは入れない。すぐ手をつけられることを中心に公約に入れた」と説明した。

外苑再開発「見直して大切な緑を守る」

外苑再開発については「見直して大切な緑を守る」と表明した。行財政改革に力を入れ、都が実施する全ての事案について、外部から検証できる仕組みをつくる。

小池氏は無所属で各党には推薦を求めない方針。自民、公明両党、都民ファーストの会が支援する。蓮舫氏は18日付で立憲民主党を離党。無所属で立民、共産、社民各党の支援を受ける。国民民主党、立民の支援組織である連合東京は小池氏支援の方針で、日本維新の会は擁立を断念した。

ほかに諸派新人のタレント清水国明氏(73)、いずれも無所属新人の人工知能(AI)エンジニア安野貴博氏(33)、元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)らが立候補表明している。6氏を含め、立候補の意思を示している人は約50人に上り過去最多となる見通し。

小池氏はオンライン発表で質問5人…蓮舫氏はリアルで20人

東京都知事選の公約発表記者会見をオンラインで行った小池氏に対し、蓮舫氏は「リアル」の会場を使用。会見スタイルも2人は対照的だった。

小池氏の会見は午前10時から開かれ約90人が出席。小池氏は冒頭、オンラインとした理由について「希望する全ての人に参加してもらい、直接的かつ効果的に私の考え方を幅広くお届けするため」と説明した。

小池氏は約25分ほどかけて公約を説明。質疑応答の時間は約15分で5人の記者が質問。「公務がある」ことを理由に計約40分で終了となった。

蓮舫氏の会見は午後2時から都内の会議場で開かれ、約80人が出席した。蓮舫氏が約30分にわたり公約を説明した後、計約20人の記者が約30分にわたり質問。会見は約1時間で終了した。(渡辺真由子、原田遼)

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