「岸田総裁の責任問われるべき」 離党勧告の塩谷立氏が再審査請求

自民党の離党勧告処分を不服として、党に再審査を請求したことを表明する塩谷立・元文部科学相(右) 政治・経済

「岸田総裁の責任問われるべき」 離党勧告の塩谷立氏が再審査請求(毎日新聞 2024/4/12 12:36 最終更新 4/12 16:18)

自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、塩谷立・元文部科学相は12日、国会内で記者団に対し、離党勧告処分を不服として岸田文雄総裁(首相)宛てに再審査を請求したと明らかにした。処分を受けた議員ら39人のうち、再審査請求は初めて。

塩谷氏は「事実に基づいた公平な審査を求めたい。事実誤認の点が多々ある。大変残念な状況だ」と述べた。処分を決定した党紀委員会の審査について「執行部のお膳立てで形式的に行われた。真相究明されない中で、こういった判断をされることが問題だ」と批判。事件の解明に向け、党の政治倫理審査会や国会の第三者機関による調査が必要との考えを示した。

事件では、塩谷氏が座長を務めた安倍派だけでなく、岸田派でも元会計責任者が立件されている。塩谷氏は首相の処分が見送られたことについて「党全体の問題として、総裁の責任も問われるべきだ」と改めて主張した。

一方、再審査請求が認められなかった場合は離党届の提出を検討する考えを示した。党規律規約によると、党総務会で「相当の理由がある」と認められた場合は再審査が行われる。再審査が認められず離党もしない場合は「除名」となる。塩谷氏と同じく離党勧告処分を受けた世耕弘成・前党参院幹事長は4日に離党した。