高市大臣ますます逆切れ暴走…最大NGワード「質問するな!」を放ち、自民党内でも大ブーイング

行政監視機能を持つ国会を否定する暴言(総務相時代、総務委員会に出席、答弁する高市大臣) 政治・経済

高市大臣ますます逆切れ暴走…最大NGワード「質問するな!」を放ち、自民党内でも大ブーイング(日刊ゲンダイ 公開日:2023/03/16 14:10 更新日:2023/03/16 15:21)

総務省の行政文書に記録されている「大臣レク」が行われたのか否かで、15日も国会は大炎上だ。総務省が「レクは行われた可能性が高い」としているのに、当時の高市総務相(現・経済安保担当相)は、15日も「レクはなかった」と断言。野党議員に追及されると、とうとう「もう質問するな!」と逆切れする始末だ。

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問題になっているのは〈高市大臣レク結果(政治的公平について)〉と題された行政文書。日付は2015年2月13日で、場所は総務大臣室。出席者は高市氏本人と参事官、秘書官の大臣室側の3人と、レクに上がった総務官僚3人の計6人と記されている。

15日の参院予算委員会では、レクの存在自体を否定する高市氏に対し、立憲民主党の杉尾秀哉議員が「高市大臣の発言には根拠がない。全く信用できない」と追及。すると高市氏は、怒りをにじませながらこう吐き捨てたのだ。

「私の答弁が信用できないんだったら、もう質問なさらないで下さい」

大臣が野党議員に「質問するな」とは、前代未聞だ。

さらに、「なぜ答弁拒否するのか」と食い下がる杉尾氏に、「答弁をしても杉尾議員が私の発言を信用できないとおっしゃったからだ」と発言。まるで小学生の言い訳である。

行政監視機能を持つ国会を否定するトンデモナイ暴言だが、高市氏はさらに事態をややこしくさせる答弁を展開した。大臣レクの存在を否定する自身の主張を補強するため、「(文書に記されている)大臣室側の2人は『絶対にない』と言ってくれています」と発言したのだ。

言ってはいけない「最大のNGワード」

「大臣レク」文書によれば、大臣室側の2人とは、当時の平川薫参事官と松井正幸秘書官のこと。現職の総務官僚である松井氏は総務省の聞き取り調査を受けているはずだが、高市氏が言うように「大臣レクは絶対になかった」と断言したのだろうか。実際は、「よく覚えていない」程度のことしか言っていないのではないか。もう一人の平川氏は、現在、内閣法制局に所属している。

いずれにせよ、高市氏が「2人は『絶対にない』と言ってくれています」と“新しい証拠”を出してきたことで、今後、野党の追及がさらに激しさを増すのは間違いない。実際、杉尾氏は2人の参考人招致を求めていた。

火に油を注ぎ続ける高市氏に対し、さすがに、自民党内から大ブーイングが噴出している。

「『質問するな』は閣僚が言ってはいけない最大のNGワード。あり得ない態度だ。この調子では、批判報道に拍車をかけることになるに違いない。ただでさえ、自らの調整不足で高市さんの地元・奈良県知事選は保守分裂の様相となっている。これ以上“悪目立ち”すれば選挙に影響するのではないか。普段はあそこまで感情的になるタイプではないはずだが、相当、精神的に追い込まれているのだろう」(閣僚経験者)

暴言を繰り返す高市氏の様子は連日、テレビで報じられている。このままだと、奈良県知事選だけでなく、4月の統一地方選全体を直撃しかねない。そうなれば、いよいよ党内から完全に見放されてもおかしくない。