2022年4月9日 今日の出来事

ウクライナ侵攻 EUトップ、ブチャ視察 「虐殺」露を批判

殺害された民間人の遺体が収められた袋を見つめるEUのウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長(中央)ら=キーウ近郊ブチャで2022年4月8日

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は8日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。共同記者会見で「ウクライナは欧州の家族の一員だ」と連帯を表明し、支援の拡大を約束した。ウクライナのEU加盟手続きについては「(加盟に必要な)すべての条件を尊重しながら、できる限り加速させる」と述べた。

「マカリウで民間人132人の射殺遺体」 ウクライナ紙報道
ウクライナ紙ウクラインスカ・プラウダは8日、キーウ西方約50キロにあるマカリウで射殺された民間人132人の遺体が見つかったと報じた。マカリウ村長が明らかにしたという。キーウ近郊ではロシア軍の撤退後、市民の犠牲が次々と明らかになっている。キーウ近郊ブチャでは300人以上の遺体が見つかり、ボロディアンカでは200人以上が行方不明になっていると報道されている。

ドイツ「年内にロシア産石油の輸入停止」 英と協力で合意

ジョンソン英首相とドイツのショルツ首相は8日、ロンドンで会談し、ウクライナに侵攻したロシアへのエネルギー依存から脱却するため、再生可能エネルギーの推進などで協力することで合意した。ショルツ氏は会談後の共同記者会見で、ドイツが年内にロシアからの石油輸入を停止できるとの見解を示した。

ロシアから亡命の独立系新聞記者らが活動再開へ 新組織を立ち上げ

ロシアで3月末に活動停止を発表した独立系新聞ノーバヤ・ガゼータの一部ジャーナリストは8日までに、独立組織「ノーバヤ・ガゼータ欧州」を立ち上げ、報道活動を再開すると発表した。ツイッターやインスタグラムなどの交流サイト(SNS)のほか、ホームページでロシア国内のニュースを発信する。

「ノーバヤ・ガゼータ」のモスクワのオフィス

世界の食料価格、3月は過去最高=国連機関

国連食糧農業機関(FAO)が8日発表した3月の食料価格指数は159.3と、過去最高を更新した。ロシアのウクライナ侵攻で穀物・食用油市場が混乱していることが背景。2月改定値は140.7から141.4に上方修正された。3月の穀物価格指数は17%上昇し、過去最高水準。植物油指数も23%上昇し、過去最高を記録した。砂糖・乳製品価格も大幅に上昇した。

ロシアとウクライナは小麦、トウモロコシ、大麦、ひまわり油の主要輸出国。黒海を通じて輸出している。

※ FAOの食料価格指数は2014-16年平均を100とした指標

NY円、124円前半 米長期金利上昇でドル買い円売り優勢

8日のニューヨーク外国為替市場の円相場は午後5時現在、前日比31銭円安ドル高の1ドル=124円23~33銭をつけた。ユーロは1ユーロ=1.0870~80ドル、135円11~21銭。米長期金利の上昇を背景に、日米金利差の拡大を意識したドル買い円売りが優勢となった。

ロックダウンの上海、新たに2万3624人の感染確認 最多更新

中国の衛生当局は9日、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が続く上海市で、8日に空港検疫などを除き2万3624人(無症状含む)の新規感染者を確認したと発表した。うち無症状は2万2609人。感染者の増加が止まらず、流行以来最多を更新した。

中国本土全体の新規感染者は2万5071人。無症状感染者の人数も公表している2020年3月末以来で最多となっている。

新型コロナ 自宅療養2.9万人増 32万人に 2月中旬以来プラス

厚生労働省は8日、新型コロナウイルス感染による自宅療養者が6日午前0時時点で32万1510人となり、前週(3月30日時点)から約2万9000人増えたと発表した。増加は2月中旬以来。全国で新規感染者が増えており、自宅療養者数も上昇に転じた。3月30日時点の全国の自宅療養者は29万2681人だった。流行「第6波」では2月16日時点の約58万人が最大で、その後は減少が続いていた。

東京都で8102人感染 前週土曜から707人増 新型コロナ
東京都は9日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに8102人確認されたと発表した。前週土曜日(7395人)から707人増え、3日連続で前週を上回った。新たに6人の死亡も確認された。

観光列車「SL銀河」、勇壮な走り今年も JR花巻-釜石間

岩手県の花巻駅(花巻市)と釜石駅(釜石市)を結ぶJR釜石線の観光列車「SL銀河」が9日、今年の運行を開始した。蒸気機関車が時折大きく煙を吐きながら勇壮に走り、乗客や沿線の人々を楽しませた。SL銀河は東北復興支援の観光列車として2014年4月にデビュー。岩手出身の作家、宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」の世界観が楽しめる列車として人気を博してきた。

今年は9月25日までの週末を中心に運行する。旅客車の老朽化により23年春での運行終了が予定されている。

今年の運行が始まり「めがね橋」を渡るSL銀河=岩手県遠野市で2022年4月9日

【1年前の今日の出来事】 2021年4月9日