岸田首相は“小石河”を警戒…自民総裁選ライバル封じ「石破茂 衆院議長」爆誕の仰天策

石破茂元幹事長 国民人気は健在 政治・経済

岸田首相は“小石河”を警戒…自民総裁選ライバル封じ「石破茂 衆院議長」爆誕の仰天策(日刊ゲンダイ 公開日:2023/08/23 06:00 更新日:2023/08/23 06:00)

ダダ下がりの内閣支持率と反比例するように、石破茂元幹事長が評価を高めている。

共同通信社が19、20日に実施した世論調査で「次の総裁に誰がふさわしいか」を尋ねたところ、石破氏が18.5%でトップに返り咲いた。2位は河野太郎デジタル相(13.5%)、3位は小泉進次郎元環境相(11.9%)。岸田首相は4番手の10.2%だ。

産経新聞社とFNNが同時期に行った合同世論調査でも、「次の首相にふさわしい」のは石破氏(14.2%)、河野氏(10.7%)、小泉氏(10.4%)、岸田首相(8.3%)の順。JNNが5、6日に行った調査も同様で、石破氏がトップだった。国民人気は健在だ。

この結果に岸田周辺は警戒感を強めている。総裁選を戦った高市経済安保相は失速。河野もマイナンバー問題でミソをつけ首相候補から脱落しつつある中、石破氏が再び台頭してきたからだ。

「前回の総裁選では、国民人気が高い小泉氏、石破氏が河野氏を支えて『小石河連合』と呼ばれた。河野氏では力不足だったが、もし菅前総理ら非主流派が『小石河』で石破氏を担げば脅威になる。総選挙が近づけば、“選挙の顔”として人気者を選びたくなりますから。ライバル不在で来年の総裁選に臨むという岸田総理の続投シナリオが狂ってしまいます」(官邸関係者)

細田衆院議長の後任に

そこで浮上しているのが、石破氏を“一丁上がりポスト”の衆院議長にまつり上げる案だという。

細田博之衆院議長は7月下旬に熱中症で救急搬送されて以来、主な公務を欠席し続けている。特に重要な6日の広島での平和記念式典や15日の全国戦没者追悼式にも姿を見せなかったことで、内閣改造に合わせた交代論が出ているのだ。

「三権の長として職務を全うできないのであれば、辞任すべきでしょう。セクハラ疑惑や旧統一教会との関係を理由に辞めるわけにいかなくても、体調不良ならプライドが高い細田議長のメンツも保たれる。すでに後任探しが始まっていると聞きます」(自民党中堅議員)

現在、自民党で当選回数が最も多いのは、当選14回の麻生太郎副総裁。13回は甘利明前幹事長、二階俊博元幹事長、額賀福志郎元財務相ら5人で、これに当選12回の石破氏が続く。

「首相経験者の麻生さんが議長になるのは現実的でないし、二階さんも派閥を離れられない。大臣室で現ナマを受け取った甘利さんは国民が反発する。衆院議長には幹事長経験者が就くことが多く、石破さんが適任なのは確かです」(前出の議員)

今月4日、岸田首相は珍しく石破氏と会食した。日本酒を酌み交わしながら、議長就任の感触を探っていたのか。