G7教育相会合、チャットGPT活用は「教育に課題を提示」と指摘
富山市と金沢市で開かれている先進7か国(G7)教育相会合は14日、共同宣言を採択した。インターネット上の膨大なデータを学習して文章や画像を作る生成AI(人工知能)を含むデジタル技術を教育現場で活用することについて、「学習や指導に好機をもたらすと同時に、教育システムに対して課題を提示している」と指摘した。
対話型AIサービス「チャットGPT」に代表される生成AIを巡っては、論文や読書感想文などが瞬時に作成されるため、思考力や表現力を育む学習に悪影響を及ぼすことが懸念されている。
共同声明では、今後も対面による教育が「最も重要だ」と明記した。デジタル技術は「補完するもの」と位置づけ、「課題を継続的に把握し、リスクを軽減することの重要性」を訴えた。年齢や発達段階に応じて活用することも奨励した。
このほか、ロシアによる侵略が続くウクライナを含め、危機的な状況にさらされる子どもたちが「公平で質の高い教育」を受けられるよう取り組むことを盛り込んだ。
上皇ご夫妻が京都、奈良旅行に出発 約4年ぶりの地方に笑顔
上皇ご夫妻は14日午前、京都府と奈良県を旅行するため、JR東京駅を出発された。引っ越しに伴って御用邸などに滞在したことを除き、地方を訪れるのは約4年ぶりで、ご夫妻は新幹線の車内からホームに集まった人々に笑顔で会釈していた。18日に帰京する。
宮内庁によると、ご夫妻は15日午前は京都御苑(京都市上京区)で京都三大祭りの一つ「葵祭(あおいまつり)」の行列を観覧し、午後は大聖寺(同)で修復作業を終えた昭憲(しょうけん)皇太后(明治天皇の皇后)の正装のドレス「大礼服」を見学する。17日は中宮寺(奈良県斑鳩町)と、なら歴史芸術文化村(天理市)を訪れる予定。
NYで「ジャパンパレード」 阿波おどりや武道、日本文化発信
米ニューヨーク・マンハッタンで13日、日本文化を発信する「ジャパンパレード」が開かれた。約2500人の日系人や日本に関心がある米国人らが阿波おどりや武道を披露しながら街中心部を練り歩いた。
サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」がピンクのオープンカーから手を振って登場したほか、漫画「NARUTO―ナルト―」のミュージカル作品の出演者によるパフォーマンスもあった。
パレードの開催は昨年に続き2回目で、運営団体によると数万人が沿道に駆け付けた。2007年から新型コロナウイルス感染拡大前の19年までは毎年、日本文化を紹介する祭りが開かれていた。
5年ぶりの「結」やっと実現 白川郷・合掌集落で屋根ふき替え
世界文化遺産の合掌集落がある岐阜県白川村荻町で13日、5年ぶりに「結(ゆい)」(村に伝わる相互扶助の精神)による茅葺(かやぶ)き屋根の葺き替え作業があった。新型コロナウイルスの感染拡大と茅(かや)不足の影響で2回延期された末、やっと実現した。
住民や村立の義務教育学校・白川郷学園の児童生徒ら155人が参加し、県重要文化財に指定されている明善寺庫裏の屋根の片面303平方メートルをふき替えた。長さ2メートル以上、重さ約5キロの茅の束が次々と運び上げられると、屋根に張り付くように並んだ男衆が、荒縄を使って茅を約80センチの厚さで屋根の骨組みに縛りつけていった。
午後から雨模様になったため、この日は3分の1ほどを葺き替えて切り上げた。残りは業者が約1カ月かけて完成させる。
まるでビロードのじゅうたん シバザクラ、見ごろ迎える 北海道
北海道大空町の東藻琴芝桜公園で、国内最大級で約10ヘクタールの斜面を埋め尽くすシバザクラが見ごろを迎えた。まるでビロードのじゅうたんを敷き詰めたような風景を楽しもうと、園路に観光客の姿があふれている。5月中は日曜ごとにイベントが催される。
5月1日に3分咲きの開花宣言となり、例年より1週間から10日早い見ごろになった。園内は一面がピンク色に染まり、新型コロナウイルス禍で減った道内外からの観光客や台湾、マレーシアなど海外の観光客も戻ってきた。
ロシア軍4機、同時撃墜か ウクライナ国境、破壊工作説も
ロシア経済紙コメルサント(電子版)によると、ウクライナと国境を接するブリャンスク州で13日、ロシア軍のスホイ34戦闘爆撃機、スホイ35戦闘機、ミル8ヘリコプター2機の計4機が墜落した。同じ時間帯に撃墜されたもよう。保守系メディアの情報では、乗員計9人が死亡したという。
ウクライナが大規模な反転攻勢を予告する中、前線で戦闘が激化している。撃墜の可能性が高いとみられているが、それぞれのミサイルがウクライナ領とロシア領のどちらから発射されたかを巡り、情報が交錯している。
州内で「破壊工作員」が携行式地対空ミサイルを使った可能性も排除できず、警備が強化されたと伝えられる。これまでウクライナ軍がドローンでロシア空軍基地を攻撃したとみられる例はあるが、併合されたクリミア半島を除き、ロシア領内で飛行中の軍用機の撃墜が疑われるケースはほとんどなかった。
【1年前の今日の出来事】 2022年5月14日