高齢者男性が「老後になって後悔していること」を大公開

高齢者男性が老後になって後悔していること 社会

高齢者男性が「老後になって後悔していること」を大公開(幻冬舎 ゴールドライフオンライン 2022年7月28日)

川口 雅裕

本記事は、川口雅裕氏の書籍『年寄りは集まって住め』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋・編集し、高齢者自身がこれまでの人生に対してどのように感じているのか、「老いの工学研究所」で実施した『人生の後悔は?』というアンケートの回答を掲出します(なお、誤字・脱字や句読点などは修正し、文字数の関係でその意味を変えないように文章を短くしています。また、内容が似ているものは代表して一つを紹介しています)。

高齢者が後悔していることとは? ー男性編ー

勉強

・若い頃の自分は、将来について想像できず努力をしなかった。勉強をもっとすればよかった。(八〇歳)

・勉強不足(特に中学、高校)。専門知識の習得不足(得意が無いこと)。(八二歳)

・もっともっと多くの本を読むべきだった。もっともっと勉強すべきだった。(七一歳)

・若い内にもっともっと勉強し、さらにもっと多くの経験(仕事、趣味、仲間との交際等)をしておけばよかった、とつくづく思う。(六八歳)

・もっと勉学に励んでおくべきだった。(七〇歳)

・一番に「学び」。したいときにすればいいとは思うが、若い頃は、時間もあり、経済的にも心配なく(親が出してくれていた)、もっと脳も柔らかく、結果(資格など)を役に立てる場もあった。そうなのに、学びに没頭できなかったことが悔しい。(六九歳)

・もう少し宗教を勉強、体得しておくべきであった。自分の浅さを感じる。(七四歳)

・学びが足りないと思ったときは、もう遅かった。その結果だが、なんと幼稚な人生であったことかと、反省一杯。(八一歳)

・もっと勉学に励んでおくべきだった(七〇歳)

人生の選択

・四年制の公立大学に行きたかった。幸い高校枠で大企業(金融)に入り、夜間大学(公立)も行けたが、大企業での学歴の壁は厚かった。(七三歳)

・会社を選ぶのを間違えた。そのため、妻にも家族にも苦労させてしまった。(七八歳)

・結婚。一生一度の事だから、焦らずに良く考えて周りに左右されず判断すべきだったと思う。(六九歳)

・働きすぎたこと。皆がやるなら自分も頑張る、それだけを考えてやってきたことが原因で老後になって病気がついてまわります。人それぞれ限度がある。(八〇歳)

・父が早くに亡くなったので(終戦の翌年)、母が子ども達の面倒を見るなど大変だった。今思うともっと親孝行したらと後悔しています。(九〇歳)

・現役時代、子供たちに十分なことをしてやれなかった。(七六歳)

・よく頑張って働いてきた為、健康問題が第二義的であった。各種の健康診断は受けておけば良かったが、人に勧めるが己は受けず、その為大腸がんで早く治るものがそうではなくなってしまった。大酒やタバコの害等もそうであった。(七五歳)

・仕事を兼ねてほとんどの国に居住したが、実家の事情などがあってアフリカへは行けなかった。行っていれば世界観、人生観が変わったと思う。(六六歳)

・仕事を第一にしすぎた。(七三歳)

・身内への家族愛が足りなかったこと。(六七歳)

・高校進学のとき、誰もが行きたいトップクラスの学校に行けたのに、電車に乗って遠くまで行かなければならないので、家の近くの二番手の学校へ行った。自分の心の中で「鶏口たるも、牛後なるなかれ」と言い聞かせながら、「鶏中」で終わってしまった。(七九歳)

生き方

・子どものころにもっと競争に強い精神力を養っておけばよかった。苦労のない家庭で育ったことを反省している。(七五歳)

・もう少し早く目標を決め、実行に移すべきだった。(八一歳)

・人と対立するのが嫌で、自分の気持ちとは別に誰にでも優しくしてきてしまったこと。(七七歳)

・常時控えめな発言で処世したことを振り返り、時には強い主張をすべきであったと思う。(八四歳)

・親の言うことに従いすぎた。特に進学時そうでした。(七七歳)

・退職後、長い時間を空費してしまったという感じが強い。(八七歳)

・子供を多く作らなかったこと。また、青年時代は失敗を恐れず、積極的に生きなかったこと。(八四歳)

・周りの方々の考えをよく聞き、参考にすべきであった。(八二歳)

・常に次へ行く準備が出来ていなかった!(八四歳)

・人生設計をもっとしっかりした計画を立てておけばよかった。(七〇歳)

・人生の歩き方が甘かった。もっと自分を大事にする歩き方を考えたいです。(六八歳)

・会社に奉仕し、社会に奉仕し、実は与えられていた自由を見逃してしまい、夢を追ったままに老いたり。(八三歳)

~~できなかった

・公認会計士か司法書士の資格を取れなかったこと。(七七歳)

・好きだった人といっしょになれなかったこと。(六七歳)

・若い時に外国での生活が経験できなかったこと。(七七歳)

・若い時期に、多種多様な女性達と会話や交流を積極的に体験していれば、女性に対しての理解度が今よりもっと高かったと感じる。(七六歳)

・子供が出来なかったこと。(七六歳)

・孫がいないこと。(八三歳)

・若い頃、もっと状勢が良かったら、自分の好きな事が出来たのに、色々我慢してきた。(八二歳)

・経済的に許されるなら、第二希望の大学ではなく、浪人しても希望の大学で学びたかった。しかし、運命というか、第二希望に進んだおかけで、今の生活があるような気もします。(七〇歳)