【一覧表】都道府県の医療提供体制状況 首都圏を除いて緊急事態宣言を解除

covid-19_Japan20210225先行解除 政治・経済

政府は、新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づいて10都府県に出している緊急事態宣言について、首都圏以外の、愛知、岐阜、京都、大阪、兵庫の5府県を先行解除、福岡は病床の状況などを慎重に見極めて解除する方向で調整を進めている。

3月7日の期限を前倒しして、2月一杯での解除を想定。専門家の意見を聞いた上で、26日に決定する方針だ。

感染状況の4ステージ 指標及び目安

新型コロナウイルス感染症対策分科会は、昨年8月7日、感染状況を4段階(ステージ)に分け、各ステージに応じた対応ができるよう「今後想定される感染状況と対策について」を政府に提言した。

「今後想定される感染状況と対策について」(令和2年8月7日)

その提言で、各都道府県における今後想定される感染状況を4つのステージに分類している。

ステージⅠ 感染者の散発的発生及び医療提供体制に特段の支障がない段階

ステージⅡ 感染者の漸増及び医療提供体制への負荷が蓄積する段階
3密環境などリスクの高い場所でクラスターが度々発生することで、感染者が漸増し、重症者が徐々に増加してくる。このため、保健所などの公衆衛生体制の負荷も増大するとともに、新型コロナウイルス感染症に対する医療以外の一般医療も並行して実施する中で、医療提供体制への負荷が蓄積しつつある。

ステージⅢ 感染者の急増及び医療提供体制における大きな支障の発生を避けるための対応が必要な段階
ステージⅡと比べてクラスターが広範に多発する等、感染者が急増し、新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制への負荷がさらに高まり、一般医療にも大きな支障が発生することを避けるための対応が必要な状況。

ステージⅣ 爆発的な感染拡大及び深刻な医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要な段階
病院間クラスター連鎖などの大規模かつ深刻なクラスター連鎖が発生し、爆発的な感染拡大により、高齢者や高リスク者が大量に感染し、多くの重症者及び死亡者が発生し始め、公衆衛生体制及び医療提供体制が機能不全に陥いることを避けるための対応が必要な状況。

ステージⅢとステージⅣについては、目安となる指標を定めている。ただし、「その指標は目安であり、また、これらの指標をもって機械的に判断するのではない。国や都道府県はこれらの指標を総合的に判断して頂きたい。また、都道府県独自に積極的な対応を行うことを期待したい。」としている。

各都道府県における医療提供体制の状況とステージ

各都道府県の感染状況がどのステージにあるのか、地域(ブロック)ごとに表にした。

データは比較するため、2時点を併記した。

上段は、先行解除の根拠となる直近のデータで、厚生労働省が公表している「都道府県の医療提供体制等の状況(医療提供体制・監視体制・感染の状況)(2021年2月19日更新)」

下段は、第2次緊急事態宣言の期限であった2月7日の延長が検討された際のデータで、「都道府県の医療提供体制等の状況(医療提供体制・監視体制・感染の状況)(2021年1月29日更新)」である。

医療提供体制(病床使用率、10万人当たりの療養者数)などの負荷・・2月16日、1月26日の時点
PCR陽性率=陽性者数/PCR検査件数・・2月14日、1月24日までの最近1週間
10万人当たりの新規感染者数・・2月18日、1月28日までの直近1週間の陽性者数
感染経路不明な者の割合・・2月12日、1月22日までの1週間の割合

以下の表の中で、黄色塗りはその指標がステージⅢ赤色塗りはステージⅣにあり、数値の右側にある矢印、 は増加傾向 は減少傾向にあることを示す。都道府県で、赤字は緊急事態宣言が現在発出されている都府県、ピンクは延長されず2月8日に解除された栃木県である。

北海道・東北地方

北関東地方・首都圏

北陸信越地方

東海地方

近畿地方

中国地方

四国地方

九州・沖縄地方