2023年1月25日 今日の出来事

日本海側など大雪 主要都市も氷点下の冷え込み、強い冬型、26日まで警戒

日本列島は25日、強い冬型の気圧配置の影響で日本海側を中心に雪が降り、中国地方や新潟、長野、岐阜各県などで大雪となった。全国的に沿岸部などで風が吹き荒れ、この冬一番の寒気の流入で冷え込みも厳しくなった。発達中の低気圧が千島近海からゆっくり北上し、強い冬型は26日まで続く見込み。気象庁は大雪や猛吹雪、暴風、高波に警戒するよう呼び掛けた。

航空便は日本航空の177便が欠航し、8600人に影響。全日空も111便が欠航し、4700人に影響した。高速道路は中国道や九州道など、西日本で通行止めが多発。JR東海道・山陽新幹線や北陸新幹線、九州新幹線は遅れが生じ、山形新幹線は福島―新庄間で終日運転見合わせとなった。

25日の24時間降雪量は、岡山県真庭市で午前8時までに93センチに上り、観測史上最多を記録。鳥取県大山町では92センチ、長野県小谷村では66センチ、岐阜県飛騨市内では午前10時までに51センチを観測した。

25日午前10時までの最低気温は熊本県甲佐町で氷点下9.0度で、過去の記録を更新。主要都市も氷点下となり、札幌が同12.8度、仙台が同7.5度、東京都千代田区が同2.9度、名古屋が同3.8度、大阪が同2.0度、福岡が同2.5度となった。京都は同3.7度で、24日深夜のピーク時の積雪が15センチだった。

積雪の予想 26日(木)朝まで(ウェザーニュース)

ドイツ、ウクライナに戦車供与を「決定」 米も米も前向きに最終調整

ドイツ政府は24日、独製主力戦車「レオパルト2」をウクライナに供与する方針を固めた。他国による供与も認める。一方、米国もこれに合わせて戦車「エイブラムス」を提供する方向で検討しており、決定されれば、兵器支援が一気に加速する。欧米メディアが報じた。ロシアの反発は必至で、攻防の激化は避けられない。

報道によると、米独政府は早ければ25日にも正式発表する。

独誌シュピーゲルによると、ドイツからは十数台が供与される見通し。ポーランドは24日、14台についてウクライナへの引き渡し手続きに入った。エイブラムスは数十台が送られる可能性がある。いずれもウクライナ兵の習熟訓練や整備に時間が必要で、実際に戦地に配備されるまでは数カ月を要する見込み。

ウクライナはロシアによる大規模な攻勢に警戒感を強め、戦車供与を強く要望してきた。イェルマーク大統領府長官は報道を受け、「世界最高の戦車は、独裁国に対する真の打撃となる」と歓迎した。

ドイツ・ミュンスターで2011年9月、ドイツ軍がメディアに公開した戦車「レオパルト2」

岸田首相キーウ「電撃訪問」に課題 前例なし、秘密保持・護衛困難

岸田文雄首相が検討しているウクライナの首都キーウ(キエフ)訪問を巡り、外務省などの関係者が頭を悩ませている。時期はロシアの侵攻から1年を迎える2月中が一つのめど。首相は意欲的とされるが、日本の首相が戦火をかいくぐって外国を訪れた前例はなく、移動経路や日程の秘密保持、護衛など課題は多い。

首相の念頭には、5月に地元広島で開く先進7カ国首脳会議(G7サミット)がある。ウクライナ支援が主要議題となるが、ロシアの侵攻後、大統領と対面していないG7首脳は議長を務める首相だけだ。また、核の脅威にさらされる同国訪問は、サミットに向けて核軍縮の機運を盛り上げたい首相にとって格好のパフォーマンスとなり得る。外務省幹部は24日、「首相からのプレッシャーを感じている」と語った。

G7各国首脳らによるキーウ訪問

首相の隠密行動は極めて困難だ。外国訪問は事前に国会の承認を得るのが通例。航空機は識別信号を発信しながら飛行しており、政府専用機も例外ではない。首相周辺は「敵に標的を教えてあげるようなもの」と漏らす。

