2023年8月30日 今日の出来事

10月の電気料金、全社値上げ 補助金縮小で

電力大手10社は30日、10月分の電気料金を引き上げると発表した。前月に比べて月640~1020円程度増加する見込み。政府が実施している負担軽減策の縮小を反映した。

電力使用量が月260キロワット時の標準家庭の場合、東京電力は前月比777円増の7573円、関西電力は910円増の6146円、沖縄電力は1024円増の8204円となる。

東京ガスなど都市ガス大手4社も政府支援の縮小を受けて値上がりし、上げ幅は310~420円。

ガソリン抑制170円台に 政府、電気・ガス含め支援延長

政府、与党は30日、9月末が期限となっているガソリン価格と電気・都市ガス代を抑制するための補助金をいずれも延長する方針を固めた。ガソリンは9月から価格を170円台に抑えられるよう補助を拡充する。生活に自動車が欠かせない地方や、物価高に苦しむ家計の負担軽減につなげる。

自民党と公明党はこの日、高騰対策に向けた緊急提言を取りまとめ、岸田文雄首相に申し入れる方針。政府は補助の延長期間や価格抑制の水準といった詳細設計を急いでおり、財源には予算の使い残しや予備費の活用を想定している。

ガソリン補助は2022年1月に始めた。電気とガス代は今年1月使用分から補助している。

そごう・西武の売却、31日決議 セブン&アイ、労組はスト決行

セブン&アイ・ホールディングスは30日、傘下の百貨店、そごう・西武の売却を31日の取締役会で決議する方針を固めた。9月1日に2千億円超で米ファンドへ売る。売却計画に反発し、ストライキを通告しているそごう・西武の労働組合は、8月31日にストを実施すると決めた。経営側はスト対象の西武池袋本店(東京都豊島区)を31日、終日臨時休館する。

産業別労組「UAゼンセン」によると、大手百貨店でのストは1962年以来61年ぶり。労組は売却を強行しないことをスト回避の条件としてきたが、交渉は不調に終わった。労使が対立する中の事業売却は異例だ。

労組によると、ストは現時点では31日のみの予定。

円下落、一時147円37銭 9カ月半ぶり円安ドル高

29日の欧米外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=147円37銭と昨年11月上旬以来、約9カ月半ぶりの円安ドル高水準を付けた。米長期金利が上昇し、日米の金利差拡大を意識した円売りドル買いが進んだ。

円売り一巡後は、この日発表された米雇用関連の指標が低調だったことを受けて米長期金利が低下し、円買いドル売りが優勢となった。

ニューヨーク市場の午後5時現在は、前日比66銭円高ドル安の1ドル=145円82~92銭を付けた。ユーロは1ユーロ=1.0874~84ドル、158円61~71銭。

台風11号、沖縄接近へ 暴風警戒、12号も発生の恐れ

台風11号は30日、沖ノ鳥島近海を西寄りに進んだ。31日から9月2日ごろにかけて、強い勢力で沖縄に接近する見込み。気象庁は沖縄で暴風や高波、鹿児島・奄美地方で高波に警戒を呼びかけた。

また、太平洋のトラック諸島付近の熱帯低気圧が今後、台風12号になる可能性がある。その後再び熱帯低気圧に変わるが、日本の南に進む恐れがあり、今後の情報に注意が必要としている。

台風11号は、30日午後3時現在、時速約15キロで西北西へ進んだ。中心気圧は990ヘクトパスカルで中心付近の最大風速30メートル、最大瞬間風速40メートル。中心から半径55キロ以内は風速25メートル以上の暴風域となっている。

台風11号は沖縄に接近の恐れ 新たに台風12号も発生へ

北陸新幹線延伸、3月16日開業 東京―福井2時間51分に

JR西日本とJR東日本は30日、北陸新幹線の金沢―敦賀(福井県)間を来年3月16日に延伸開業すると発表した。東京―敦賀の約580キロが直通列車で結ばれ、東京―福井の所要時間は最短で2時間51分となる。首都圏とのアクセス向上で、沿線地域では観光や地元経済への効果が期待されている。

運行計画によると、東京から敦賀へ直通する「かがやき」「はくたか」を1日に計14往復運転。停車駅が少ないかがやきは9往復、はくたかは5往復する。東京―福井はこれまでよりも所要時間が36分短縮される。

「ロシアは反対派殺害の歴史」 プリゴジン氏死亡で米報道官

米ホワイトハウスのジャンピエール報道官は29日の記者会見で「クレムリン(ロシア大統領府)は反対派を殺害してきた長い歴史がある」と述べた。民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏の死亡に関して、ロシア政府が関与した可能性を示唆した。根拠は明らかにしなかった。

プリゴジン氏は6月、ウクライナ侵攻を巡って反乱を起こした。今月23日、乗っていた小型機が墜落し、死亡した。

インド、月南極で硫黄の存在確認 無人探査機、組成理解へ手がかり

インド宇宙研究機構(ISRO)は29日、月の南極付近に世界で初めて着陸した無人探査機「チャンドラヤーン(月の乗り物)3号」の探査車両が、現場で硫黄の存在を確認したと発表した。月の組成を理解する上で重要な手がかりになる可能性がある。

月の南極付近には水が氷の状態で存在する可能性があり、確認するのが探査の最大目的。探査車両は引き続き情報収集を進める。人間が長期滞在するための飲料水や酸素、燃料用の水素の原料に活用できるとして各国が注目している。

探査車両が月面を移動し、レーザー光線を使って硫黄を観測。酸素や鉄、アルミニウム、カルシウムなども想定通り見つかった。

【1年前の今日の出来事】 2022年8月30日