岸田首相、経済団体に賃上げ要請 「企業競争力に直結」
岸田文雄首相は5日、経団連など経済3団体の新年祝賀会で2023年春闘(春季労使交渉)に関し「インフレ率を超える賃上げの実現をお願いしたい」と要請した。「能力に見合った賃上げこそが企業の競争力に直結する」と訴えた。
「今年の賃上げの動きによって日本経済の先行きは全く違ったものになる」と強調した。春闘で5%程度の賃上げ要求を決めた連合の新年交歓会にも出席し「取り組みを後押ししていきたい」と表明した。
経済団体と連合の両方の会合でリスキリング(学び直し)などを組み合わせた構造的な賃上げの重要性を説明した。「リスキリングによる能力向上支援、日本型の職務給の確立、成長分野への雇用の円滑な移動を進める」と語った。
政府は労働移動を円滑にするための指針を6月までに策定する。
初競りマグロ、3604万円 大間産、昨年の2倍に―豊洲市場
東京・豊洲市場(江東区)で5日朝、新春恒例の初競りが行われた。クロマグロの競りでは、青森県大間産に昨年の2.1倍となる1匹3604万円が付いた。1匹3億円を超えた2019年の史上最高値には遠く及ばなかったが、3年ぶりの行動制限がない正月で競り場の活気も上向いた。
マグロの競りは、午前5時10分にスタート。毎年、高値が付く大間産の中でも、大きくて鮮度の良かった212キロ物が1番人気で、1キロ当たり17万円と昨年の2.1倍となった。
米下院議長選、6回投票も決まらず トランプ氏説得も効果なし
米連邦議会下院(定数435)では4日、前日に続き議長選挙の投票が行われた。多数派を握る共和党の内紛のあおりで、どの候補も過半数を得られず、計6回の投票でも決着がついていない。トランプ前大統領は共和党の造反グループに矛を収めるよう呼び掛けたが効果はなく、今後の展望が開けない異常事態に陥っている。
開会2日目のこの日は、正午すぎに投票が始まった。共和党議長候補のマッカーシー院内総務は前夜、造反グループの説得に奔走。トランプ氏も4日朝になって「マッカーシー氏に投票する時だ」と支持を表明した。だが、結果は共和党20人が造反。さらに1人が白票を投じ、状況は前日より後退した。
4日は3回の投票が行われたが、状況は変わらず休会に。民主党は212人(欠員1=当選後死亡)の議員全員が、ジェフリーズ同党院内総務に投票した。議長が決まるまで議会活動を始められないため、下院は機能不全が続くことになる。
アマゾン、1万8千人の人員削減を発表 米IT大手広がる人員削減
米インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムは4日、1万8000人超の人員削減を実施すると発表した。当初は約1万人としていたが、対象を拡大。小売りや管理部門が中心という。景気後退懸念が強まる中、米IT企業ではリストラの動きが加速している。
ジャシー最高経営責任者(CEO)は、従業員向けの書簡で「今回の変化は、コスト構造を強化し、長期的な可能性を追求するのが目的だ」と説明した。同社の従業員は物流倉庫で働く人が多くを占めるが、今回の人員削減は、開発など幅広い部門に及ぶ。米メディアによると、アマゾンの被雇用者は約150万人。
強制労働排除で日米新組織 供給網巡り、覚書締結へ
日米両政府は5日、サプライチェーン(供給網)から強制労働など人権侵害行為を排除するため、関係省庁で構成する新組織を設置する方針を固めた。世界的な批判を浴びる中国・新疆ウイグル自治区の強制労働問題などに協力して対処する。
西村康稔経済産業相が5~10日の日程で訪米し、米通商代表部(USTR)のタイ代表との間で新組織設立に関する協力覚書を結ぶ予定。
全国の新規感染22万6904人、死者334人 新型コロナ
厚生労働省は5日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で22万6904人確認されたと発表した。死者は334人だった。
主な都道府県の新規感染者数は、北海道5582人▽東京都2万735人▽愛知県1万3174人▽大阪府1万5772人▽福岡県1万3075人――など。
【1年前の今日の出来事】 2022年1月5日