今日の出来事(2022年8月15日) 終戦から77年、天皇陛下「深い反省」を今年も踏襲…全国戦没者追悼式

終戦から77年、天皇陛下「深い反省」を今年も踏襲…全国戦没者追悼式

全国戦没者追悼式で、黙とうを前に一礼される天皇、皇后両陛下

終戦から77年となる15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれ、先の大戦で犠牲となった310万人を追悼した。新型コロナウイルス感染拡大の「第7波」の影響で参列を見合わせた遺族も多く、参列者は約1000人にとどまった。

天皇陛下はお言葉で、「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い」と述べ、戦後70年の2015年に上皇さまが盛り込んだ「深い反省」という表現を今年も踏襲された。コロナ禍にも言及し、「私たち皆が心を一つにし、力を合わせてこの難しい状況を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います」と述べられた。

岸田首相は式辞で、「平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません」とし、「未だ争いが絶えることのない世界にあって、我が国は、積極的平和主義の旗の下、国際社会と力を合わせながら、世界が直面する様々な課題の解決に、全力で取り組んでまいります」と述べた。

「光復節」尹大統領演説 「共に力合わせて」日韓関係改善に意欲

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は15日、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の式典で演説した。尹氏は1998年に金大中(キム・デジュン)元大統領と小渕恵三元首相が合意した「日韓パートナーシップ宣言」を継承し、「韓日関係を早く回復し、発展させていく」と日本との関係改善に改めて意欲を示した。5月に就任した尹氏が光復節で演説するのは初めて。

演説で尹氏は、「かつて我々の自由を取り戻すため、政治的な支配から抜け出す対象だった日本は、今や世界市民の自由を脅かす挑戦に立ち向かい、共に力を合わせていかなければならない隣国だ」と指摘。「両国政府と国民が互いに尊重しながら、経済、安保、社会、文化にわたる幅広い協力を通じて、国際社会の平和と繁栄にともに寄与しなければならない」と述べ、日本との協力拡大を目指す考えを強調した。

一方で、日韓関係において最大の懸案となっている徴用工や慰安婦問題については「韓日関係が普遍的な価値を基盤として、両国の未来と時代に応じた使命に向かって進む時、歴史問題もきちんと解決できる」と述べるにとどめ、具体的な解決策には踏み込まなかった。

式典で演説する尹大統領=15日、ソウル

台湾総統、米議員団と会談 安保や経済関係で意見交換か

米国上下両院の超党派議員団が台湾を訪れ、15日、台湾の蔡英文総統と会談した。ペロシ米下院議長の訪台を受け、反発する中国が台湾への軍事的圧力を強める中、議員団は台湾を支持する姿勢を強調した。

議員団は、民主党のマーキー上院議員ら5人。台湾総統府の発表によると、マーキー氏は会談で「台湾は民主主義、人権、言論の自由の重要な灯台だ」と述べ、「台湾の平和と安定を確保するためにさらに努力しなければならない。我々には不必要な衝突を防ぐ義務がある」と強調した。

蔡氏は、「ロシアによるウクライナ侵攻は、権威主義国が世界秩序にもたらす脅威を顕著に示し、中国による台湾周辺での軍事演習は、地域の安定と平和を損ねた」と非難。さらに、「民主主義の価値観を共有する国際的な友人と経済・貿易に関する協力を深め、安全なサプライチェーン(供給網)を構築したい」と述べた。

米議員団 台湾“電撃訪問” 蔡総統らと会談へ

英の山火事、21年の3倍に 熱波でロンドンに「干ばつ」宣言

異常な熱波が続く英国で、山火事が深刻化している。英BBC放送によると、今年に入ってからの発生件数は14日時点で745件に上り、昨年1年間の247件の約3倍に達した。英政府は12日、首都ロンドンを含む英南部などが「干ばつ状態にある」と宣言。河川の水位も低下し、水不足も懸念されている。

英気象庁によると、イングランドでは7月の降水量が1935年以来最少を記録。政府はロンドンを含むイングランド南部・東部の一部に干ばつを宣言した。この宣言により、今後は「庭の水まき」「洗車」といった屋外での水利用が制限される可能性もあるという。

ただ、今後は一転して激しい雷雨の日が続くとの予報もある。その場合、既に干上がっている土壌がすぐに水を吸い込まず、路上に大量の水があふれ出て洪水を引き起こす可能性も報じられている。

英国では7月19日、中部コニングスビーで国内観測史上最高の40.3度を記録。ロンドンの7月の平均気温は23度前後のため、今年は空前の猛暑の夏となっている。熱波は8月に入っても収束していない。

熱波の中、火災が発生した英南東部スノッドランドの山林=2022年8月14日

東北・北海道・北陸、17日にかけ大雨警戒 16日は気温上昇

前線を伴った低気圧が通過する影響を受け、東北や北海道、北陸地方などでは17日にかけて激しい雨が降る見込みで、気象庁は注意を呼びかけている。すでに記録的な雨量となっている東北地方では、土砂災害の危険が非常に高まっている。

16日午後6時までに予想される24時間雨量は、多いところで、東北地方250ミリ▽北海道150ミリ▽北陸80ミリ。その後の24時間は、北陸、中国の各地方で100~200ミリ▽九州北部100~150ミリ▽東北50~100ミリの見込み。

雨雲の動き2022年8月15日20時50分

一方、16日は東日本から西日本の広い範囲で気温が上がる見通しだ。予想最高気温は、埼玉県熊谷市、前橋市で39度▽宇都宮市38度▽高松市、大分市などで37度を見込んでいる。

国内感染新たに13万8613人 東京、10日ぶり前週上回る―新型コロナ

国内では15日、新たに13万8613人の新型コロナウイルス感染が確認された。1日当たりの新規感染者は前週の月曜日と比べ約800人増加した。厚生労働省によると、全国の重症者は607人で前日から6人減った。新たな死者は204人。

東京で新たに2万3135人の感染確認 前週月曜から5000人増
東京都は15日、新型コロナウイルスの感染者が2万3135人確認されたと発表した。前週月曜日(1万7884人)から約5000人増え、10日ぶりに前の週の同じ曜日を上回った。新たに14人の死亡も確認された。

【1年前の今日の出来事】 2021年8月15日