現地での安全確保も重要だ。自衛隊が担うには法的根拠がない。警視庁の警護員(SP)が周囲を固めるとしても、装備は大きく劣る。ウクライナ軍は国の存亡を懸けて交戦中だ。自衛隊幹部は「英仏などに依頼する可能性はある」と語った。

21年衆院選は合憲、15人中14人が支持 「1票の格差」訴訟・最高裁大法廷

「1票の格差」が最大2.08倍だった2021年10月の衆院選は投票価値の平等を定める憲法に反するとして二つの弁護士グループが選挙無効を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、「合憲」との統一判断を示し、弁護士グループ側の上告を棄却した。

判決は、人口比を選挙区の定数に反映しやすくする「アダムズ方式」を導入するなどした国会の対応を、格差是正の観点から合理的と判断した。

裁判官15人のうち14人の多数意見。学者出身の宇賀克也裁判官は「違憲」とする反対意見を述べた。衆院選の1票の格差訴訟で最高裁が合憲と判断するのは、最大格差が1.98倍だった17年選挙に対する18年判決に続いて2回連続となる。

類例なく「国宝級」発見 「盾形銅鏡」出土 奈良の富雄丸山古墳

奈良市にある国内最大の円墳、富雄丸山古墳(4世紀後半、直径109メートル)の未盗掘の埋葬施設から、過去に類例のない盾形の銅鏡(長さ64センチ、幅約31センチ)と蛇行剣と呼ばれる鉄剣(全長237センチ、幅約6センチ)が出土した。いずれも国産とみられる。盾形銅鏡は国内で出土した銅鏡で最も大きく、裏面には精緻で複雑な文様が施されていた。蛇行剣は曲がりくねった刃が特徴で、古墳時代の鉄剣としては東アジア最大、蛇行剣では国内最古という。25日、発表した市教委と奈良県立橿原考古学研究所は「古墳時代の金属器の最高傑作」と評しており、国宝級の発見といえる。

出土した鼉龍文盾形銅鏡。盾と鏡を合わせたようなデザインで、鼉龍文や幾何学文様など精緻な装飾が特徴的。中央の丸い突起はひもを通す「鈕」=奈良市教委提供

富雄丸山古墳
4世紀後半に築造された国内最大の円墳。レーザーによる三次元計測で直径109メートルの3段構造と判明した。墳丘頂上の主体部は明治時代に盗掘を受けており、その際に出土したとみられる鍬形(くわがた)石などが、国の重要文化財に指定されている。近くの佐紀古墳群(奈良市)と百舌鳥・古市古墳群(大阪府)を結ぶ交通の要衝にあり、ヤマト王権の有力者が葬られたと考えられている。

富雄丸山古墳

ドローン輸送、都内でデモ飛行 日航とKDDI、実証実験を前に

日航とKDDIなどは25日、遠隔操作で自律飛行するドローンを活用した医療物資輸送の実証実験を東京都内で2月1日から1カ月間実施するのに先立ち、デモフライトを報道公開した。昨年12月施行の改正航空法で、ドローンを有人地帯で目視せずに自律飛行させる「レベル4」が解禁されており、早期実現を目指し実証実験する。

実験では、東京都あきる野市の病院から約120m離れた検査機関に検体を運ぶ。飛行中は目視で監視し、1日最大5往復する。目視外飛行を見据えた運航管理や検体の変化などを調べる予定。使用する機体は国産の産業用ドローンを手がけるACSL社製の「PF2-LTE」。

LTE対応国産ドローン「PF2-LTE」

全国で新たに7万9354人感染 前週より4.5万人減 死者368人

厚生労働省は25日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で7万9354人確認されたと発表した。前週の水曜日より約4万5000人減った。死者は368人だった。

主な都道府県の新規感染者数は、北海道1853人▽東京都5934人▽愛知県5123人▽大阪府5587人▽福岡県3608人――など。

<新型コロナ・25日>東京都で5934人感染、10代含む25人死亡

東京都は25日、新型コロナウイルスの新たな感染者5934人と10代1人を含む死者25人を確認したと発表した。1週間平均の新規感染者数は、25日時点で5993.7人で、前の週に比べて61.3%。

【1年前の今日の出来事】 2022年1月25日