岸田首相「場当たり」答弁連発 立民・小西洋之氏「朝令暮改にも程がある」、菅野志桜里氏「ひっくり返りそうになった」、橋下徹氏「いきなり世論にあおられて」、旧統一教会・勅使河原氏「びっくりした」

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岸田首相「場当たり」答弁連発 旧統一教会に論戦集中…予算委

岸田首相「場当たり」答弁連発 旧統一教会に論戦集中―予算委(JIJI.COM 2022年10月21日07時11分)より抜粋

今国会序盤のヤマ場となった衆参両院予算委員会の4日間の論戦が20日、終了した。岸田文雄首相は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡る野党の追及をかわそうとして答弁修正に追い込まれ、熟慮を欠いた対応を印象付けた。立憲民主党など野党はこの問題に多くの時間を割き、深刻さを増す円安・物価高や安全保障環境に関する議論はかすんだ。

首相の「迷走」(立民幹部)は17日の衆院予算委開会直前、宗教法人法に基づく初の質問権行使を永岡桂子文部科学相に指示したのが発端だ。指示には、教団に対する「毅然とした姿勢」をアピールし、野党の機先を制する狙いがあったが、首相の思惑通りには運ばなかった。

宗教法人法が解散命令の要件として定める「法令違反」に、民法の不法行為は含まれないというのが文化庁の見解。この法解釈に立てば、教団の刑法違反を認めた判決がない以上、解散命令請求には容易に行き着きそうにない。

この点に着目した立民の長妻昭政調会長は18日の衆院予算委で、「解釈を変えるのか」と繰り返し追及。首相は「民法の不法行為は(要件に)入らない」と言い切ったため、野党に「首相は解散命令請求に本気でない」(立民幹部)と批判する余地を与えてしまった。

この答弁は、政権内で十分に練られたものとは言えなかった。関係者によると、法曹資格を持つ自民党議員らから首相官邸に「踏み込み過ぎだ」などの懸念が続々と寄せられた。官邸は意見を聞く専門家の範囲を広げ、法務省も交えて解散命令請求につながり得る新解釈を一晩でまとめ上げた。

「民法の不法行為も入り得る」。首相は翌19日の参院予算委で、答弁を180度転換。立民の小西洋之氏は「朝令暮改にも程がある」と苦笑するしかなかった。

菅野志桜里氏 岸田首相の旧統一教会関連の国会答弁に「ひっくり返りそうになった」

菅野志桜里氏 岸田首相の旧統一教会関連の国会答弁に「ひっくり返りそうになった」(東スポWeb 2022年10月22日 10:58)

日本テレビ系の報道番組「ウェークアップ」が22日に放送され、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の問題を特集。元立憲民主党の衆院議員で弁護士の菅野志桜里氏(旧名山尾志桜里)が、宗教法人法に基づく解散命令請求の要件について岸田文雄首相が当初「民法の不法行為は入らない」と国会答弁したことに「ひっくり返りそうになった」と法律家としての感想を明かした。

現在、旧統一教会は元2世信者の小川さゆりさん(仮名)と元妻が信者で息子を焼身自殺で失った橋田達夫さんがメディアに出て、切実な被害を訴えていることに焦りを見せている。結果、小川さんの体調を案じる「親心」と称して、両親の署名入りで会見をやめるようにとのFAXを送りつけたり、旧統一教会側の会見のさなかに橋田さんの元妻のインタビューを流したりと、家族を利用した行為が増えている。

旧統一教会のやり方に、消費者庁の霊感商法対策検討会メンバーである菅野氏は「家族っていうのは人間にとって柔らかい弱い部分。そういうところに付け込んでいくやり方、やればやるほど社会との接点を見失ってしなってしまった団体なのかな」と話すと、現状について「ちょっと見てられないな」と自身の思いを吐露した。

また、解散命令請求を出せるかについては、「法令違反に何が入るかが大きなポイントになる」と指摘。その上で「押さえておきたいのは、これまで政府の答弁で、刑法に限るという答弁はないんですね。常に民法が入る、あるいは入る余地を残してきた。だから、(岸田首相が)民放は入らないと言ったとき、ひっくり返りそうになった」と、国会で数々の丁々発止を繰り広げてきた元衆院議員としての目線でコメントした。

なお、岸田首相は解散命令請求の要件に「民放の不法行為は入らない」との答弁を一夜にして修正。「民法の不法行為も入り得ると整理した」と答弁し、野党から朝令暮改との批判を受けた。

橋下徹氏 宗教法人の法令違反要件で岸田首相の答弁変更に懸念「いきなり世論にあおられて」

橋下徹氏 宗教法人の法令違反要件で岸田首相の答弁変更に懸念「いきなり世論にあおられて」(スポニチ 2022年10月22日 21:48)

元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が22日、ABEMA「NewsBar橋下」(土曜後9・00)に生出演し、岸田文雄首相が宗教法人への法令違反要件についての見解を一転させた件についてコメントした。

岸田首相は19日の参院予算委員会で、宗教法人法に基づく解散命令請求の必要条件について、「民法の不法行為も入りうる」と発言。前日の答弁で「刑法の不法行為」としていた見解をがらりと転換させ、野党を中心に「朝令暮改」などと批判されている。

橋下氏は「僕の立ち場は、解釈の変更はあり」と、岸田首相の新たな見解そのものには理解を示し、今後の展開について「これから文科省の専門家会議で基準を議論して、宗教審議会というところに諮るというんですよ」と解説した。にも関わらず、結論を急ぐように見解を変えたことを疑問視。「専門家会議と宗教審議会の意見を聞いてから、しかもそれに内閣法制局の意見を聞いてから、解釈を変えるかどうか言うならまだしも、いきなり世論にあおられて(解釈を変えた)」と疑問を呈した。

橋下氏はさらに、質疑の中で立憲民主党も岸田首相に回答を急かすような姿勢だったと指摘。「旧統一教会を追い詰めることができないから、民法上の不法行為まで入れなきゃいけないという(解釈に)、世論に押されてそうなった。ここに関しても、立憲民主党の方も“国会の場で変えさせよう、変えさせよう”というのは、ものすごい危険性を感じた」と懸念を示した。

この日は立民の小川淳也前政調会長がゲスト出演。橋下氏の指摘に、「法律改正を提案するとかね」とし、「そっちが筋だと僕も思います」と答えた。

旧統一教会・勅使河原氏「びっくりした」 岸田総理の“解釈変更”にコメント

旧統一教会・勅使河原氏「びっくりした」 岸田総理の“解釈変更”にコメント(ABEMAニュース 2022/10/20 16:05)

旧統一教会問題で、岸田総理大臣が宗教法人への解散請求が認められる法令違反の要件に、民法が含まれるとしたことについて、旧統一教会は会見で「びっくりした。急に対象になったのは不思議だ」などと述べた。

旧統一教会をめぐる議論で、岸田総理はおとといの国会で、法律違反の要件に「民法は含まない」と答弁したが、きのうになって「政府として考え方を整理した」と述べ、「民法の不法行為も入り得る」と解釈を変更した。

これについてきょう、会見を開いた旧統一教会の教会改革推進本部長・勅使河原秀行氏は「びっくりした。1日で(解釈が)変わるんだと。急に民法が一夜にして対象になるのは不思議です」などと話した。

勅使河原氏はその上で「日本という国が決めたことには従っていかざるを得ない」とコメント。「そういうことで一喜一憂せず粛々と改革を進めたい」と述べた。(ANNニュース)